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心理学検定キーワード第3章【発達・教育】3.3(発達の研究法)★★★

第1章の復習かつちょっと深堀のテーマです

本日は発達の研究法についてです。

第1章でも研究法自体の簡単なまとめをしています。

基本的な部分になりますので、そちらも一読していただけるとより理解が深まるかと思います。

さっそくいきますか

まとめのほう、はじめていくぅー!!


→発達の研究法①「観察法」

観察とは

できるだけ自然な状況で対象を記述し、その変化や変化にかかわる要因を推定する方法です。

そして観察には複数の方法(以下に限らない)があります。

・自由記述法、場面記述法→観察された事柄をできるだけ逐一記述する。

・チェックリスト法→仮説がある程度明確な場合に、行動項目を用意しておいて、項目に該当する行動が起きたかどうかをチェックする方法。

・タイムサンプリング法単位時間内に生じた行動をチェックする

観察法全般を知るのに適しているブログがありますので紹介しておきます。

ここまで深く知る必要はないかもしれませんが、試験においてはキーワード集のみでは対応できないものもあるので、余裕のある方はぜひ。


→発達の研究法②「実験法」

実験法とは

調べたい要因を含む実験群と、それ以外は全て実験群と等しくなるようにコントロールした統制群をつくって比較し、特定の要因の影響を調べる方法です。

特に発達の分野で開発された独自の研究法は

・選好注視法

・馴化‐脱馴化法

の2つです。

選好注視法ファンツ(Fantz,R.L)によるもので

生後6か月までの赤ちゃんがどのようなものを好んで見るのかについて調べるために

横になっている赤ちゃんに2つの図形を対提示して、どちらの図形を長くみるのかを計測しました。

すると、赤ちゃんは簡単な図形より複雑な図形の方を長く見ることが分かりました。


馴化‐脱馴化法

同じ刺激を連続で提示すると、最初はそれに注意が向くがやがて慣れてしまって注意が低下していく(馴化)ことと

提示する刺激の内容を大きく変える再び注意が喚起される(脱馴化)

の組み合わせです。


→発達の研究法③「質問紙法」

質問紙法

一般的に印刷された調査票を用いて、文や文章による質問を行い

あらかじめ設定された選択肢の中から回答したり、自由に文章を記入させたりする形式のものです。

アンケートがイメージしやすいとおもいます。

よく出てくるのがメリットとデメリットについてです

メリットは多数の回答を対象にすることができる

デメリットは虚偽の回答を排除できないこと

また、言語を使いこなせない場合は不向きであり対象年齢が限られることがあげられます。


→発達の研究法④「心理検査法」

知能検査や、パーソナリティ検査のように

すでにわかっている発達の真実や法則のもとに個人を特定の基準集団の得点分布に位置付けるアセスメントを目的とするものです。

知能検査については3.15でまた詳しくやります。


→発達の研究法⑤「事例研究法」

事例研究法

一事例もしくは少数の事例に対して、観察、実験、検査、面接などの方法に基づき、個性記述アプローチをとるものです。


→発達の研究法⑥「面接法」

面接法

一定時間・場所において、一人または複数の面接者一人または複数の被面接者対面状況で会話を行うものです。

面接法で重要なのが3つの方法

あらかじめ内容を決めるか決めないかの程度によって3つあるのでそれを抑えておく。前にもまとめてるのでサクッと

構造化面接→質問項目、質問順かっちり決める

半構造化面接→ある程度決めるが、質問の順番を変えたりもできる

自由面接→まったく何も決めないわけではないけど、自由。


→研究の対象について

研究においては、対象の時代背景年齢なども影響要因になるのでそれらを考慮した方法が行われます。

横断的研究法→同時期異なる年齢の人間についてのデータを集める

例:ある一定の時期の3歳と5歳のデータ

縦断的研究法→同一対象(群)を成長と共に数年にわたって検査や調査を継続して行う

例:3歳の子の2年後のデータ

縦断的研究法においては

出生年コホートという考え方があります。

コホートとは、同年に出生した人や入学した人など、同時期に同じような事象の経験をした個人の集団の事です。

両者を組み合わせた横断系列的研究が実施される場合もあります。


→本日の内容‐箇条書きまとめ

観察法→自由記述法、場面記述法、チェックリスト法、タイムサンプリング法

実験法→選好注視法(ファンツ)、馴化脱馴化法

質問紙法→メ:多数の回答、デメ:虚偽の回答

心理検査法→知能検査やパーソナリティ検査

事例研究法→個性記述アプローチ

面接法→構造化、半構造化、自由

横断的研究法→一時期、異なる対象間

縦断的研究法→同一対象、複数年

コホート→同級生


以上、本日は発達の研究法でした

以前にまとめた内容も含みますので、結構サクッとでしたので

やはり以前の内容一度復習してもらった方がいいかもですね。


次回はピアジェの発達理論ということで

★★★級です。

それではまた次回!

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