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【米国株9/26~9/30まとめ】ついにS&P500・ナス100が6月安値を下回った9月末

こんにちは、Kojiです。今週は10年金利がついに4%を一時超える場面がありました。その後、英BOEが緊急で国債買い入れを発表し、米国債も買われて10年金利は4%からやや低下して推移。そんな中、指数は後半、下落圧力を強め、6月安値を下回りました。

チャートとニュースを振り返っていきたいと思います。

マーケットサマリ

9/26(月)

FRB高官が今週も発言をはじめました。
うち、ボスティックとメスター、コリンズの発言をサマると以下。

・インフレはしばらく続くだろう。賃金・家賃の圧力が要因
 (コリンズはインフレピークを示唆)
・インフレをコントロールできない間は金融市場は不安定
・インフレ期待が再び高まるかはわからない
・利上げを続ける+来年は利下げしない
・失業率は5%には到達しないだろう

さて、新月相場のはじまり+水星逆行シーズン中。
10年金利は3.9%台まで大きく上昇。4%間近。
指数は前半を上昇を試みたが、結局は上ひげとなって下落。S&P500は、先週の安値を下回って下目線継続。ナスは金曜の安値を下回らず、高値は金曜の高値を上回った。が、上ひげ長めの陰線で売り圧力が強いとも見れそう。

Extreme Fear(24➡18に低下)がより深みへ。

9/27(火)

月曜に続き、火曜もエバンスとブラードの発言がありました。
・政策金利は4.5%前後が目処
・利上げ後は一定期間キープする
・リセッション起きるよ

新築住宅販売件数は予想大幅上振れ。前月比が高い伸び。

リッチモンド連銀製造業指数も予想上振れ。

指標の予想上振れをあり、10年金利が3.99%をマーク。指数は下落し、S&P500は6/17安値を下回ってブレイクで年初来安値を更新、6営業日続落。ただし引けには下ヒゲとなって6/17安値より上に戻った。月末リバランスも含む売り圧力の強さだろうか。
ナスは6/16安値まで下がることなく、先週末の安値を下回ることもなかった。高値はこの3日では切り上げてきている。

HYGも続落で、6/13安値を下回った後は落ち続けているが、下げ幅は縮小。

9/28(水)

デイリー連銀総裁がややハト寄りなトーンの発言。

10年金利がついに4%に一瞬乗せました。指数先物は18時台まで下落を深めた。

が、一転!

英中銀BOEが緊急で国債の買い入れを発表。
米国債も買われる➡金利が3.7%台まで低下➡下げていた指数先物も下げを打ち消す上昇へ➡先週金曜の高値を超える上昇となった。

22日高値から28日安値までのフィボナッチをひくと、50%ライン手前まで反発していた。1時間足ではちょうどEMA200付近に到達。

9/29(木)

トラス英首相が財政出動の撤回しない方針を発言、インフレ時にやるべきことではなく、市場の信頼を失ったようだ。米金利は前日の低下からやや反発上昇。指数先物が連動して6/30安値まで下落。

GDP確定値の予想上振れ、ジョブレスが発表されると、指数先物はより一層売り圧力が強くなり下落。

メスター、デイリー連銀総裁はタカ寄り発言。

マーケットは前日の上昇を戻り売りの機会と捉えたのか、木曜は6月安値を割り込むテスト日となった。S&P500は一時、6月安値を下回ったものの、引けには6月安値の上に戻した。ナス100は6月安値近くまで急接近したが、ギリギリ下回らなかった。

9/30(金)

PCEは予想上振れ。インフレはまだまだ進行形。金利には上昇圧力となるか。マーケットの反応は薄く、指数の値動きは限定的だった。

インフレNowcastによる9月インフレ予想は、コアCPI 6.6%横ばい・コアPCE 5.1%やや上昇となっている。

デイリー連銀総裁は連日の発言。ブレイナード副議長、バーキン連銀総裁も発言。

金利は一時3.7%台を下回ったが、引けにかけて3.8%台まで上昇。
金利に連動して動いた指数は6/30安値を上抜けられるか試すも手前で失速、中盤から下げ続け、SP500は6/17安値・ナスは6/16安値を引けにかけて陰線で下抜けた。

政策金利のFedWatch予想は以下想定となったようだ。
・11月 75bp
・12月 50bp
・2月 25bp
・3月 25bp(前日までは3月利上げはなかったが)
・4月 -25bp
・5月~9月まで金利キープ
FRB高官の発言もあってか4.5%をキープする期間が9月まで伸びている。
11/8には中間選挙を控えている。

Q3 EPS予想はゆるやかに下がり続けている。現在、▲6.6%低下の見込。株価には下押し圧力。そうすると株価上昇には金利低下だけが期待の拠り所。

炭鉱のカナリア・ハイイールド債は、27日には安値を更新していくが週末は27日安値を下回ることなくレンジ推移。ここでHYGが止まるのか、さらなる下を深掘りしていくかが指数にも肝か。

10年金利は一時4%超え

10年金利が一時4%を上回った。その後は3.7~3.8%台で推移。

金利1時間足

10年金利の上昇傾向は維持。
2年金利の上昇もまだ止まっていない。

金利1日足

実質金利も上昇

10年金利上昇、期待インフレ率が低下継続で実質金利がさらに高くなった。最新の9/30数値は1.68。2010年以来の高さ。
(チャートは1日遅れ)

長短金利差

10年-2年金利差はレンジ推移。10年-3か月金利差は拡大。


S&P500は6/17安値テストに失格・下抜け(週▲2.91%)

