「黒ギャル」が好きだって恥ずかしくて言えない。

Instagramというのは非常にやっかいなツールだ。あれを見ることで学びを得たとかタメになったことなど一度もないのだが、ついつい見てしまう。

まったく自分にとって関係のない事柄、他人の交友関係や誰がどこで何を食べたかなんかが身近に感じられてしまうことでチェックしておいた方がいいような気になってくる。

先日も何気なく、リコメンドされる写真を眺めていると、とある黒ギャル系インスタグラマーを発見した。

黒く健康的な肌、目鼻立ちを強調した化粧、深く切れ込みのはいったノースリーブのインナーからFカップ”相当”の胸元がのぞく。ブリーチされたアッシュ系のロングヘア―をかきあげながらカメラに向かって微笑んでいる。

ちなみに"相当"というのは、視覚的効果としての程度を表す。パットや肉の寄せ集めで多分に水増しされていることは明らかであるが、実寸を推し量ることが難しい場合、「どれぐらいインパクトがあるか」という視点で見ることにしている。


太陽が似合う健康的な肌と挑発的な笑顔を見ると、自分がどこかに置いてきた大切なものをまた見つけてしまったような気になってくる。

独身男性の自分に好きな女性のタイプを聞いてくる人は多い。単にクッショントークの延長だったり、彼氏候補の第一次審査としての質問だったり、いい歳をして独身なのは何か腹に隠しているに違いないという勘繰りだったり。

理由はどうあれ、「黒ギャルが好き」や「高身長巨乳が好き」というのはなかなか言えない。正直言ってちょっと恥ずかしいと思っている。

何故恥ずかしいのか?

多分、好みが性に目覚め始めの中学生レベルだと思われることへの恥ずかしさだ。

大人になれば物事の本質だったり細部に宿る美しさを愛せるようになると思っていた。それが人であれば外見ではなく中身。異性の派手なメイクよりもさり気ない仕草。

ところが自分はまだスタートライン付近にいる。

願わくば、色んなタイプの異性を見た上での"あえての"黒ギャルなんだと思いたい。

「2週、3週回ったうえでの黒ギャル」だということで童貞とは一線を画す人でありたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?