見出し画像

エッセイ「投げ銭の意味を考えます」

ご挨拶おくれました。noteはじめました!
早くも多くのご支援ありがとうございます。サポートが1食ぶん貯まるたびにごはん食べて、そのエネルギーでもう1本上げています!

これは冗談ではなくて、サポート金額の累積に応じて1本ずつ小説を公開することにしています。
宙に浮いていた作品が何本かありまして、今はそれをまず上げていますが、尽きたらどんどん新しく書き下ろしていきます。
どんどん支援がきたら、本当にどんどん上げていきます。毎日のペースになっても大丈夫です
(コレ自分の体で実験したことがあります↓『令和元年のゲーム・キッズ』)。

そのうち作品への投げ銭ぶんだけ食事をとることにしようと思ってます。これが、小説家の正しい姿ですよね?
誰も作品を読んでくれなくなったらやせ細ってついに餓死するわけですが、それが小説家の寿命です。そうでしょう?

いや肉体的な生死は関係ないですね。餓死じゃなくて、たとえば僕が事故死したとします。その後でも、僕が残したものを読んで、サポートしてくれる人がいたら。僕はネット上に生き残っているということになります。
僕が本当に死ぬのは、僕の作品を誰も読んでくれなくなった瞬間、ということになるわけです。

この話は作家だけでなく、全ジャンルのクリエーターに共感してもらえることだと思います。
そして、僕はこれってクリエーターだけの話じゃなくなると考えています。

最近、死んだ人のSNSページがいつまでも残っているのをよく見かけます。そこに人が集まり続けて、故人へのメッセージを書き込んだり、集まった人どうしでコミュニケーションとったり。
あれが、21世紀の「お墓」だと思います。

SNSは進化してAI人格となることが予想されます。その人物の記憶や思考ルーチンを搭載して、まるで本人のように考え、会話する存在になっていくのです。
それは今のSNSページと同様に、死後も残すことができます。
本人が肉体的に消滅しても、AI化された人格がネット上で活動を続けます。
その存在は、生きている時と同じように訪れる人々を迎え、会話します。家族と思い出を語りあい、かつての同僚には仕事のアドバイスをします。

死後にオンライン恋愛することもできます。これから死ぬ人々は(そうあなたも)、何百年後の美男や美女と出会って、恋に落ちるかもしれないのです。
生前に精子や卵子を冷凍保存しておけば、二人で子供を作ることだって、できるんです。

これで人は死ぬことがなくなります。
……と、いうわけではありません。
そのAIの運用コストは訪れる人々の投げ銭によってまかなわれます。つまりその人物が忘れられ誰もそこを訪れることがなくなった時……誰も「墓」に供え物をしなくなった時……そのAIは削除されるのです。
それが、人の本当の「死」となるわけです。

延命技術がトレンドですが、むやみに寿命を伸ばす努力は生物として、ナンセンスです。僕は、だいたい人の平均寿命は100歳くらいまで伸びてそこで止まると思います。
それ以上長生きすることに人間は価値を感じなくなるからです。

そして、自分の分身であるAIは、その後数年から、長い人で数百年を生き続けることになります。
これが本当の寿命です。
50年後、人々は、肉体寿命よりも、このAI寿命を伸ばすことに努力するようになってるんじゃないでしょうか。


いただいたサポートが1食ぶんに達するたびに次の作品をアップしますね。おわんおわんおわん……