月足

9月が終わったので月足を確認。見ての通り長い上ヒゲつけた大陰線で、2020年4月以降では最大の下落幅(▲9.34%)。結果としては8月に続き弱気目線な月足。ついでにEMA40を実体で下回った月でもある。

週足

先週はEMA200の上に踏みとどまったが、今週は明確にEMA200を割り込んだ。先週noteで弱気目線なチャートと書いたが、その通りの値動きとなった。6/17安値のテストは不合格で、安値を更新してしまった。

7波動目も17%超の下落まで来ました。EMA40からの乖離率が高くなってきたので、ごく短期的にはそろそろ反発が一度起きてもおかしくないかもしれない。ただし、戻り売りも起きやすいことは想定しておいた方がいいでしょう。下がったら買い、戻したら売りを繰り返す相場がいつまで続くか。

次はコロナ直前の高値が見えてきますね。。

9/25note

このまま下がり続けることもシナリオの一つだろうか。先週書いた通り、下がるなら、ひとつの目処としてコロナ直前の高値も意識されていそう。

節目に来ているので、Twitterでも意見が上下予想が分かれているライン。

日足

今週は、28日以外は下落続きな週でした。28日はBOEの緊急国債買い入れが発表され、米国金利低下・指数上昇が1日だけふわっと発生した。それも1日天下。
1週間で見ると、フィボナッチ78.6%ラインへの短期反発シナリオが訪れることなく、100%ラインを下回る下落シナリオに着地。
月末リバランスで株売りの流れも影響したのかもしれない。

次週の考えられるパターンは2つ。

1.短期反発で78.6%ライン付近まで上昇
週足に書いた通りEMA40からの乖離率が高まっている。そろそろ短期反発の頃合いを考えたいが、金利動向次第か。10年金利は4%をつけたあとは3.8%台で推移しているが、低下する材料が出てくれば、短期反発シナリオもいきてくるかもしれない。

止まらぬインフレにFRBが引き締めを止めない方針の現在、引き締め緩和のサプライズなんかが起きない限りは実現しないシナリオなのだろうか?

仮に短期反発が起きると、戻りの目処はフィボナッチ78.6%の3,784~節目の3,800付近が1つ目。そこを上に抜けられる場合は、一目均衡表の基準線(赤色線)の3,890付近が2つ目のラインとなるだろうか。
いずれも一目均衡表では転換線(緑色線)が手前にあるので、そこまでまずは戻るか確認が必要。ちょうど9/28高値を超えることが反発トレンドの号砲条件だろう。

2.下を深めて3,500を目指す
週末の流れをそのまま深めていく場合は、3,500が次の節目ライン。コロナ前高値まですぐに落ちるかは、材料がない限りは時期尚早に見える。ISM製造業・非製造業がサプライズ度合いが大きいと市場が反応する可能性は残ってるだろうか。

MA200より上にあるSP500銘柄

13.51%➡11.13%に低下(▲2.38pt)。27日には10.13%をマーク、年初来の最低値を更新した。

ナスダック100も続落(週▲3.01%)

ナスの日足チャート解説は上記リンクに投稿したので参考にどうぞ。

月足

S&P500と同じく上ヒゲつけた陰線だが、4月の下落幅(▲13.37%)よりはゆるい。それでも9月は▲10.6%と2020年4月以降では2番目の下落規模。

EMA40を実体で下回って下ヒゲもないのは弱気目線の継続に見えるが果たして10月どうなるでしょう。

週足

ナス週足は、EMA200を明確に下回って6/16安値テストも失格。レンジブレイクダウンしたのは状況よくありません。
上位足の20月EMAは下向きでさらに下落推移。このまま10,000を目指すか、短期反発するか。現状の水準から10,000ドルの間でサポートラインが見当たらないのも微妙なところ。

MA200より上にあるナス100銘柄

9.8%→8.82%に低下(▲0.9886pt)。

セクター

エネルギーのみプラス。

週間ベスト
1. エネルギー +2.2%
2. 素材 ▲0.6%
3. ヘルスケア ▲1.3%

週間ワースト
1. 公益 ▲8.7%
2. テクノロジー ▲4.0%
3. 不動産 ▲3.9%

サイズ・タイプ
・ベスト:小型グロース +0.4%
・ワースト:大型コア ▲3.4%

1週間のセクター値動きは以下投稿を参考にどうぞ。

各種指標

Fear&Greed Index

Extreme Fear継続(前週24➡今週15着地)

機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index

前々週 33.86 ➡ 前週 29.59 ➡ 9月28日 12.61(前週差 ▲16.98pt)
2年間の最低値を更新。

Bull/Bear Ratio

9/27時点で先週からさらに低下。

ヒンデンブルグオーメンは無点灯

9/30時点では無点灯。4月以来、無点灯。


個別株の決算発表

NKE ナイキ

クリア

MU マイクロン

Q4/FY22売上、ガイダンスミス

決算発表予定

10/3週の予定

イベント

3日 ISM製造業
5日 ADP雇用統計、ISM非製造業
7日 雇用統計

アノマリー

  • 新月相場(9月26日~10月9日)

  • ブル:5日

  • ベア:7日

おわりに

次週はISMの発表があります。強い結果であれば金利が反応する可能性もありそうですね。欧州の問題や金融危機憶測などネガティブな話題が増えてきました。粛々と軌道修正を進めながら投資判断したいものですね。


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