ぬいぐるみ

#あの選択をしたから
ハッシュタグをテーマにして文章を書くために自分の選択に後悔した事を振り返ってみようと思ったのだが、私にはそれに該当するものが見当たらなかった。大抵の事は自業自得だと思うし、起きてしまったことは仕方がない。しかし、強いて言えばあの事件が後悔したものの中に当てはまるかもしれない。

私は幼稚園生の頃から大切にしていたぬいぐるみがあった。彼はうめ吉という名を持っていた。うめ吉という名前は自分で付けた名前だと思い込んでいたが、最近検索して初めて、商品名であることを知った。私達は如何なる時も行動を共にしてきたため(?)、小学二年生の頃になるとうめ吉は生き物なのではないかと錯覚するようになった。
そして事件は起きた。まず、うめ吉も自分と同じようにお風呂に入るのではないかと錯覚し、姉と一緒にお風呂の中に入れた。今思えば姉も共犯なのだが、ふわふわしていたうめ吉の毛は少し固まってしまい、一度水に付けたら二度三度も同じだろうと考えて洗濯機でよく洗うようになった。高速で回転しているうめ吉はかなりシュールである。
生き物だと錯覚してしまったのはそれだけでは無い。美容院に行かせる感覚で、うめ吉の毛を切ってしまった。お腹の部分は少々はげているので、若干申し訳ない。とても申し訳ない。
その後も、図書館に置いてけぼりにされたり、鞄に無理やり入れられたり、大変な目にあったであろううめ吉だが、今も私と共に過ごしている。

ニュージーランドでの写真

上の写真は、ニュージーランドに行った時の写真だ。とても可愛らしい写真が撮れたと満足している。なんだかんだ彼を長い年月大切にしているんだなぁと思う。お風呂に入れてしまったことも、セルフ美容師をしたせいで彼のお腹を少しはげさせてしまったのも、彼と対等に接しようとしていたからやってしまったことかもしれない。後悔したことではあるが、その事でより彼との距離感が縮まった気がする。

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