たゆたうから気になる

コロナの流行からだと思うが、縦長のボタンを押すタイプの自動ドアがわからない。
近づいただけで開く時もあるし、「開かないなぁ」と思って押そうとした瞬間に開くヤツもある。普通に押さなきゃ開かないヤツもある。
老舗の蕎麦屋みたいな所だと、接触不良なのかガンガン鳴る程押さなきゃいけない時もある。

なるべくスマートに事を納めたい私は、まずは近付いてみる。
それで開かなければボタンの近くにそっと手を翳す
それでも駄目なら軽くプッシュしてみる。
どうやら開かないと思えば、プッシュする力を徐々に強めていく。
そんな風に段階を踏んで攻略していく様は、やけに慎重にボタンを押す人となって周囲の目に映っている事だろう。

なんか薄いシールみたいなやつに「軽く触れて下さい」とかかいてあるヤツもよくわからない。
アレに静電気を感知する機能とかがあるのかもわからないし、単純にドアの上部に設置されているセンサーの範囲が狭いだけなのかもわからない。大体触れる前に開くし。

どんな種類のものでも、自動ドアを通る時の緊張感は後ろに人がいれば尚更だ。瞬時の判断が時に命取りとなる。
開かないドアを前にただ突っ立っていれば「押せよ…」と思われ、中途半端に右手を前に突き出したタイミングでドアが開いてしまえば、握手を断られた感じの悲壮感が漂う。最早ノーダメージでは納められない。
自動改札を通る時に残高不足で止められちゃう恥ずかしさあるじゃん?
…それとは違うか、ちょっと違うか。
いや………やっぱ違うか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?