見出し画像

【米国株1/3~1/6まとめ】雇用は強いがISMサービス50割れでリセッションが見え始めた?!

こんにちは、Kojiです。年始は雇用指標とISMの発表がありましたね。雇用が依然として強いままですが賃金インフレが予想下振れでやや鈍化しました。ISMサービスがついに50を下回って弱い結果を示し始めました。

ニュースとチャートを振り返っていきたいと思います。

マーケットサマリ

1/4(水)

カシュカリ総裁が、市場予想を上回る5.4%発言。

ISM製造業は市場予想と概ね一致。内容はミックス。
同時間に発表されたJOLTSと合わせて雇用が強く映る。

JOLTSが予想上振れで雇用が強い。

FOMC議事要旨
・インフレ抑制に向けた利上げを継続しつつも経済成長へのリスクを限定的とする方法で進められるよう、全ての参加者が積極的な利上げペースを緩める見解で一致
・23年中の利下げを想定する参加者は1人もいなかった
・FF金利の誘導目標は4.25~4.5%

1/5(木)

JOLTSにつづきADPが予想大幅上振れで強い結果。

ジョージ総裁が、24年まで金利維持との発言。

ボスティック連銀総裁も発言してたが、とくに目新しいメッセージなし。

ブラード連銀総裁
・インフレはまだ高すぎるが、減少している。
・雇用市場は依然として好調
・追加利上げで制限的になる
・2023年にはインフレが緩やかになると予想
・インフレターゲットが変更されることはない
・インフレは市場の予想よりも緩やかに緩和される
・BS縮小があと6ヶ月から12ヶ月続くとみて、再検討
・ソフトランディングの可能性が高まった
・BS縮小の政策変更を予測するのは時期尚早

1/6(金)

雇用統計は、市場予想に対して結果ミックス。
雇用者数は予想上振れで強いが、失業率と賃金インフレが予想下振れの鈍化。

ISMサービスは予想下振れ。50を下回りました。
内訳を見てもほとんどの項目がマイナスで弱くなってきました。

Fed高官が続々と発言。
ボスティック連銀総裁
・失業率は4%に上昇する
・今年の金利は5.00%から5.25%に上昇すると予想
・2024年までピーク時の金利を維持する必要があります。
・2月の時点では、今日現在、25bpsか50bpsのどちらかで満足しています。

クック理事
・インフレは依然として高すぎる
・住宅インフレが鈍化する
・賃金の伸びは減速し始め

バーキン連銀総裁
・金利政策はより緩やかであり、経済への打撃を抑えることができる
・需要の後退がインフレ率を低下させるのに6-12ヶ月かかると推定
・インフレが持続的に目標の2%に戻るまで警戒を続けなければならない。
・CPIのエントリー指標は、まもなく反転を始めるでしょう。


ジョージ連銀総裁
・インフレが高止まりすればするほど、インフレは埋没しやすくなり、その対策費用もかさむ。
・エネルギーインフレ圧力が復活し、農作物価格は非常に現実的なリスクとなりました。

ターミナルレートは4.75%予想に戻る

6月5%が4.75%予想が優勢に変化。

10年金利は年始から低下で3.56%

3ヶ月は上昇しているので、10年-3ヶ月が逆イールド拡大。

実質金利も低下

最新の1/6数値は1.34(チャートは1日遅れ)
期待インフレ率も低水準に落ち着いてる。

ドルインデックスは105まで上がった後、再び下落

炭鉱のカナリア、ハイイールド債は平行チャネル内に戻ってきた

年末に大きく下落したHYGは、再び反発して平行チャネル上に戻ってきました。金曜は出来高をともなって上昇。HYGだけ見ると、年末ほどの警戒感はなく和らいでいる。

Q4 EPSは-6.5%低下の予想

FactSet
FactSet セクター別

エネルギーと公益以外はEPSがマイナスの見込みとなっています。

S&P500は12月後半からのレンジ上に向かった(週+1.45%)

週足

週足は4週続落の後の反発。金曜の雇用統計・ISMサービスの発表による上昇の結果だ。

N波動は途中で止まったような形となったが、次週持ち越しの可能性もまだ残る。上値はEMA20・基準線が重なっている箇所で止まった。一目均衡表では転換線と基準線がゴールデンクロスして上昇を示唆している。

上に行っても出来高が厚い価格帯で売りが入りそうなので、上抜けにはパワーが必要。

先週のnote

現状では【下落リスク>上昇リスク】と考えている。
前回のnoteで上記のように書いてた。ISMサービスの弱い結果で上昇した金曜だが、次週もこのまま上がり続けるかは微妙なところ。上値は重い見込み。11日まで上がれても12日からCPIのサプライズ次第で変わる可能性がある。

