続々・3分間コーチ

・お互いに詮索するためのコミュニケーションを交わさなくてもよくなった状態が、「お互いに理解しあっている状態」
・仕事の失敗が家庭の事情であっても、それを理解してくれる上司がいるならば、そこに居場所があるといえる

・完全に否定されてしまわない、または、事情を理解してくれている、むしろ、受け入れられている、そういう居場所が必要
・居場所があること、安心感があること、それが人間が行動するときのベースになる

・関りが薄くなると、孤立感が生まれ、孤立感が強くなると、自意識過剰になったり、被害者的な心理状態になる
・そうなるとますます人と疎遠になる

・仕事で見せている以外の、人間的な生のその人に触れることで、関りを取り戻すことができる
・関りがあるという実感は、居場所そのもの

・上司の仕事は部下に仕事をさせることではない
・部下を自分から進んで仕事をやろうという気にさせること
・そのためには、一方的に期待や要望などを一方的に伝えたり、正論を言うだけでは十分ではない
・部下との間に「いい関係」を築いておく必要がある

・部下との約束を大事にすること。それと同時に、部下にどれだけ「好意」を示しているのか、部下をどれだけ「承認」しているのかが問われる

・仕事の出来不出来とは別に、一緒に仕事をしている仲間として承認する
・上下関係があるとしても、一人の人間として認め、尊敬する

・「いっしょに仕事ができてうれしい」「君と一緒に仕事をするのは楽しい」と伝える

・お金のためではなく、恐れからではなく、好意と信頼のなかで、人は進んで仕事をする

・部下との信頼関係は毎日築いていくもの、時々以下を振り返る
・今日は一日に部下の名前を何回読んだか
・部下とどのくらい視線を合わせていたか
・部下に一番最後に自分の好意を伝えたのはいつか
・部下が昨日どんな洋服を着ていたのか思い出せるか

・部下と「いい関係」を築くとは、部下におもねることでもなければ、言うべきことを言わないことでもない
・してほしいと思うことを真正面から要望することによっても醸成される

・決して脅すのでもなく、命令するのでもなく、要望する
・目を見てはっきり要望する

・「私が話しているときには、こちらを見て聞いてください」
・「後輩の話を聞いて、彼を育ててください」
・「納期を守ってください。時間通りに出社してください」

・コーチングの内容は、少し先の未来
・やり方は、目線を未来に向けるだけ

・向き合うのではなく、一枚のカンバスに向かって、二人で座る
・部下が絵をかくのを見ながら、会話する

・「今日はここまでできたんだね」
・「これが三年後の君だね」
・「ここには何が描かれるのかな」

・ビジョンは作り続ける
・なぜなら、イメージは記憶できないから

・部下のビジョンをつくり、常に明確にしておくこと
・自分のビジョンをつくり、常に明確にしておくこと
・このビジョンメーキングは、三分間コーチの重要なミッションとなる

・ビジョンは会話の中で作るもの
・「ほかの選択はないの」
・「ほかの人の考えは聞いてみましたか」
・「一年後、二年後にはどうなっているとおもう」
・「三年後から今の自分を見ると何が見える」

・イメージもビジョンも記憶できないからこのプロセスを継続的にやる

・ビジョンは作り続けて、はじめてビジョンになる。ビジョンを作るのをやめてしまうとその瞬間にビジョンは力を失う
・一度完全なビジョンをつくれば、それで、未来に向けて走れるのは違う

・ビジョンと行動を分けて考えない、ビジョンについて話す過程でリアリティは形作られる

・私たちが行動しているときは、すでに心にイメージを描いている
・行動とイメージは基本的にリンクしている

・営業前に「どんなイメージ?」と聞く
・日頃から「今、どんなイメージを持っているか」について聞くことが部下の行動を促す非常に効果的なコーチングとなる

・近い未来、二年後、三年後、三分間コーチとして、上司は常に少し先の未来を話す

・ときには未来から今を見ることも試し、今の行動に結びつけていく

~P1134

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