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「文化芸術活動の継続支援事業」についてまとめてみた。

文化庁の新型コロナへの支援「文化芸術活動の継続支援事業」について、自分なりにまとめてみました。演劇(に限らず芸術活動)で、昨年収入があって、今の時期何かをやろう、やっとこうと考えている方は 支援が活用できるかもしれません。 募集要項の文字の多さに申請を断念しそうな人や支援対象なのに情報が届いてない方へ届けばいいなぁと思っています。(文章を読んでられないって方は画だけでもざっと見てもらえば伝わるかなと思います。)

とはいえ、申請に素人の私が書いたので、誤りやズレてるところもあるかもです。申請前には公式の『募集案内』を各自でご確認ください。ご指摘も歓迎です!

■なんで支援してもらえるんだっけ?

継続支援事業をわかりやすく_R02①

画では少し短くまとめなおしてみましたが『募集案内』では

「⽂化芸術活動の継続⽀援事業」は、新型コロナウイルス感染拡⼤の影響により活動⾃粛を余儀なくされた⽂化芸術関係団体等に対し、感染対策を⾏いつつ、直⾯する課題を克服し、活動の再開・継続に向けた積極的取組等に必要な経費を⽀援し、⽂化芸術の振興を図ることを⽬的としています。

となっています。
『募集案内』では「補助の対象となる条件」というタイトルで、もう少し具体的にした記載もあります。(長文なので引用は割愛)この「補助の対象となる条件」にそっていることを申請書に記載する欄があるので頭に置いておきましょう。

■どんな人がどんな支援をしてもらえるの?

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個人申請をうけるときの一番のポイントは統括団体(事前確認認定団体ともいう)から「確認番号」を発行してもらえるかです。自分が統括団体に所属していなければ、所属している人に推薦が受けれないかを聞いてみるのが一番の早道。事務局や統括団体に直接申請する方法もあるけど、事業収入があったことのと証明(確定申告や持続化給付金の写し)や活動実績の証明が必要で手間がかかりそう。

継続支援事業をわかりやすく_R02③

20万円を大きいとみるか、20万円ぽっちとみるかは人それぞれだと思うけど、20万円でできることは色々あると思います!自己負担がいくらかかるかとか詳細は後程。
支援は対象期間が決まってて領収書などがしっかり残っていれば2020年2月26日(水)以降が、支援対象となります。なんでこの日かっていうと、いわゆる「政府の自粛要請」が出た日です。
1次募集は既にはじまってて今月7月末まで。2次、3次募集も予定されているようですが早めに申請をしておく方がよさそうです。

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今回の支援は「個人事業者向け」と「小規模団体向け」に大きく分かれます。普段、助成申請になれていたり、法人や定款もあり、財務状況もしっかりまとめている団体なら小規模団体として申請するのもアリですが、そうでないと対象と認めてもらうまでが大変そうです。小規模団体としての申請の一番のメリットはトライアル公演(感染対策を意識したお試し公演)を行うのであれば支援期間が12月6日まで延長されることかなと思います。期限の制約がなければ、上限額は個人と変わらないので個人で申請するのがよいのではと思います。
共同申請は、みんなで集まって でっかいことやるぞ! というときに利用できそうですが、誰かが中心で申請をまとめる必要があるし、個々で申請する方が楽なのでは。。。と思います。

■どんなことに使えるの?

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『募集案内』の「補助の対象となる取組」の一例を絵にしてみました。『募集案内』には他に具体例の記載もあり利用用途の幅は広そうです。補助対象となる取組は以下のようにまとめられています。

(1)以下の①〜③のいずれかの取組(複数可)
① 国内外の観客、参加者等の回復・開拓
② 活動の継続・再開のための公演・制作⽅法等の検討・準備・実施
③ 雇⽤契約の明⽂化等の経営・ガバナンスの近代化
(2)(1)の取組と併せて⾏う、業種ごとの新型コロナウイルス感染拡⼤予防ガイドラインに即した取組

 自分が利用しようとしている取組が(1)①②③、(2)のいずれにあてはまるかは意識しておきましょう。申請書にも記載する必要があります。画では(1)③は省きましたが、『募集案内』では「雇⽤契約案の作成、電⼦化」や「会計システムの近代化」が例示されています。
(2)の「業種ごとの新型コロナウィルス感染予防ガイドラインに即した取組」って???となりますね。これは事務局のHPからリンクされている『【助成団体の皆様へ】』 (芸術文化振興基金) のPDFファイルに記載の『業種別ガイドラインについて(内閣官房)のPDFに記載されている一覧を指しているようです。
 小劇場関係だと、
 『公益社団法人 全国公立文化施設協会』のガイドライン
 『緊急事態舞台芸術ネットワーク』のガイドライン
あたりが関係してそうです。色んな劇場ごとのガイドラインもこういった資料を元につくられているようです。色々かかれているので時間のあるときに読むことオススメします。いきなり読もうとすると頭がついていかないかも。。ちなみに、ここらにかかる費用のことを、コロナ費なんて通称で呼んだりします。

