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横浜綱島の純喫茶「サガン」【サンプルケース遺産9】

純喫茶って・・

綱島駅前の喫茶店「サガン」は古いタイプのたばこスパスパ系の純喫茶。今はこうしたサラリーマンが仕事をサボってたばこが吸える喫茶店が少なくなってしまいましたね。

ところで「純喫茶」の「純」て何だか知っていますか?
明治時代の後半にいわゆる喫茶店の原型と言われる「カフェー」という業態が登場しました。当時は社交の場としてアルコールも提供し、女給が同席するようになり、今で言うところの「クラブ」や「スナック」に近いような業態になっていきます。

昭和の初めにはこうした酒を提供しホステスがサービスする風俗営業的な喫茶店を国は「特殊喫茶」という括りで規定します。一方で接客を伴わない喫茶店を「純喫茶」と区別するようになりました。
「特殊喫茶」という言われ方はなくなり「純喫茶」だけが残っているということです。今は「純喫茶」もなくなりつつありますが・・

ビルの2階にある喫茶店「サガン」

「サガン」は「左岸」?

今回の喫茶店「サガン」は名前が素敵ですが、所謂パリの「左岸」が語源なのでしょうか、ヨーロピアンな響きがありますね。
2階の店ですが、サンプルケースは階段下の1階にもあります。2階に上がらないとどんなメニューのいくらの店か分からないというのは不安なので、1階にあるのは効果的。サンプルケースにはたばこ吸えますと、今や貴重なお言葉が・・

2階へ登る階段の横に小さなサンプルケースが・・
1階の階段横にあるサンプルケース。たばこが吸えますという表示が1番の集客効果かも。
2階の入り口にも大きなサンプルケースがあります。

メニューはナポリタン他、ミートソース、焼きそば、焼うどん、ピラフ、カレーなどが並ぶ、ど定番の大衆喫茶ですね。

サンド系は食パンではなくロールパンを使っているようです。
焼きそばやミートソース、ピラフ、カレーと大衆喫茶定番メニューが並びます。

綱島周辺には古い喫茶店がいくつかありますが、サンプルケースがある喫茶店は調べたところここだけかと、これからも末長く営業していてほしい店です。


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