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着信アリ(笑)、。an・an・as、深夜書店、へ走れ!。

 初夏の風になびく、行方も知らない想いのかけら、。 

 着信アリ、。an・an・as、
 穏やかな初夏の時節、着信音が響いた。
 知らない番号には、つなぐ気も普段なら起きない。
 それをわざわざ、かけなおしたりもすることはない!。
 っていう話からはじまる。

 六月九日のことだ。戻ってきてまだ日は浅かった。昔日、共に暮らしてた黒猫の誕生日だった。
 永い月日会えずに過ごしていた愛猫だ。生き別れになってた。預けていた知人家族の方たちとの連絡が、どうもうまくいかなかった。そんな日のことだ。

 そそ、これは新規契約したスマホの電話番号からの確認誤操作がきっかけだった。
 相手の電話マークに触れでもしたら、かかってしまうから、、、。と、気をつけていたけれども、かかってしまった。何とか、発信を止めはできたけれども、。なんと、まぁ・・・折り返しが、かかってきた。着信アリ、an・an・as、
 言い訳と懐かしさと色々なものが混ざりこんで、・・・一瞬だけ心ときめかせて、と、いうか歳月まで一瞬に超えてしまった。折り返しの着信アリに、ふつうに応答してしまった。

 「あ~俺、俺、」、(笑)。
 
 「はぁ、誰ですか?」、(怒)。
 
 「ひ、ひさじぶりやなぁ、あ~俺、俺、あ、そかそか」、と、あわてて名を告げる(笑)。

 って、とこからが歳月経てのやりとりになった。

 着信アリ、。an・an・as、。
 穏やかな初夏の時節、着信音が響いた。
 知らない番号には、つなぐ気も普段なら起きない。
 それをわざわざ、かけなおしたりもすることはない!。
 っていう話からはじまった。

 ふとしたかんじ、行方も知らない想いのかけらは、風になびいて 心に舞う、。
 そういうもんなのかもだ。
 通話だけの会話でなくだ、LINEでTV通話も、それから、ひとしきりトークした。
 
 元々かなりの年齢差はあったのでいまだ若かった。
 それでもすっかり若かった時代からは身目麗しい女性になってた。
 歳月流れ、この女性とは一文字ちがうだけの名前の娘、可愛い女の子の母になって、いい旦那さんと幸せに暮らしていることも、テレビ通話やらなんやらで知ることできたりした。
 【これから残りの人生大切にしてな】とトークで伝えてきてくれた。
 そして締めには、【久々に電話きて、ほんま誰かわからんくてオレオレ言われて、いや、誰ですかなったけど、名前きいてびっくりやったわ、もう、今日のこの日わすれへんわ 笑】
 【ホンマや 俺の生涯も捨てたもんちゃうよな~って想えるし ホンマありがとうな】って。
 
 そそ、これは嬉しかった。そうや、大切に想う人の家庭を壊すような迷惑な存在には絶対ならない。って。俺、。 
 行方も知らない想いのかけら、。
 探して壊して、みつける生涯はもう終了する。そんな天命を知る。って。
 
 翌日からも【なにしてるーん】、【サンドイッチ食べてる、八年ぶりかな?】的なノリで気にかけてくれるようにもなった。
 やさしくて、正直、なにごとにも、まっすぐ、飾り気がない性格は歳月経て磨かれてた。
 ぶつくさと、あれこれ気にしてるようなことは言うには言うのだけれども、、。
 誰にどう思われようとかまわない、誰が何と言おうとかまわない、自分がみたとおりのことだからを、つらぬく精神は清々しかった。
 
 そそ、
 幼馴染の友人が営む店をまかされている、そんな精神のかたまりみたいな店長とも歳月経ての再会がかなった。
 テラス席のある解放的な空間でのんびりランチ・カフェタイム!。
 夜は大人空間のbarタイムに!。
 見晴らしも最高なこの店に一文字ちがう母子と共に、連れだって行けた。
 女性とは一文字ちがうだけの名前の娘、この可愛い幼女は、ここの店長の毛深い腕には愉快な反応を示した。
 興味があるのに、わざと嫌がってみせたりがなんとも、おマセで面白かった。
 昔々、友人の営むbarにはスタッフだったこの店長もいて、
 この母女性とも美酒を飲んだ思い出やらなんやらも懐かしかった。
 そのころからまっすぐな気性で物事をつらぬく精神は清々しかった。
 
 テラス席からの景観の先にキャラクターデザインの電車が走っていくのが観えた。それが映えるたびに、女性とは一文字ちがうだけの名前の可愛い女の子は、とてもはしゃぎ喜んでいた。
 若いころ感受性豊かで、景色観たり写真にするのが好きだった女性に性格が似てる。
 日頃の挙動や外見からは、わかりづらかったけれども、(笑)。
 再会を祝して、幼児同伴も問題なしのテラス席のある解放的な空間、この飲食店あってこそに温かなひとときをおかげさまで過ごせた。
 と、まぁ、営んでる幼馴染の友人にも感謝する。
 
 そういえば幼馴染の友人はこの営む店をまかせている店長のことはとても大事に思っているのが知れた。
 この店長が結婚したとき、感涙したそうだ。
 それって、年の離れた弟、それとも息子への想い、くらいの感涙なのかも?。
 血のつながりがどうのなんてもんじゃなく、いい涙だと思う。
 そんな友人の涙、は想い描いてみてはじめてなのに、懐かしい心地が沁み込んできた。

 そそ、
 これは嬉しかった。
 そうや、大切に想う人たちの信頼を壊すような迷惑な存在には絶対ならない。
 と、俺、。
 探して壊して、みつける生涯はもう終了する。そんな天命を知る。って。

 歳月に想いを馳せる。
 みつけるために、どれだけ大切なものを壊してきたのだろうかって、歳月が諭してくれる。
 
 ずっと昔から離れずに寄り添ってくれる、面影がある。
 黒曜石の眼差しと、みつめあえたようにも、。
 〝同じ空から朝の光をあびて・・・〟

 幼児同伴も問題なしのテラス席のある解放的な空間、幼馴染友人の店でちょっとカッコよく語ってみる。
 娘ちゃんと一文字ちがう母女性へ、俺は。
 「自分の身に起きるすべてのことは、たぶん正確な方向へと示す因果みたいなもんなんかなぁ」

 「はぁ、なにゆうてんのか、よぉわからんし、いんが、ってなに?」

 景観の先にキャラクターデザインの電車が走っていくのが観えた。
 それが映えるたびに、女性とは一文字ちがうだけの名前の可愛い女の子が、とてもはしゃぎ喜んで、声上げて笑った。

 風になびく、行方も知らない想いのかけら、。
 純粋無垢な笑い声と一緒に、綺麗な空へと沁み込んでいった、。

 着信アリ(笑)、。an・an・as、。
 穏やかな初夏の時節、着信音が響いた。
 知らない番号には、つなぐ気も普段なら起きない。
 それをわざわざ、かけなおしたりもすることはない。って話。

 着信アリ(笑)、。
 an・an・as、深夜書店、へ走れ!。

 初夏の風になびく、行方も知らない想いのかけら、。 

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