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新たに導入されたダート三冠の功罪。地方競馬の中央への隷属か…それとも希望になるのか…。

前編を見るとわかりやすくなると思うが、この話だけでも充分に分かる内容となっている。余裕がある人はぜひ前編を見て欲しい。今回は新たに導入されたダート三冠について個人的な考察とこれからの地方競馬がどうなるかということを解説していきたい。
あと個人的な考察が含まれるので雑な考察になっている場合があります。またこやざるは南関東はよく見ますが、他場の地方競馬に関して知識が不足している場合もあるので気をつけてください。あくまで個人的な考察です。

【① ノーザン馬・有力馬の南関東シフト】


ノーザン馬・有力馬が南関東に集結する可能性がある。零細地方馬主にとってはかなりの痛手ではあるが、それにより地方馬が活性化する可能性は充分にある。最近ではトーセンの名で知られる島川氏が東京ダービーを地方転入組も合わせて脅威の5頭出しで制覇するなどしている。
もしノーザン馬・有力馬がくるとなれば、多くの地方ノーザン馬が誕生する可能性は充分にあるだろう。その一方でクラブ馬だらけになり、ノーザンの馬だらけになる可能性もあり、地方馬主にとっては大きすぎる打撃になる。だが南関東競馬全体のことを考えればレベルが大幅に向上することに間違いはない。フリオーソのようなスターが競馬場に君臨し続けるそんな日も近いのかもしれない。現在も地方生え抜きではモジアナフレイバーやミューチャリーなどの有力馬も出てきつつある。一方で中央の草刈り場と化した場合悲観的なシナリオも存在する。

【② 南関東ドーナツ化現象。クラシックは中央の庭になり、南関東競馬が衰退へ。】


南関東ドーナツ化現象。これは私が考えた現象である。ダート三冠がこれから先、整備され従来のように中央が蹂躙するような形になればどのようになるだろうか。
中央の馬やライバルが多い南関東競馬を避けて、他の地方に馬を預けようとする動きが活性化する可能性がある。簡単にいえば、いままでは地方馬主でも夢を見れた羽田盃や東京ダービーが中央馬の到来により、その制覇が大幅に困難になると預ける意味がなくなってしまう可能性があるだろう。もし南関東競馬三冠路線で中央が圧倒する形になれば、勝ち目がないと判断して多くの馬主は兵庫や北海道、高知などに馬を持ってくる可能性が高くなるだろう。そのようになった場合、南関東競馬には優秀な馬が集まらず、南関東競馬の3歳路線は中央に倒されるだけ倒されるカマセのような形となり、単なる場所貸しのためだけに存在する存在になる可能性がある。そして南関東古馬路線もクラシック活躍組が少なくなるので当然衰退していく可能性が高い。また、南関東馬が中央と戦うことを諦めて、コスモポポラリタのように高知優駿を狙ったり、笠松や盛岡などの地方を巡ったりするような南関東所属の馬が現れる可能性も充分あるだろう。この場合地方競馬としてのアイデンティティーが失われ、中央競馬に大井競馬場を貸すだけの存在になってしまうだろう。なんのためにダート三冠やってるの?状態になる可能性は充分にあり得る。

【③ 活性化により新たなスター誕生。南関東競馬から世界へ…。】


これは希望的観測だが、活性化して南関東競馬自体にカネと資源が集まることによって、調教レベルの向上や馬質の圧倒的向上を南関東競馬全体が享受し、中央競馬にもヒケを取らないほど、競争が加速すればアメリカやドバイでも好走出来る【怪物】が誕生する可能性がある。
ともかく一種の「鎖国」状態でやっていた3歳ダート三冠の門戸が開かれることにより、南関東競馬全体が中央と3歳からバチバチにぶつかり合うことになるだろう。そうなった場合、南関東競馬から厳しいJpn1競争を勝ち抜き、世界に挑戦する馬が現れるかもしれない。かつての大井の星ハイセイコーのようにすさまじい人気を誇り、大いなる競馬を見せる可能性も充分にある。
2000年代は、一部を除いて地方は中央の草刈り場と化すことになった。交流重賞では全く歯が立たないことも多くあったかもしれない。しかし、ダート三冠が地方主導になるのであれば…地方に強いダート馬を最初から預けて、地方競馬からスターが誕生して、みんなから応援される…中央と地方の架け橋となる馬が出来るかもしれない。

最後に個人的な意見であるが、私は日々こう思うのだ。「競争なくして成長なし。」
結局ぬるま湯の環境では、本当に強い競走馬なんかは出来やしない。
地方も中央も…日本競馬の素質向上を目指してやるのだから、本気でガチってもらいたい。ともかく中央を招いてやる以上、南関東競馬が情けないようではダートレースの向上はあり得ない。南関東競馬こそが主役なのだ。
そして僕は予言したい。令和の競馬の主役は南関東競馬であると…。そして南関東競馬から世界に飛び立つような馬が飛び交うハートビートナイターが見られる日は近いだろう!

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