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【米国株8/8~8/12まとめ】脱インフレ相場?米国株指数は続伸

こんにちは、Kojiです。CPI・PPI・ミシガン大学消費者態度指数とインフレ関連の発表で、インフレピークアウトを示唆した週でした。脱インフレ相場への移行を思わせる展開でしょうか。

チャートとニュースを振り返っていきたいと思います。

マーケットサマリ

8/8(月)

インフレ抑制法案が上院可決。
・歳出総額4,300億ドル
・大企業を対象に会計上の利益に最低15%を課す
・企業の自社株買いにも課税をする
・EV購入税優遇、再生可能エネルギー普及支援に3,700億ドル

NVDAが利益警告を発表。ゲーミング売上低迷により$81億見通しに対して$67億の暫定収益。

機関投資家は夏期休暇に入り始め、マーケットは閑散に売りなしでレジスタンスラインを上回って強さ継続したと思ったが、やはり半導体を中心に下げ始めナスが下落。

8/9(火)

CPIを前日に控えた火曜は、出来高が少ない中、米国オープン前から指数が下げ始め、オープン後も寄り天で一段下げる展開に。半導体指数が下落続きで、NVDAの影響で続落か。中盤からゆるやかに反発するも始値に戻れず。

相対的にはナスが弱い一日。

8/10(水)

9月利上げ予想は75bp後退➡50bp優勢に変化した

7月CPIが発表され予想を下回る結果となった。重要なコアCPIも下振れとなった。発表直後、指数先物は上昇。インフレピークアウト示唆から利上げ可能性の後退➡10年金利低下➡株買いとわかりやすい反応となった。
9月利上げ予想は75bpが後退、50bp予想に縮小した。

インフレNowcastでは、CPI発表後に8月インフレ予想がやや下がった。

10年金利は一時的に低下したものの、元の高さに戻す動きとなった。しかし株買いの動きは変わらず、上がったままで引け。


CPI結果をうけて、さっそくエバンス連銀総裁・カシュカリ連銀総裁・デイリー連銀総裁が牽制する発言をしてきました。

8/11(木)

CPIに続きPPIも予想下振れで、インフレピークアウト示唆から寄りは指数上昇で反応。10年金利が上昇を始め、ナスダックは意識されてたラインまで上昇した途端、戻り売りで大きく下落。

8/12(金)

CPI/PPIにつづき、ミシガン大学消費者態度指数が予想上振れで経済の見通しが改善。とくに1年先インフレ期待の縮小がポジティブ。
前日の下落が押し目となり、ミシガン大を下支えに指数は堅調な上昇を示した。

バーキン連銀総裁が発言し、2年金利は上昇したが10年金利は低下継続。9月利上げ予想は、50bp優勢もまだ75bpが40%超残っている状況。

S&P500 +3.26%

NVDAショックで前半は調子が悪かったが、CPI/PPI/ミシガン大指数がインフレピークアウトを示唆したため、中盤から後半は大きく上昇を示した。

重要ポイントのEMA200(水色曲線)を今週上抜けしたので、このまま買いが続けばさらなる上昇の可能性はある。ただしSMA200(赤色太線)には到達しておらず、かつレジスタンスライン(上部の紫色直線)も近いのでテストラインとなるか。

前回に示していた紫色のボックスが上値のテストラインで、現状ではまだ超えていないため、このあたりが上値の節目と見るシナリオ継続。
8/15週に紫色の頂点とSMA200+レジスタンスラインを上に抜ける場合は、上昇トレンドが強くなるため、シナリオ見直しが必要だ。

フィボナッチで見ると、重要な61.8%ラインがSMA200の上にあるので、やはりこの辺りを越えるかどうかが、意識されやすい重要ポイントに見える。

反落して、黄色の直線を下回る場合は下落へ転じて押し目を作る可能性がある。

次週は中古住宅販売件数など住宅関連の発表があるため、ここでもインフレピークアウトの兆候が見えると、上昇を肯定する反応が示されるかもしれない。

週足

週足はEMA40(赤色曲線)を上に抜け、一目均衡表の雲に差し掛かった。今週の上げで、下落の底から半値戻しとなった。雲で反落されるか、雲の中にぐいっと入っていくかが次週の観測ポイント。レジスタンスを超えていくなら雲の上抜けもあるだろうか。

