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心理学検定キー7ワード第5章【臨床・障害】5.8(行動療法②:社会的学習、SST)★★★

行動療法第二弾です

完全に前回の続きになりますw

学習の3つを挙げましたが

レスポンデント、オペラントは前回やりました。

で、今回は3つ目の社会的学習について

こちらも非常に大切な内容になりますので

しっかり抑えていきましょう。

それでは、やっていこう!


→社会的学習(観察学習)について

社会的学習に理論を提唱するうえで

バンデューラ(Bandura,A.)が中心にとらえたのが観察学習(モデリング)
です。

幼児を対象とした実験で

自分自身が経験しなくても、他者(これをモデルといいます)の行動やその結果を観察することが新しい行動の習得につながる

という事がわかりました。

これが観察学習です。

モデルの行動に対して報酬や罰が与えられるのを見た観察者が間接的に強化、弱化されることを代理強化といいます。

人のふり見て我がふり直せですよ、まさにw

観察学習の成立で重要なポイントは

代理強化は重要視されるが、不可欠な要素ではない

観察するだけで十分学習は生じると考えられる

というところですね。

また、バンデューラは

①観察者がモデルに注意もむける注意過程

②観察したことを記憶する保持過程

③記憶したモデルの行動を模倣する運動再生過程

④学習した行動の追行を動機づける動機づけ過程

によって成立すると考えられています。

以上の4つの過程が重要です。


観察学習によって、すでに学習してしまった不適切な行動を消去して

適切な行動を学習させることによって、問題行動の変容や様々な障害の治療に利用する方法を

モデリング法、モデリング療法

といいます。


→ソーシャルスキルトレーニング

以上に述べた行動療法を認知行動療法と合わせてパッケージングした手法として

ソーシャルスキルトレーニング(SST)

というものがあります。

SSTとは対人関係を構築し維持するために必要な行動を習得するためのトレーニングです。

対人関係の問題は

ソーシャルスキルの欠如と考えて必要なスキルを学習して問題を改善する方法です

SSTの要素が重要ですのでおさえましょう。

①教示:学習すべきスキルの特定、スキルの概念やSSTの意義などの説明

②モデリング:望ましいモデルの提示

③行動リハーサル:スキルの練習

④フィードバック:適切な行動の強化、改善点の伝達

⑤般化:習得したスキルの日常生活場面での実践

以上5点の要素で構成されます。


→本日の内容‐箇条書きまとめ

・社会的学習の中心はバンデューラの観察学習(モデリング)である

・観察学習で行われる強化は代理強化といわれる

・観察学習の4つの過程は注意過程、保持過程、運動再生過程、動機づけ過程がある

・観察学習を利用した療法をモデリング法、モデリング療法と呼ぶ

・SSTの5つの要素は教示、モデリング、行動リハーサル、フィードバック、般化


以上、本日は行動療法の②社会学習、SSTについてでした

次回は認知行動療法です。

それではまた次回。



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