見出し画像

「香水」とわたし

みんな香水って使っているかな。10代、20代にはまだ早い?私はそんなことはないと思う。私はたまーに、というかほぼ使ってます!
でも、実は私も昔はすごく香水が大嫌いでした。

香水が、というよりは香水を使っているひとが、でした。
電車やバス、人が混雑している場所で目の前や、すぐ側に香水をつけている人がいると気分が悪くなりました。特におばさんのつける、甘ったるい、それでいて重いような香りのきつい香水は小さい子供たった私には、1番嫌いなものとなりました。

私も大きくなって友達にすすめられたことがあって、香水を買ったことがあります。しかし、どんなに香りが薄くても頭が痛くなるような気がして(実際すぐ頭痛に襲われた)、つけることはありませんでした。更にひどい時は、香水売り場を見るだけで頭と鼻が痛くなる時もありました。
大好きなお母さんさえ、香水をつけると嫌いでした...。

私が精華大学に入り、少し経ちました。なんと彼氏が出来たんですよ。びっくりですね。
それで二回目の彼氏の実家に行った時、彼氏のお母さん(フィリピンの方)に「わたしと おなじこうすい あげる!くるみ!」と言われ、香水を貰ったのです。
赤をベースにした背景にサーカスのテントのようなイラストが描かれたパッケージでした。箱に入っていたので香りは無く、見た目はとても可愛くて気に入りました。
問題は「香水」ということ...。

一応、彼氏のお母様からもらったので 1度くらいつけないとなぁ、と考えていました。それもお母様と同じ香水。いわゆるオソロですね!!

「BOUM」、箱にはそう書いてありました。後で知りましたが、正式名称は「Boum Boum Vanilla Apple」。日本語で「ブンブン バニラアップル オードパルファム」。難しい名前ですね。

箱を開けて見ると中から、丸い形の香水が出てきました。本当に丸くてパッケージと同じで可愛い、という印象でした。
さてさて、香水が大嫌いだった私が香水をつけるのです!覚えている限りでは、人生で初めて香水をつけます!!香水を!

シュッ...。手首にワンプッシュして両手首になじませ、首につけました。
くさい?甘ったるい?頭は痛い?
ん~。いや、そんなことないなぁ。私の思っていた香水はもっと本当にくさいというぐらいのバニラの甘ったるさがあるはずなんだ。
でもこの香水は、アップルの爽やかさとオレンジのようなほろ苦さ、ふわっと甘いバニラの香り。でもこのバニラはしんどくない。すごく、すごくいい香り!
私は、初めてこの世で香水というものがいい香りだと感じた時でした。

ずっとずっと大嫌いだった香水が少し好きになった瞬間だった。
私の中では一生変わらない存在だと思っていた香水。
現在も、今日もその香水をつけている。その香水をつけると不思議と気分も上がるんです。
今までなら、少しでも香水の香りが鼻につくだけで頭が痛くなっていたのに。

香水には私の知らないくらいのたくさんの種類があって、その中から人は自分に合うもの、好きなものを選び出しているのだとわかり始めました。それまで出会ってきた甘ったるい香りのおばさん達も、それぞれ別の香水であったのではないかと思いました。私の偏見で香水は臭いものと、思い込んでいたから余計にそう感じたのかもしれない。
現に今、私は人からもらったものだけれど自分にすごく合うものだと、その香水をすごく大切にしている。
これが私の香りで良いと思っている。

もしかしたら、昔の私のように香水が大嫌いな人にも何かしら似合う、気に入るような香水があるんじゃないかな。香水が嫌いでも、好きな香りくらい生活のどこかにあるかもしれない。
食べ物、柔軟剤、香りのする飲み物、もし好きな香りがひとつでもあるなら、その香りの香水を探してみてみませんか?簡単に自分の好みの香りが楽しめるとなると毎日気分も上がるし、癒しの効果も十分にあるはずですよ!

香水は私にとって幸せな気分をくれる宝物なのです。


#エッセイ #香水 #香り #BoumBoum #嫌いから好きへ