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『ドラァグ名解説、関連する趣味話(セクシュアリティ考2)』

自分のセクシュアリティの話も、ある種の観察や分析だから、このシリーズで書きます。有料のシリーズです。

私のドラァグ名「MISTREX Ara Lavish (aka BDSMTOPQUEEN) 」の解説から始めましょう。

まず、Mistrexというのは、Mistress のジェンダーニュートラルな名詞として、私が勝手に考えた、のだけれど、実は既に使われていたもの、です。つまりノンバイナリー版女王様ですね。

「女王様って何?」と思う人のために、最後に括弧付きで、(aka BDSMTOPQUEEN) と続けてあります。akaというのは、その前にあるものが別名で何と呼ばれているかが、その後ろに続いていますよ、ということを示す記号みたいなもの、です。開いて書くとas known as。

「BDSMTOPQUEEN 」って何?というと、BDSMのTOPのQUEENです。それって何?というと。

まず、これが3つ続けて書いてあるのは、ものすっごい誇張。コテコテ感が満載です。BDSMというのは、いわゆるサドマゾ的な行為をする人やセクシュアリティを指す総称ですね。念のため、Bondage Domination Sadism Masochism。詳しくは、また今度。

トップというのは、その行為をする時に支配的な立場に立つ側の役割のこと。クイーンは、女王様だとわかりやすい方の言い方でしょう。

女王様が支配的な立場なのは明らかだし、それらがBDSM用語なのも、また明らかですから、説明としてクドすぎる。なのに、さらに全部大文字で強調してある。という具合で、コテコテになっております。

しかし、こういうのは、全部説明すると興醒めになる類のものです。あえてやってます。

Ara というのが、ノンバイナリー的女王様の名前ですが、これは、アラビア語の名前で、目撃と知識をもたらす人、という意味を持っています。なので、エスノグラファーの私にはしっくり来る。

しかも、日本語には、アールとエルの区別がないため、これを読み上げると「神」に日本語話者には聞こえてしまいます。なので、まるで神を冒涜する意味を込めているように、日本語話者にのみ聞こえる効果を持っています。

加えて、最後のLavishが決め手です。豪華とか贅沢なとか、叶姉妹的な何かです。つまり、ゴージャスに、名前を盛っている。何でかというと、登場する時に、キメるため、です。ドラァグは、パフォーマンスのためにステージに登場する時、名前をMCに呼ばれます。名前の最後と被さるように、踊る曲のイントロが流れます。その際に、MCが、ミストレーーックス アラ ラヴァーーッッシュ!!と、叫ぶとカッコよく聞こえるのが、名前を盛っている理由です。

私のドラァグ名はそんなふうに、モレるだけモッた女王様みたいなノンバイナリーのエスノグラファーって感じです。

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