また今回の支援のポイントは自分の賃金(収入)となるような使い方はできないところです。自分に残るのは知識、経験、スキル、そして税込み10万円未満の物品。普段あまり手が出せなかったことに使えるチャンスかもです。なに使うか考えるの逆に楽しくなりませんか?

■結局いくらもらえるの?

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支援額、自己負担がいくらになるかは画像を参考にしてください。理解するまでは複雑ですね。。理解しても間違えそうになります。ざっくりいうと全体経費の約2~3割の自己負担が必要です。図にも記載の通り負担率は何に利用するかで変わります。補足しておくと。。。
■コロナ費(感染予防ガイドラインにそった対策費)
 使った分は全額支援されますが、コロナ費以外の支援額を超えることができません。コロナ費以外の取り組みを行ったうえでコロナ対策も行う必要があります。(なので、自己負担を0で支援を受けることはできません。)
■ICT利用
 今回「ICT:情報通信技術」がキーワードになっています。配信設備などでネット利用したり、会計システムの近代化を図ったりにかかった経費のことです。この経費がコロナ費以外の経費の1/6以上を占めていたら、通常2/3のところ3/4まで補助される特別ルールが用意されています。
■下限
 支援は上限だけでなく下限10万円と決まっているのも注意です。計算は省きますが、10万円支援を受ける場合の自己負担は1.7万円~5万円なので、支援を受ける前から意識しておきましょう。

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正解等はこちらへ

■まとめ

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とりあえず、支援を受けようという方はとっとととりかかるのがいいかと思います。却下されて再申請が必要になるかもしれないですし、今回の支援は最初に記載した通り対象となる文化芸術活動の幅が広いので支援を受けようという人はたくさんいるかもしれません。総額509億円の予算とはいえ、早々に尽きる可能性はあります。

継続支援事業をわかりやすく_R02⑧

「他に優先すべきことがあるんじゃ?(例えば、医療や教育など)」とか、「本業は別にあって芸術活動の自粛で影響受けてないし困っている方へ、、、」と、支援をうけるのを、うしろめたく感じられる方もおられます。 が、これは見方を変えた方がよくて、使わなかったからと言って支援が、医療や教育に回るわけではありません。むしろ、そんな良心を持った方が支援をしっかり受け取って、活用する方が身近な人が助かることにつながります。この支援は自己負担も必要だし自分の手元に現金は残らないので、今少し余裕がある人が活用するのに向いてます。支援をうけて経済回して、まだまだ続きそうな新型コロナの影響をみんなで乗り切りましょう。

せっかくの支援「これからも、演劇を楽しみたい」ので、noteに起こしてみました。ひとりでも支援受けてみようかなと思ってもらえれば幸いです。
 いやぁ、それにしても「いらすとやさん」ってスゴイ。

注意事項:こんなことにも気をつけときましょう。

継続支援事業をわかりやすく_R04㉑

これまでの説明で書ききれていない注意事項をまとめましたので、ご参考にしてください。
今回の支援金は「課税対象」です。確定申告など手続きが必要になる可能性もあります。以下はWikipedia の「確定申告」からの確定申告の対象になる人の抜粋です。今回の支援は経費としてほぼ消え去るので収入は0(かマイナス)になるケースが多いかもですが、気を付けておきましょう!
及び、今回は統括団体の人の推薦枠もありましたが、活動をしている実績を公にもみとめてもらえるよう収入少なくても確定申告はしておいた方が今後のためになりそうです。

給与所得がある場合
<中略>
・給与を1か所から受けていて、給与所得や退職所得以外の各種の所得金額の合計額が20万円を超える
・給与を2か所以上から受けていて、年末調整をされなかった給与の収入金額と給与所得や退職所得以外の各種の所得金額の合計額が20万円を超える(給与収入から、雑損控除・医療費控除・寄附金控除・基礎控除を除く所得控除の合計額を差し引いた残りが150万円以下で、給与所得・退職所得を除く所得金額の合計額が20万円以下の場合を除く)

ご参考:とっても参考になる書き物


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