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『性別が自己決定であるとはどのようにしてか』

これは、本日、2024/04/17に経験した例である。

1.  HIV関連NPOは、基本的にゲイ男性により運営されている男性向けの組織で、フェミニスト女性が主体の女性向けとは、ジェンダー別に棲み分けされている、というのは日本でも同じだろうか。しかし、両者の利用者は、アイデンティティで分けられる。もちろん。

2.  私は最初に行ったところで、女性向け組織を紹介されていたのだけれど、行かないままだった。男性向けの方でSTIを受けたし、検査結果を聞きに行ったついでに、そこのリソースの方を利用したい旨伝えた。ボランティアの受付の人が、私の伝えた、その女性向けの方をググって、組織の説明を見て、慌てた。

3. なぜかというと、自分を女性だとアイデンティファイしている人のための組織、つまり、日本語だと女性だと自認する人のための組織だと、ウェブサイトに説明されていたから。私がダメ押しで、私のアイデンティティは女性じゃないと言ったので、より慌ていた。

4. 何しろ、私のそこの登録のカードには、「sex: M」と印字されている。なんで男性向けのここでなく、女性向けの方を紹介されてるんだろうと、受付の人が、思わずめっちゃくちゃ慌てるのは、ミスジェンダリングが差別的な行為だからで、意図してやってないとしても、すごく失礼に当たるからだ。

5. 私の性別は、日本のパスポート上はFで、こちらの大学ではX。男性向けの組織では、先日思い切ってMを選んだのでMになっている。それで身体に関わる検査も、もちろん受けている。性器に関するものも。何しろセクシュアルヘルス関連組織なので。でも全く問題ない。

6. 性別は自分で選ぶものなので、どれを選ぶかは、選ぶ人次第。それを尊重するのが前提になっているので、私にも誰にも問題は起きない。むしろ尊重しないのは差別的。みんな色々な差別を自分も経験しているから、人の嫌がることはしない。それだけ。

7. 人の経験はみんな違うから、どんな嫌な目に遭っているか、自分の経験でないと分かるのは難しい。例えば、私はここでも、背後で「ペーパーボーイ」と言われたり、あからさまに指を刺して話をされたり、などなど嫌がらせされるけれど、同じトランスマスキュリンでもみんなそんな目に遭うわけではない。

8. 私はダークスキンなので、嫌な目には遭いやすい。肌の色がライトなシンクロは、私の話を聞いて驚いたが、彼は雰囲気が柔らかいからか、道を歩いている時に、向こうから来る人が絶対に避けてくれないと言っていた。私はそれを聞いて驚いた。そういう私たちの経験もマイクロアグレッションと呼ばれる。

互いの日常的に経験するヘイトについてシャアしたり、それで辛くなって、私はいつも涙ぐんでしまうけれど、しっかりと長くハグして、背中を互いに撫であって、励ましの言葉も交わして、そうしてエンパワメントされて、何とかやっていこうとしている。




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