見出し画像

憧れの曜変天目茶碗に会いに。

書いたもののあげる時期を逃してしまった日記、梅雨を過ぎ夏をまたいでしまいましたが、もったいないので記録として残しておきたいと思います。
今回行った藤田美術館は季節ごとに毎年同じテーマで作品を入れ替えているので、この曜変天目はまた来年の春に公開予定です。
大好きな美術館のひとつなので、来年の春のおすすめ展覧会だと思って読んでいただけると嬉しいです。


学生のとき、ある課題で器の模様について調べたことがありました。
その中でもひときわ印象に残っていた器。

世界に3椀しか現存しない国宝曜変天目茶碗
その一つが関西にあるというのは、昨年リニューアルした美術館のニュースで初めて知りました。

その年の秋、ふとそのことを思い出し意気込んで曜変天目の一つを所蔵している藤田美術館へ。
が、季節がわりの展示のため曜変天目の時期は終わっており・・・。
次は4月から展示されると学芸員さんに教えてもらい、その日は秋の展示を楽しんで帰りました。

駅近も嬉しい美術館

そして今回、念願のリベンジ。
本当は桜の季節に来たかったけれど、忙しくてタイミングが合わなかったのでギリギリ6月に滑り込み。

蔵を改修した美術館は、ダンジョンの入り口みたいでわくわくします
見せ方も洗練されていて好き

そしてついに現物に対面できた、憧れの曜変天目茶碗。
貴重な美術品、写真可なのも有難い。
吸い込まれそうな青の輝きがまさに宇宙のよう。

覗きこめる小宇宙

どの角度から眺めても美しい佇まい。
曜変天目をモチーフにした帯も併せて展示されており、仄暗い館内で妖しい光を放っていました。
箔を糸状にして織り込まれているそうで、こちらも見る角度によって表情が変わります。

帯匠誉田屋源兵衛 10代目 山口源兵衛さん作

「曜変」ではないけれど、この天目茶碗の色合いも渋くて良きです。
展示室を出てから見えるお庭も季節ごとに変化があって、また別の季節に足を運びたくなる。

窓の額装。季節によって色を変えていきます。

美術館には茶室も併設されていて、目の前でお抹茶をたててくれます。
テーブル席など座席の種類も様々ですが、私のお気に入りはお庭を一望できるお座敷。

庭園を望みながら一服
ワンコインで楽しめるひととき

お団子も甘すぎずお抹茶に合うお味。

曜変天目が見られるのはまた来年の春。
次こそ桜の時期に合わせて行けたらいいなと思います。

(2023.6執筆)


9月現在は別のテーマの展示が行われており、大きくはないものの凛とした空気が流れるおすすめの美術館です。
昨年秋に行った際には紅葉も美しく、隣接する藤田邸跡公園の散策も楽しめます。

時期が合えば紅葉、桜も楽しめる

また併設するあみじま茶屋のみを利用することもできます。
目の前でお抹茶をたててもらえて、お団子2本がついて500円。
ここでゆっくりのんびりするのが至福の時間なので、内心あまり人気が出ないでほしい!と思っています。
それくらいお気に入りの空間です。

季節ごとに表情を変える藤田美術館、少し歩きますが近くの大阪城と合わせて行くのもおすすめです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?