正夢【意味がわかると怖い話】
隣から寝息が聞こえて、スマホから顔を上げた。横を見ると、彼が眼鏡をかけたまま寝入っていた。寝返りをうってフレームが曲がってしまってはいけない。わたしは彼の眼鏡をそっと外し、ベッド脇のテーブルに置いた。
おだやかな寝顔だった。よほど幸せな夢を見ているらしく、顔がほころんでいる。口をぱくぱくと動かしているところを見ると、夢のなかでごちそうを食べているようだ。
わたしは電気を消し、彼の隣で眠りについた。
翌朝目が覚めると、台所からトントントンと音が聞こえた。彼がエプロン姿で朝