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恋愛マイノリティは見えない

好きな歌人が「ヘテロセクシャルであることとフェミニストであることは最終的に両立しないのではないか」ということを言っていて、私も考えたのだけどやはり最終的には両立しないと私も思う。(文脈があったのと、もう少し丁寧に言われていたこと、サブアカウントの呟きであることを鑑みて歌人の名前は出さない。)その両立はもちろんある程度のところまでは行けると思うのだけど、ある程度のところまでしかいけない、そうどうしても感じてしまう。理論的には両立するが現実的に両立しないのか、現実的には両立するが理論的に両立しないのか、私はどちらかと言うと後者かなと思うが、どうだろう。私にはフェミニストの友人が一人もいないのでこういう話はしたことがないが、いつかできたらこういうことについて話してみたい。

日に日に、ヘテロセクシャルで恋愛に対して無邪気な人間が許せなくなってきている。恋愛マジョリティの無邪気な人間たちは、自分の恋愛観を他人にも何の悪意もなく当てはめてくる。私はそうは思わない、考えないと否定すると、純情素朴に「いい人に出会ってないだけなんじゃないか」と聞いてくる。冗談半分、しかし本気でそう思っているようであるからタチが悪い。厚かましいにも程がある。人を馬鹿にするのもいい加減にしたらどうなんだ。

この話は余計な気もするし、私の側のバイアスもかかっている気はするのだが、もうすぐ結婚する人、もう既にしている人(年寄りは除く)は精神的に余裕があることも相まってか、結婚したくない私に変に噛みついてきたり絶対その話を今ここでしたら場の空気が最悪になると分かりきっているために私が自重しているなぜ私が結婚したくないのかの話を掘り返してきたりもあまりしない傾向にある気がするのだが、結婚したいがまだ結婚できていない人と年寄りは上記に書いたことを本当に失礼極まりないやり方でしてくることがよくあって本当にウザくて本当にウザくて本当にウザくて一刻も早く結婚するか滅んでほしいと思う。それで問題が解決するわけではないがとにかくウザすぎるので対処療法も辞さないという気持ち。彼らにとっては結婚していない人はすべからく結婚できていない人でありみながみな結婚したいのであり結婚したくないと言っている人は本当はしたいけど強がってしたくないと言っている人なのだ。目の前にいる人が結婚の制度からあぶれている人である可能性なんて微塵も考えちゃいない。彼らにとってはそのような人は存在しないからだ。まったく見えていないのだ。このような人たちと穏やかに恋愛の話などできるわけがなかろう。だからこちらは自重して話を変えようとしているのに(この私が自重するってなかなか相当なことだぞ)、「何で結婚したくないのか純粋に気になる」などと言ってこの話題を掘り下げてくる。親切に説明してあげると、やっぱり最悪の雰囲気になる。はっきり言ってこちらとしては最悪になるのも全然全然全然意味分かんないけどね。とにかくもうこいつらの無邪気さが本当に許せなくなってきてしまっていて、私は今にもバチギレしてしまいそうなんである。あと何人でこういうことを経験すればいいのだろう。心底うんざりだ。令和にもなってこれってのは、あんまりな仕打ちだと思う。

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