かつて、「店主のつぶやき」と題して、日本てんかん協会東京都支部の機関誌「ともしび」に、2000年4月号から2005年5月号まで連載されたものに若干の加筆訂正をしたものです。
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復刻 店主のつぶやき(62)(日本てんかん協会東京都支部機関誌「ともしび」2005年5月号に掲載されたものに若干の加筆訂正をしたものです)
先日(といっても1回前という意味だが)、直木賞を受賞した奥田英朗「空中ブランコ」をお読みになっただろうか。これは、伊良部という精神科医と、奇妙なこだわりや強迫観念にとらわれる患者との話しである。この<こだわり>や<とらわれ>というのが「本当にそんなのありかよ」と思われるようなものであるところがオカシイのである。この中に、ある流行作家の話しがでてくる。この流行作家は、あまりにもたくさんの原稿を書いた結果、同じ話しを二度書いてしまったのではないかという考えにとりつかれてしまうの
復刻 店主のつぶやき(55)(日本てんかん協会東京都支部機関誌「ともしび」2004年10月号に掲載されたものに若干の加筆訂正をしたものです)
スペース96は障害者福祉の本のみを扱う書店であり「立ち売り」と呼ばれる展示販売を主な仕事としている唯一の書店である。今風にいえばオンリーワンの会社である(カッコイイ!)。というか、障害者福祉の分野というのが小さくて複数の書店が成り立つほどのマーケットがないというのが正確なところかもしれないが。 では、その営業スタイルそのものもスペース96が作り出したものかというとそうではない。スペース96の手法は、本欄の読者の中にもご存じの方々が多いと思うが、筒井書房という先達のモデル