MA200より上にあるSP500銘柄

35.18%➡44.73%に上昇(+9.55pt)。V字回復してきている。すでに2月くらいの水準。


ナスダック100 +2.71%

ナスのチャート解説は上記リンクに投稿したので参考にどうぞ。

週足

ナスはレジスタンスライン(紫色直線)を抜けたあと、20月EMA(ピンク色曲線)とEMA40(赤色曲線)を上抜けし上昇の強さを示した。前週に示した上値のボックス(紫色長方形)を少し上回ったところで週末引け。

SPより強い値動きを示している。一目均衡表の雲のねじれが近く、転換点を示しているが、その通りとなるか?SP同様、8/15週に反転するか、続伸するかでシナリオが変わる。
続伸するならレジスタンスを力強く抜けたことで、強い上昇トレンドとなる。

MA200より上にあるナス100銘柄

32.35%→42.15%に上昇(+9.8t)。2月・3月の高めの水準あたりまで回復している。

セクター

ライン川が熱波で水位下がってることで石炭輸送に支障が出ている。そのためか(?)エネルギーセクターが上昇。

週間ベスト
1. エネルギー +7.4%
2. 金融 +5.6%
3. 素材 +5.2%

週間ワースト
ディフェンシブがアンダーパフォーム
1. 生活必需品 +1.2%
2. ヘルスケア +1.7%
3. テック +2.4%

サイズ・タイプ
・ベスト:小型バリュー +5.2%
・ワースト:大型グロース +3.1%

1週間のセクター値動きは以下投稿を参考にどうぞ。

各種指標

Fear&Greed Index

あと一歩でGREED!(前週50➡今週55着地)

機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index

前々週 47.21 ➡ 前週 55.28 ➡ 8月10日 71.59(前週差 +16.3pt)
悲観域を抜けてきたか。

Bull/Bear Ratio

8/9時点で上昇。

ヒンデンブルグオーメンは無点灯

8/12時点では無点灯。

炭鉱のカナリア HYG ハイイールド債

HYGは前半下落したが、後半は上位足の20週EMA(ピンク曲線)を上抜け。20週EMAは上向きに変化しつつある。日足のEMAも上昇を継続。

ハイイールド債のスプレッドが引き続き続落。これを見る限りはリスクオン継続。

金利と今週のニュース

9月からBS縮小開始


金利はやや上昇

FRB高官が牽制発言で金利織り込ませを狙うが、CPI/PPI/ミシガン大のインフレピークアウト期待で、2年金利は上昇しても10年金利はそれほどの上昇を見せない。6月中旬をピークに一山越えた状況。
FRBがさらに織り込ませに来るのかどうか。

イールドカーブ

長短金利差はやや拡大

実質金利もやや上昇


個別株の決算発表

BNTX バイオンテック

全ミス

PLTR パランティア

EPS・ガイダンスミス

UPST アップスタート

全ミス

DOCN デジタルオーシャン

売上・ガイダンス売上ミス

DMTK ダームテック

売上・ガイダンスミス

ATER アテリアン

全ミス

CELH セルシウス

クリア

U ユニティ

売上・ガイダンスミス

OLPX オラプレックス

ガイダンスミス

BKSY ブラックスカイ

EPSミス

MQ マルケタ

クリア

STAA スター・サージカル

クリア

DDS ディラーズ

クリア

ILMN イルミナ

全ミス

決算発表予定

8/15週の予定

イベント

17日 小売売上高
18日 FOMC議事要旨
18日 中古住宅販売件数
19日 SQ

アノマリー

  • 満月相場(8月12日~8月26日)

  • ブル:15~17日

おわりに

来週はFOMC議事要旨が発表されます。波乱はないと思うが、中古住宅販売件数も発表されるので、インフレピークアウトや75bp利上げ観測後退など兆しがより見えてくれば、脱インフレ相場でリスクオンが進みそうですね。

次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。