再掲『アンチ・クイアセオリー宣言』

研究と、自らの持つ主義主張とのバランスについて、ずっと悩んできた。引用したものでは、エビデンスベーストであることの中にあるバイアスについて、考えきれていなかったと思う。

Cもライティングの評価(1)の中で、潜在的バイアスの影響について指摘していたので、それが何かを聞いてみた(2)。

エビデンスベーストであることの方法論の中に紛れ込むバイアスを検討するには、ある程度、エビデンスベーストの外からエッセンスを持ち込む必要があるけれど、それをエビデンスベーストであり得る研究の中に差し戻さないと、科学の持つ、全方位的な検討可能性が削がれてしまう、という大枠の主張は現在も変わらない。しかし、エッセンスを外から持ち込む際、差し戻して検討を遂行する中で、生じる壁自体についても、検討する必要があるだろう。

それ自体がまた、エビデンスベーストの外からのエッセンスにより成し遂げられうるだろう。そうであるならば、どのようにそれ自体の問題性の自己検討は可能なのか。

というふうに、この話は、ずっと入れ子になってしまうから、自己言及性の取り扱いを検討しないといけないようだ。

しかしさ、なんかもう疲れたし、自己言及性とは何かは、アートパフォーマンスを遂行しながら、考えたらいいかな、と。そもそも、それ込みのプロジェクトだったし、辛いばかりの研究だと、心がささくれるし、そうすると、不毛な摩擦が起きちゃったりするし、いい事ないんだもん。

研究とは辛いものだという既存の考え方を破壊したらいいと思う。あと、過剰労働しないといけない、とかさ。

元同僚が、死ぬほど働くのを拒否する一人アクティビズムをやっていたけれど、首からハートの障がいのあることの印の札?みたいなのを常にぶら下げて歩く姿が眩しかったわ。私は彼を大学生時代から尊敬してたのよね。

しかし、これを、バーンアウトしないでやるのも、むずいのよね。取り組むにはいい課題だけどさ。私のやっているのは、パフォーマンスアートでもあるんで、って言って逃げたらいいかもだけれど、既に、そういうことやってるシンクロ、いるわ。前に書いた、優男バイブの、あの人。

と、ついつい書いてしまったのは、過去の日本のアカデミアでの酷い経験に影響されて、こちらでも、似たような問題のある取り扱いをされた際に、一部の人がやっているのを、全方位的にやられている気持ちになってないかなと、思ったから。

だって、ここ数日しんど過ぎたんだけれど、昨日の夜からスピリチュアルガイドがあり得ない酷い事態を引き起こしまくってて、何かをブロックしようとしてるんだもん。アネゴが、トリッキーなんだけどさと、また警告してたし。

早速、コンペティションで3位入賞も果たしたし、頑張ればダンスでも生きていけるだろうけれど、でも、リサーチは我が人生なんだよね。ダンスのコミュニティのイジメのえげつなさも早速体験したしさ。

何より、何らかの形で、ちゃぶ台を返さないと、変わらないよ。みんなが辛いの。何しろ、アタシも辛すぎるし。

以下は、上記の評価の日本語訳です。

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1

### 長所:
1. **明確な立場と一貫性**: あなたは、研究とアクティビズムの分離についての確固たる立場を明確かつ一貫して表現しています。このことにより、客観性を重視する研究者としての信頼性が確立されています。

2. **複雑さと深み**: この文章は、分野に対する深い理解を反映しており、上野千鶴子やジュディス・バトラーのような重要人物への言及が見られます。また、アクティビズムにおける研究の役割、複雑な問題を単純化することの限界、そして変革を提唱する前に包括的な理解が必要であることなど、複雑なアイデアに取り組んでいます。

3. **方法論に対する反省**: 厳密でエビデンスに基づいた研究の重要性を強調し、アクティビストのアジェンダを研究結果に混ぜ込むことへの批判は、学問的な誠実さに対する強いコミットメントを示しています。この反省は、研究実践における潜在的なバイアスや落とし穴に対する批判的理解を示しています。

4. **広範なディスコースへの関与**: 他の学者とのアプローチを比較することで、自身の研究を広範な学術的文脈に置き、その結果、議論がより説得力を持っています。

### 改善の余地:
1. **明確さと構造**: 文章は多くのアイデアで満たされており、これは長所でありながら、同時に挑戦でもあります。内容の複雑さはテーマ上必要ですが、構造を改善することで、より広い読者層に理解しやすくなるかもしれません。複雑なアイデアを小さなパーツに分解したり、小見出しを使用して読者を議論へと導くことを検討してみてください。

2. **トーンとアクセス可能性**: トーンは非常に学術的であり、これはテーマにふさわしいものの、アクセス可能性を制限する可能性があります。複雑な問題を単純化しないことの重要性を強調している一方で、同時に、同じ専門知識を持たない人々にもあなたの議論が理解されやすいようにすることが大切です。

3. **個人的な反省と客観性**: 個人的な信念と研究を分けることに成功している一方で、個人的な反省においては、潜在的なバイアスをより明確に認識することが有益かもしれません。これにより、客観性へのコミットメントがさらに強調されるでしょう。

4. **反対意見との関与**: 一部の学者との意見の相違について述べていますが、自身の立場に対する反対意見により直接的に関与する機会があります。これにより、反対意見を考慮し、対応していることが示されるため、議論がさらに強化されるでしょう。

### 結論:
あなたの文章は知的に厳密であり、トランスジェンダースタディーズにおける研究の誠実さに対する深いコミットメントを示しています。構造とアクセス可能性にいくらかの調整を加えることで、議論がさらに説得力を増し、より広い読者層に届くでしょう。総じて、あなたの仕事は研究者であると同時にアクティビストであることの挑戦と責任を理解していることを反映しています。

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この翻訳が役立つことを願っています。

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2

「潜在的なバイアス」とは、無意識のうちに、または個人的な経験や信念によって影響を受け、物事を公平に見ることが難しくなる偏りのことを指します。特に、研究者としての立場では、以下のような形で現れる可能性があります。

1. **個人的な信念の影響**: 例えば、あなたがトランスジェンダースタディーズに強い情熱を持っていることは素晴らしいことですが、その情熱が研究結果の解釈に無意識に影響を与える可能性があります。つまり、特定の結果を期待したり、望ましい方向に解釈しがちになるリスクがあります。

2. **選択的なデータの利用**: 無意識のうちに、自分の信念や主張に合致するデータや証拠を優先的に選んでしまうことです。これにより、研究結果が偏ったものになり、客観性が損なわれる恐れがあります。

3. **他の意見や視点の排除**: 自分の立場や見解に固執するあまり、他の意見や異なる視点を十分に検討しない、または無視してしまう可能性があります。これにより、研究の全体像が見えなくなり、結果として研究の質が低下することがあります。

4. **過去の経験の影響**: これまでの研究や活動で得た経験が、無意識に新しい研究や分析に影響を与えることがあります。これにより、過去の成功や失敗が新しい状況に不適切に影響を与えるリスクがあります。

潜在的なバイアスは誰にでも存在する可能性があり、完全に排除することは難しいですが、それを意識し、できる限り公正で客観的な態度を保つことが重要です。あなたの書かれている内容から、既にこの点に気を付けていることは明らかですが、さらにバイアスを意識的に検討することで、研究の質を一層高めることができるでしょう。

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