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最近のHIV予防法の変化~コロナ禍でのHIV検査数減少、新規感染者増加に対して思うこと~

コロナ禍前から、HIV予防に変化があり、男性とセックスを行う男性の性生活にも変化が見られるようになりました。

私も当事者として、HIV予防が

  • コンドーム

  • PrEP(服薬予防)

と、コンドーム以外の方法が出てきて、少しずつ変わってきていることを実感しています。

ただ、新たな予防法と共にコロナ禍が明けて、HIV感染者減っているとは感じていません。

今回は、コロナ禍明けのHIV感染、予防といったところの話をしたいと思います。


HIV予防方法、PrEPが始まったのはいつなのか

私がぷれいす東京で、Gフレのメンバーとしてボランティア活動を行っていた2017年。
この年、GフレのミーティングでPrEPの話を少しずつ話をするようになっていました。

文化人類学者 砂川秀樹氏がREADYFORに2017年10月18日に寄稿した「HIVの歴史の中のPrEP」でも話をされているので、HIV予防方法としてのPrEPが出てきていることがわかります。

HIVの予防法はどう変わったのか

以前のHIV予防法は、コンドーム一択でした。

コンドームを使うことは、アレルギーのある人にとっては大変なことです。

なので、PrEPという服薬でHIVを予防できるようになって、選択肢が増えただけではなくなったのです。

ただ、選択肢が増えたことにより、予防に対するハードルが下がったのかなってのも感じます。

コンドームをつけることによって、

萎える

という人も多かれ少なかれいます。

コンドームを着けずに済むので、セックスの時のモチベーションが上がったのではないでしょうか。

とはいえ、コンドームからPrEPに変えている人がいる反面、HIVに感染している人がわずかながらに増えています。

HIV検査数減少、新規感染者増加

HIVに感染している人がわずかながらに増えているとお話ししましたが、これは、

  • コロナ禍になりHIVの検査場所が減った

  • PrEPを行うようになり、コンドームの利用が減った → HIV以外の性感染症からHIVに感染してしまった

なぜ、私がHIVの感染者がわずかながらに増えていることを感じたかというと、それは、私のHIV、LGBTQ+関連のXのアカウントで、2020年~2023年の間にHIVに感染し、投薬治療を開始した人のポストを見るようになったからです。

HIVには、単体で感染することはないとはいえません。ですが、性感染症・・・特に梅毒などに感染している場合に感染しやすくなるのです。

性感染症、HIVの検査をしておくことが重要になるのですが、コロナ禍になり、HIVを含む性感染症の検査場所が減ったことにより、見えないHIV感染者が増えたのです。

そして、PrEPでHIV予防を行うようになり、コンドームで予防すべき性感染症を予防しなくなったことが、新規感染者数がわずかながらに増えたという結果に結び付いているのです。

東日本のHIV陽性者支援団体が、HIV終結に向けた要望書を厚生労働大臣に提出したことが記事になりました。

ですが、今のまでは終結はしないですし、終結に向かうこともないのではないでしょうか。

  • 正しい知識が普及していない

  • 他人事だと思っている人が未だにいる

と、いったことを改善できなければ、現状の新規感染者数が微増といった状況は続いていくと思います。

  • HIVの正しい知識

  • AIDSの正しい知識

  • PrEPの正しい知識

  • HIVの正しい予防法

  • HIV以外の性感染症の正しい予防法

これらの情報発信を終結に向けて、行っていく必要があるのではないでしょうか。

まとめ

HIVの予防は、

コンドーム → PrEP(事前服薬予防)

に変わってきています。

そして、ゲイアプリでも On PrEP と書いている人を多く見かけます。

あくまでも、PrEPはHIVの予防法であって、HIV以外の性感染症の予防ではないのです。

  • コンドームだけ

  • PrEPだけ

では、HIVの予防は不完全だということなのです。

HIVを予防するには、HIV以外の性感染症を予防しなければ、HIVに感染することは考えられます。

なので、費用対効果を考えて、ご自身にあった方法で、HIV予防をしていく必要があると思います。

皆さんのHIV予防の情報アップデートに繋がればと思います。

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