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ポン子の歴史①誕生の理由
先日、ウェザーロイドさんがこんなツイートをされていました。
「ボーカロイド」ブームに乗ろうとして上手く乗れなくて、今度はVTuberブームがやってきたときに「AiriちゃんもVtuberだよね?」って視聴者のみなさんが見つけてくれたのがキッカケでYouTubeチャンネルを開設したよ😮☁️☔️🌈見つけて応援してくれたみんなのおかげだね!
— ウェザーロイド Airi (@TypeA_Airi) July 5, 2021
#VTuberになった理由
このツイートは「#VTuberになった理由」がトレンドになる中で投稿され、ネット記事で紹介されるなど注目を集めました。
ウェザーロイドに関する過去の映像を見る中でも「ボーカロイド」に関する言及は少なくないので、その点にも着目しつつ、ウェザーロイドがデビューするまでの経緯についてまとめていきます。
プロジェクトの発表
2011年12月22日、ウェザーニュース利用者向けのイベント「ソラトモパーティー」にて、新企画「WEATHEROID」が発表されます。
【動画内時間】10:25〜11:25
【出演者】ウェザーニューズの石橋さん(左)、山岸キャスターの友人マドモアゼルアイリーンさん(右)
発表内容は主に、
・天気を伝える音声合成ソフト「WEATHEROID」プロジェクトが始動
・第一弾「Type A」の声の担当はキャスターの山岸愛梨さん
・山岸さんをイメージしたキャラデザインをニコニコ静画で募集
というものでした。
新キャラクターの声の担当(中の人)が山岸さんであるだけでなく、デザイン・プロフィールなどキャラクター自体が山岸愛梨さんをモデルにしていること、そしてそれを公表していたことがわかります。
当初の公式の愛称が「アイリン」で山岸キャスターの「あいりん」とほぼ同じであることも、今となっては驚きです。
また、
「初音ミクをはじめとするボーカロイドの次は…」
というナレーションや「WEATHEROID(= weather + android)」というネーミングからは、人気だったボーカロイド(VOCALOID)を意識していたことが窺えます。
デザイン決定
1ヶ月間のデザイン募集の後、2012年3月19日、デザインがしゅくさん(田上俊介さん)の作品に決定されました。その直後の3月20日、番組ではウェザーロイドが誕生したきっかけやイラスト選考の経過などについて明かされています。
【動画内時間】1:02〜18:22
【出演者】木島キャスター(左)、根来さん(右)
ウェザーロイドのイラスト募集をすることになった経緯を要約すると、
①ソラトモパーティー2011の会場がニコファーレ(ドワンゴが管理)に決定
②ドワンゴとウェザーニューズで何か新企画をやりたい
③ニコニコ静画で募集した絵のキャラクターが、ウェザーニューズの自動音声技術で天気を喋ったら面白いんじゃないか
(4:00〜)
ということらしく、その上で
「ボーカロイドの初音ミクって凄くて、もともと初音ミク、ボーカロイドってただ歌うだけなんですよ」
「初音ミクっていう絵も本当は一枚しかなくて、(中略)それを見た方が自分で初音ミクの絵を描いたり、勝手に3Dにモデリングしたり、(中略)あとは勝手に踊らせてみたりとか」
「たったひとつの音声のソフトと絵だけでそこまでいろんな方が参加して」
「天気サービスもそういう広がりが持てればいいなという思いで、『ウェザーロイド』っていうのも名前をもじってつけてたりする」
(5:40〜)
と話されていました。
つまり、ソラトモパーティーの会場の管理元がニコニコ運営だったことをきっかけに、当時ニコニコで一大ジャンルだった「ボーカロイド」になぞらえた「ウェザーロイド」を作ることが決まった、ということらしいです。
その発表がソラトモパーティーで行われたことも、必然的だったと考えられます。
初音ミクのように、ウェザーロイドもSOLiVEの枠を超えて広がっていくことが期待されていた、と言葉の端々から感じました。ウェザーロイドにとって初音ミクは誕生のきっかけの一つでありながら、同時に理想像でもあったのだと思います。
SOLiVEでデビュー
2012年4月13日、SOLiVEムーンに初登場します。
【動画内時間】32:01〜55:41
【出演者】山岸キャスター(左)、根来さん(右)
今でこそお約束となっていますが、初登場時もトラブルによりなかなか登場できていませんでした。
しかし、今と昔で大きく異なるものも。
可愛らしい声の今に対し、この時は山岸キャスターのまんま、むしろご本人以上に落ち着いた声のような気がします。
その「声」はリアルタイムではなく、事前に収録された音声を流していました。天気予報の場面では、先述の自動音声技術によりボイスサンプルを組み合わせて原稿が読み上げられていますが、そうだと気づかないほど自然です。
ビジュアルに関してもLive2Dではないものの表情やポーズが切り替わるようになっており、初登場ながらすでに今の広い意味での「VTuber」のような存在でした。
当時の仕事は1日に数回、キャスターさん不在の深夜などに登場して天気予報を伝えることでした。今後の活躍については
「レギュラー番組、持ちますかね」
「今後、きっと色々と広まってきたら、この子がお伝えしてくれるかもしれないですよね」
「ぜひ伝えてほしいですね」
(47:27〜)
などという会話が。ただ、この2年後に本当にレギュラー番組を持つことになる、とはまだ想定されていなかったのではないかと思います。
ちなみに、現在の放送のオープニングで使われ、親B(親の声より聞いたBGM)として親しまれている「SC-6801」は、なんと当初から使用されていたことがわかりました。
最後に
ウェザーロイドがデビューするまでの経緯について、個人的に調べていたことをまとめました。
note内で紹介させていただく動画は長いものも多いですが、どれも興味深いものばかりなので、是非一度ご覧いただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。