コリアン的舎弟関係

マンダリンを話すと、中国人だと思われて中国語を話続けられる、というのは、それなりに起こるんだけれど、韓国語話して、コリアンだと思われてコリアンを話続けられる、というのは、なかなか無い。

韓国料理屋で、何となく、コリアンで注文をしたら、お兄さんにコリアンだと思われて、韓国語で話続けられて、何だか引っ込みがつかなくなってコリアンを話し続けたので、コリアン扱いになった。

この事態はかなり気恥ずかしい。なぜなら、お兄さんは年下だったから。アタシ、ヤクザだったっけ、って思って笑ってしまう。差別的なことを言うつもりなのではなく、年上の取り扱いが丁重なんだけれど、丁寧というより、うやうやしい、から、である。カナダ生活が長くなり、敬う系の相互行為をほとんどしてないので、感じ方も強くなってると思う。

日本人だと分かると、そこまでにはならない。あるいは、相手が女性だと、ここまでにはならない。もしかしたら、私が明らかに女性的だと、そうならないのかもしれない。

お兄さんが私のジェンダーを何だと思っているか知らないけれど、ほとんど坊主の、眉毛もなく、黒っぽい格好して革ジャン着てて、キムチチゲを頼んで、スープが来る前に出された小皿でご飯を全部食べちゃったから追加で頼むアタシを何だと思ってるかって、ともかく、かなり年上だと思っているんである。

胸に手を当てないで、当ててお辞儀しないで、当ててお辞儀しながら、いちいち御礼を言わないで、なんでって笑っちゃうから、って感じである。

私はコリアンコミュニティでの生活経験もそれなりにあり、日本でも、北京でも、ソウルでも。コリアンのパートナーの家族に結婚する的な挨拶に行ったり(そのために、それ用のお辞儀を特訓されたり)家族付き合いしたり、結構大変だったから、それなりに、「敬い相互行為」には慣れてるし、それなりにできるんだけれど、明らかに女性的でないと(直感的にはそのせいで)何だか取り扱いの丁重さが増すことに、結構驚いた。

オモニ的な年齢で、丁重に扱われているのを横で見ていることも多かったけれど、何かが違う。

もう少し、身体動作とか、話し方の記述をした方がいいと思うけれど、目も疲れているし、ここまで。もう少し、細かく観察をしないと分からないし、回数もこなさないと、見えなさそう。

日本でも西の方は、上下関係がよりキツくて、日本人コミュニティでも、かなりコリアン的な立居振る舞いや、人間関係の持ち方になると思う。ワルだと、その程度が高くなると思う。

なので、日本人的相互行為と連続しているのはもちろんだけれど、「舎弟」って感じの関係があるグループの方が、尊敬を示すべき相手への、丁重さ、うやうやしさの度合いは高くなる、あるいは強くなる、という度合いの違いはあると思う。

つまり、上下関係がきつく、その関係性を示しながらなされる相互行為というのが、ヤクザ的な印象を人に与える、ということ。

そうしてパッシングし切るために、店を出る時に挨拶をされてお辞儀されたのに、ほとんど頭を下げずに微笑んで、店を出たアタシでした。

今回は、そんなところで。

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