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十回目の結婚記念日に
記念すべきその日
あなたからは何も無かった
何も無かったことが問題なのではない
何も無かったと
がっかりしている私がいたことが
問題なのだ
あなたはいつものように
乱暴にドアを開け帰ってきた
何も言わずにテレビをつけ
つまらないバラエティを見ながら
大好きな唐揚げを食べ
つまらないコントに
声をあげて笑った
そして突然
オカン元気にしてるかな
と 呟いて
部屋を出て行った
何をがっかりしているのだ、私は
ときめきもなければ安らぎもない
愛があるかもわからないと
友人に話したばかりではないか
他に女性がいても
平気でいられる自信があると
言ったではないか
私は何を貰えば
満足したのだろう
指輪か花束か
あたたかい言葉なのか
ただ分かったことは
十回目の結婚記念日に
あなたからは何も無く
私はがっかりしたということだ
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