最大で上がっても点線のレジスタンスラインが売り圧力の強いポイントで試される。

下がる場合は、EMA200付近にある厚いサポート(水色ボックス)が今後も働くかが確認ポイント。サポートされるなら反発でレンジ推移となる。レンジでベース構築するのか、サポートを抜けて下押しするかは、これから出てくる材料次第とも言えそう。

先週のnote

下がる場合はまずはレンジを下抜けるかどうかがごく短期的な確認ポイント。次は前回noteと変わらずEMA200付近のサポートが機能するか要確認。水色のボックス圏が下値のテスト会場と見てる。

また、予想EPSがさらに下がっていく場合は、株価の下落リスクを抱える。ISMサービスが悪い結果でしたが、今後の決算発表でEPS悪化やガイダンスの下方修正などが起きる可能性は十分考えられる。

Fedピボット期待が囁かれているが、まだFedがピボットを判断するような時期には思えず、雇用が強いままであればインフレ退治を続けられる理由を与える。Fedが言うようにまだ利上げ・上げた金利を維持・QTを続ける年でしょうから、期待はどこかで剥落する可能性がある
経済のリセッション具合とFedのピボット判断時期にどのくらい乖離が起きるかが怖いところ。

日足

日足は、レンジ推移から金曜の上昇で変化が起きている。レンジを上に抜けたが上昇はEMA75付近でストップ、基準線には届かず。
このまま上昇の勢いが次週も続く場合は、短期フィボナッチの50%・61.8%のどこらへんで止まるかを見る感じになりそうだ。50%が基準線なのでまずはここを軽く上抜けられるかテストだろうか。

下がる場合は、週足でも書いた通り、①レンジの下を抜けるかテスト➡②水色ボックス圏で下値を試すの順番で確認となりそう。
ここは前週noteと変わらずかな。

とはいえシナリオのひとつとして、たとえば三尊天井を描いて落ちるか否定するかみたいな動きも片隅において、年始はいろんな動きを想定したほうがいいだろう。

前週のnote

奇しくもシナリオのひとつとして書いた三尊天井の可能性が高まったとも見える。フィボナッチ61.8%くらいまで上がって鬼下げるとかあっても驚かない。

MA200より上にあるS&P500銘柄

先週末47.71%➡今週末53.87%(+6.16pt)

ナスダック100先物はレンジ下を試すが反発(週+0.71%)

週足

ナス100先物の週足も、4週連続の続落から抜け出して反発。今週も紫色ボックス圏の下値を試すが、下抜けることなく反発しています。6/16安値付近で溜まっているか。ここが上値抵抗になり続けるかは要確認。

アップルも6/16安値より上には戻ってきている。次週から決算発表シーズンが始まるので、決算やガイダンス見立てで狭いレンジから動き始めるだろうか?

6/16安値を上にしっかり抜けるなら、転換線あたりまで戻せるか、どこまでが上値となるかを見定め。金曜の上昇勢いが続く場合は11日までが超短期的な目安となる。12日のCPIの結果次第では方向感が変化する可能性もあるので注意。
下を試す場合は引き続き紫ボックス圏で反発するか下抜けるかを確認。
短期的にはレンジ内で動くなら、上値・下値でポジション取っていくトレードになるだろうか。

日足

ナスの日足チャート解説は上記リンクに投稿したので参考にどうぞ。

MA200より上にあるナス100銘柄

先週末42.57%➡今週末48.51%(+5.94pt)

セクター

ベスト
1. 通信 +5.0%
2. 素材 +3.5%
3. 金融 +3.5%

ワースト
1. ヘルスケア ▲0.1%
2. エネルギー +0.1%
3. テクノロジー +0.2%

サイズ・タイプ
・ベスト:中型バリュー +3.5%
・ワースト:大型グロース +0.1%

1週間のセクター値動きは以下投稿を参考にどうぞ。

各種指標

Fear&Greed Index

FearからNeutralに戻ってきました(前週37➡今週46着地)

Put/Call Ratio(Equities)

28日(水)に高値をつけた後、年始は小幅推移。

機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index

前々週 39.35 ➡ 前週 43.48 ➡ 1月4日時点 38.79(▲4.7pt)
2週間前に逆戻り。※金曜の上昇は反映されていない。

個別株の決算発表

なし

決算発表予定

1/9週の予定

イベント

12日 CPI

アノマリー

  • 満月相場(1月7日~1月21日)

  • 水星逆行(22年12月29日~23年1月18日)

おわりに

いよいよ決算発表シーズンが始まります。リセッション的な内容が出てくるか注目です。23年のEPS低下がどこで止まって反転するか見ていく年となりそうですね。

次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。