ワイルドストロベリーと「ライオンのおやつ」

この本を読んだ時と　記事を読んだ時に　思い出した事です

旦那が亡くなった日から数日は　小さな不思議な事がいくつもあった
その中のひとつが　ワイルドストロベリーの芽

３０年程前　その頃一緒に仕事をしてた女性に
「時々お花の種を買ってるの。芽が出て育つと楽しいのよ。欲しい物があったら声かけてね」
当時　日本では見かけない花の種の　通販のパンフレットを見て
数種類を購入してもらった
その中のひとつが　ワイルドストロベリー

不思議な事に　毎年　株がどんどん大きくなり　数年に一度
全部なくなりそうになる
その度に　どこかの鉢か　地面から　勝手に又芽が出て大きくなって　増えては減ってを繰り返してた

旦那が亡くなる数か月前　地面にあった　最後の大きな株が　枯れてしまい
『とうとう　絶えちゃった』と思ってた

今年　育つ予定の精鋭達

それが　亡くなった次の日　庭の隅に置いてあった　土だけが入った鉢から　ひとつだけ芽が出てるのを見つけ
亡くなった旦那からの「ありがとう」のメッセージに思え　ただただ泣いた

あれから１９年
相変わらず　増えては減って　絶えそうになっては　芽が出て増えてを繰り返してる

今では「幸せを呼ぶ」と言われているそうだけど　本当にそうだと思ってる

「ライオンのおやつ」の本を読み
最後の方で　亡くなった人のメッセージの話が出て来た時
ワイルドストロベリーの芽を見つけた日の事を思い出した

「ライオンのおやつ」の全ての登場人物の優しさに　ただ泣いた

昨年　何度も絶えそうになりながらも　いつも楽しませてくれた
ワイルドストロベリーのほとんどが枯れた

たくさん実を付けた時は　外からの風に乗って　部屋中がイチゴの香りで
幸せいっぱいになったけど　冬を越したのは　小さな小さな　一株だけ

その小さな株から　イチゴがいくつかできてたのは気づいていたけれど
たくさん芽が出て来た
何とか　育ってくれるといいな

「ライオンのおやつ」　心が温かくなる　こんな場所があればいいのにね
そしたら　幸せになれる　ワイルドストロベリーの苗を植えに行くよ