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本の感想:「最高の結果を出すKPIマネジメント」

2020年7月に「最高の結果を出すKPIマネジメント」(作者:中尾隆一郎さん)を読みました。(リンク
本の感想を記録として残したいと思います。
本の購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

買った理由
この本を買った理由は、管理指標の最適な姿を知りたかったからです。

工場では一般的にQ(品質)C(コスト)D(納期)S(安全)E(環境)などの複数のことを守りながら生産しているため、様々な管理指標が見られます。
それら指標の中には、
・計算に時間がかかる割には役に立っているのかわからない
・算出方法が複雑すぎて何を示しているのかわからない
と感じるものがあります。

また、私自身も生産管理部門で工場の生産性改善のためにKPI(KeyPerformanceIndicator:重要業績評価指標)の算出方法の定義決めをしたことがあります。
自分が関わった指標が役に立っているのか気になることは度々あります。

このようなことを考えている時に本書を見つけ、良いKPIとは何か?というのを知りたいと思ったのが購入したきっかけです。

本の感想
本書を通して、本の内容と自部門の取り組みを照らし合わせて、以下2点を振り返ることができました。
具体的には
①設定しているKPIは適切か?
②KPIは正しく運用できているか?
です。

①設定しているKPIは適切か?
本書には、目標を数値化したものがKGI(KeyGoalIndicator:重要目標達成指標)で、その重要因子であるCSF(CriticalSuccessFactor:重要成功要因)を数値化したものがKPIであると書かれていました。(ネットで調べて頂ければもっとわかりやすく説明している方がいると思います、、、)
この部分を読み、改めて自工場のKPI,CSF,KGIは目標達成のものになっているかを考えるきっかけになりました。
工場の目標の一つは利益を生み出すことで、社内には具体的な目標値もあります。
私が設定を担当した指標は「設備総合効率」という生産性を表すものでしたので、工場の利益とは強くかかわっています。
運用方法・目標数値の設定も重要ですが、自分の関わった指標がKPIの定義からは逸脱していないためひとまずホッとしました。。。
いきなり管理指標の算出定義決めから関わった自分にとっては、基礎の部分を知ることができ非常に参考になりました。

②KPIは正しく運用できているか?
本書には、KPIの一連の設定方法・運用方法が記載されています。
詳細は割愛しますが、
目標を設定⇒重要因子の洗い出し⇒KPI設定⇒関係部署とコンセンサスを取る⇒運用
という流れです。
自工場のものと照らし合わせると以下の印象を受けました。
★出来ていること
・KPI・その数値を関係部署で合意を取って運用している
▲あまり出来ていないこと
・KPIが未達成だった時の対策の効果確認
KPI運用は目標達成に向かわなければ意味がないので、効果確認の部分は自担当部分から意識して取り組みたいと思いました。

以上のように良いKPIには、
・目標達成の重要因子であること
・関係部門で共有できている
・進捗を管理する仕組みができている
ということが当てはまるのかな、と本書や振り返りを通して思いました。

その他にも、具体的なケースに合わせてKPI設定方法が書かれているため、製造業に限らず、組織で目標達成を目指す際に有益な本だと思いました。

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