見出し画像

【米国株9/12~9/16まとめ】CPIきっかけで急落、インフレ高止まり続くか

こんにちは、Kojiです。CPI・PPI・小売売上高・連銀製造業・ミシガンと指標発表が多かった週。
CPIの予想上振れをきっかけにマーケットは急落。週末はミシガン大のインフレ期待が低下を示したが、反応は大きくなかった。

実質金利は上昇を続けていたので、いずれにせよ指数が下がることは予想されていたか。

チャートとニュースを振り返っていきたいと思います。

マーケットサマリ

9/12(月)

EUがロシア産石油の輸入を大幅に削減する今冬に米国内のガソリン価格が急騰する可能性があるとの見方を示した。

価格急騰の「リスクがあり、われわれは価格上限によって対処しようとしている」と述べた。

先週は、ガソリン価格の下落がCPI下押し圧力となる旨を述べてたイエレン財務長官が、冬にはガソリン価格が急騰しそうと発言した。

さっそく記事では、電力・天然ガスが世界のインフレ率を押し上げるとの調査結果が報道された。


10年金利が上昇、指数も続伸。CPI前のアンワインド相場と言われているが前日まで上昇が続いた。ドル円は142円台でレンジ推移。

指数の先行として見ているHYGが上昇の勢いが欠けてきた。十字線で売り買い拮抗で、転換点を示唆。

9/13(火)

指数先物はCPI発表前まで続伸していたが、CPI予想上振れが発表されると垂直落下。予想に対して高い乖離でないが、下落反応は大きい。コアCPIは全然鈍化していない結果に。

米労働省労働統計局(BLS) 8月CPI資料

Shelter(家賃)やMedical care services(メディカルケア)が下がらず上がり続けている。下がりにくい遅効性のある項目がまだ上がり続けていることは懸念点。

9/14(水)

PPIが発表され、総合は前年比が予想下振れ、前月比が予想一致。コアが前年同月比・前月比どちらも予想上振れ。総合とコアで異なる結果となって反応が難しい。コアの前年同月比が低下し続けている点はポジティブだが、CPI同様、前月比で鈍化していない点が下目線となる可能性もありえるか。

9/15(木)

ニューヨーク連銀製造業は予想を大幅に上振れ。

フィラデルフィア連銀製造業は予想下振れ。マイナス圏へ。全項目が前月から低下。

小売売上高は前月比予想上振れで堅調、自動車を除くと予想下振れと弱めな結果でした。

10年金利は3.4%台で落ち着いた推移をしていたが、指数は米国オープン後、売り圧力が強まり戻り売りの流れへ。指数先物はアフターの時間帯で9月6日の安値を下回った。

9/16(金)

前回 58.2 予想 60 結果 59.5⬇

ミシガン大は予想下振れ。期待インフレは前回よりやや低下。
指数は下落トレンド継続で寄りは下げていたが、ミシガン大発表後にやや戻し。期待インフレの低下を見ると、ニックの100bp発言は出なさそうか(?)

実質金利が6月高値を超えたまま、さらに上昇

実質金利

10年金利の上昇にともない、実質金利も上昇。期待インフレ率が低下する場合は、さらに実質金利は上昇していくことになる。そのときは株価には短期的にはネガティブに作用するので注意。

23年2月には金利5%台の予想に変化

FedWatchの利上げ予想では2月に5.0~5.25%に変化していた。これが本当であれば、まだまだ株式市場は厳しい環境が続くだろうか(?)

