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学歴フィルター、転職回数フィルターは企業内の誰が決めているのか

学歴フィルターとは、出身大学名によって選考可否のスクリーニングがなされることです。転職回数フィルターも同様に、転職回数のみをみてスクリーニングがなされることです。

その是非は立場によって変わると私は考えているので、良いとか悪いとかの判断をそもそもしていません。ただ私が気になっていたのは、いったい企業のなかで誰がこうしたフィルターを設定しているんだろう、という点です。

私はもともと採用チームがフィルターを設定しているものだと思っていました。もちろん採用チームの独断でなくて、各部署と擦り合わせた上で、「今回のこの求人では、こういうターゲットにしよう」と決まっているのだと考えていたのです。

いや、当たり前じゃないですか。
欠員か増員かはともかく、こういう人が欲しい、というのがあって、その人材を狙って採用していくわけです。そのため、そのターゲット像を決める中で、明らかに異なる経歴の人材は選考フローに乗せないことになります。

実際によく言われます。「転職回数は2回、いま3社目でギリギリです」とか、「マーチ以上でないとほぼ通過しません」とか。

そして、転職エージェントの仕事は、採用企業側から見た言い方だと人材紹介です。求人に見合う人材を厳選して紹介します。明らかにターゲット外の人材は、エージェント側で判断してお見送り扱いにするわけです。

とはいえ、何か理由をつけて可能性を探ろうとします。「転職回数は3回ですが、スキル面ではマッチ度が高かったので一度見てください」とか、「マーチやや下の大学卒ですが、高校の偏差値は高くて地頭は良いです」とか。

すると、やっぱりそういう中から採用に結びつくこともよくあります。当初の採用要件とピッタリではないものの、採用に至るケースは結構多いです。

ん?
それでは当初の学歴や転職回数のフィルターはなんだったのだろう?

私が思うに、やっぱりフィルターを作ってるのは採用チームです。もっといえば、「こういう人は通過しないだろう」という採用チームの、面接官(部長級以上)に対する忖度(そんたく)です。

私が実際に聞いた話だと、会長が慶應出身だから早稲田卒は採用しないとか、部長級はみな転職経験ないから2回も転職してたら採用されないとか。いずれも上場企業です。

どうしてもフィルターがない企業に入社したいと思ったら、面接官(部長級以上)と採用チーム(主に平社員)との関係性が良好そうな企業や、面接官(部長級以上)の転職回数や経歴がバラエティに富んでる企業が良さそうです。

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