見出し画像

最悪すぎて笑うしかない

また書店が潰れる。駅前の古い書店だ。書店は潰れたらもうなかなか新しくはできないからつらい。全然行ったことなかったし一冊も買ったことはなかったけど。それでも街に一つは本屋が必要だ。駅前のパン屋も潰れるらしい。40年間ありがとうございました。駅前に新しくできたパン屋は古いパン屋が潰れるのを分かっててここに出店したのだろうか。もちろん分かってるだろう。それくらいのことは調べて計画的にやる、それが事業というものだ。駅と駅の間にあるカフェなのか雑貨屋なのかようわからん店も潰れてた。何だったんだあれは。ラーメン屋は自己破産した。物件差し押さえである。この流行りのネオンのもんじゃ焼き屋の前は何があったか思い出せない。花屋は随分前に潰れてアイスクリーム屋になった。花屋で買った水耕栽培のアイビーはまだ家で元気だ。他は全部枯れた。というか枯らしたんだな、私が。最近映画化された好きな漫画の最新刊が出ていたので買って読んだ。最終巻だった。始まりも終わりもないような話だったのに「いったん終わり〜!」と書いてある。しばし混乱し、一体何でこんなことに?!?!と思うのだが、こんなことになった理由は明白である。最悪だ。最悪だった。けど楽しかった。だから寂しい。最終巻は心なしか分厚い。一巻の冒頭の死が繰り返される。さらっと書かれているこの漫画ができた作者の私的な経緯が最悪すぎて笑うしかない。普通の人に言ったら引かれそうだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?