FedWatch利上げ予想

S&P500はサポートライン割れ、9/6安値を下回る(週▲4.77%)

月曜はCPI前に最後の上昇で20週EMAを上回った。CPIが発表された火曜は
CPI予想上振れをきっかけに強い売り圧力で下落。金曜まで下落は続くが、金曜は出来高をともなって反発した。窓を開けた下落・陰線で終了したが、金曜後半の反発引けが次週も続くか注目。
チャート的にはMAから乖離幅が大きくなった金曜にカバーが入ったように見える。フィボナッチの61.8%を割り込んでもいるので、カバーが入りやすかったか。ただし一目均衡表の雲を下抜けている、EMA20とEMA40がデッドクロスが継続している点は弱気か。

次週は、短期的にこのまま反発の動きが続く場合は61.8%ラインを超えて50%ラインを目指すショートカバーを期待したいところ。50%付近はレジスタンスライン(細い紫色直線)があるので上値の切り返しポイントになりそう。

下落トレンドが続いている現在、まだ下がる場合は78.6%への到達、割り込みをテストする可能性も残る。

21日のFOMCへの反応がどうなるかが次週の節目かも(?)

週足

週足は20月EMA(ピンク曲線)を一時的に上回ったが、跳ね返された。EMA40付近で力尽きるのは、まだ下落トレンドが続いている証左か。

長め設定のMACDのぐずぐず推移は、今週デッドクロスに変化。次週、下に進むかぐずぐず繰り返すか謎。

MA200より上にあるSP500銘柄

36.77%➡25.24%に上昇(▲11.53pt)。前週の上昇をほぼ打ち消し。

ナスダック100も続落(週▲5.77%)

ナスのチャート解説は上記リンクに投稿したので参考にどうぞ。

週足

ナス週足は、前週の包み足の陽線をさらに包み込む大陰線でした。レジスタンスライン(紫色直線)で跳ね返された。一目均衡表の転換線(緑色曲線)とEMA20(黄色曲線)が重なるポイントでの反転。

EMA200(水色曲線)に近づいてきています。

MA200より上にあるナス100銘柄

30.39%→16.66%に低下(▲13.73pt)。前週の上昇を打ち消して、さらに前前週を下回って低下。

セクター

相対的にはディフェンシブとエネルギーが優位。

週間ベスト
1. ヘルスケア ▲2.3%
2. エネルギー ▲2.7%
3. 生活必需品 ▲3.6%

週間ワースト
1. 素材 ▲6.6%
2. 資本財 ▲6.4%
3. 不動産 ▲6.3%

サイズ・タイプ
・ベスト:大型バリュー ▲3.8%
・ワースト:大型グロース ▲5.8%

テスラの強さに目が行く

1週間のセクター値動きは以下投稿を参考にどうぞ。

各種指標

Fear&Greed Index

NEUTRALからFEARに変化(前週45➡今週36着地)

機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index

前々週 32.36 ➡ 前週 27.33 ➡ 9月14日 33.86(前週差 +6.53pt)
前週よりプラスだが、ポジションが軽いゾーンだろうか。

Bull/Bear Ratio

9/13時点では低下、悲観域。

ヒンデンブルグオーメンは無点灯

9/16時点では無点灯。

炭鉱のカナリア HYG ハイイールド債

週明けは十字線で転換を事前に示唆していた。火曜のCPIで窓開けで急落、金曜始値まで滑り落ちたが、金曜は出来高をともなって安値から反発した陽線で引け。先行性を考えると、指数が次週カバー入って上昇する可能性を期待したいが。

ハイイールド債のスプレッドは三尊天井のような形だが週末にかけて上昇している。スプレッドがこのまま上昇するなら、まだHYG下落余地があるか。

金利

金利は上昇継続

10年金利が3.45%まで上昇。6月高値の金利までもう一息。
2年金利の急上昇が際立つ。

長短金利差

10年-2年金利差は再び拡大。10年-3か月金利差はレンジ推移。


個別株の決算発表

ADBE アドビ

売上・ガイダンスミス

決算発表予定

9/19週の予定

イベント

20日 住宅着工件数
21日 中古住宅販売件数
22日 PMI

アノマリー

  • 満月相場(9月10日~9月25日)

  • 水星逆行(9月10日~10月2日)

  • ベア:21日~23日

おわりに

次週はFOMCですね。75bpが確実視されていますが、パウエルの発言がよりタカ姿勢を示すのか気になりますね。
まだ不安定な時期が続きそうですが、うまく波に乗れるといいですね。


次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。