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成果の出ない転職エージェントにはどう指導したらいいのか

先日、転職エージェント会社でマネージャーをしている友人から相談を受けました。

部下8人のマネジメントをしていて、
うち4人は歴が1年以内、さらにうち2人は歴が3ヶ月以内と経験の浅いメンバーが多いとのこと。

業務はどのメンバーも経験に関わらず一人二役。
つまり企業担当(求人を獲得する役割)と転職者担当(面談をして応募を促す役割)の二役を兼ねるそう。


もうどこから手を打っていいやらわからないんだそうです。

歴の浅いメンバーは、企業と話しても深い情報をヒアリングできない。
だから、求人情報が充実しないし魅力的な求人票にならない。
だから、スカウトメールを送っても返ってこない。
だから、求人に興味を持つ人と面談ができない。
だから、企業に人材を紹介できない。

そうなるとまったく成果が出せないので、企業から求人を任せてもらえなくなる。
そのためますます状況が苦しくなるという負のスパイラルに完全に陥っているということでした。


転職エージェントの仕事は、特に一人二役の形で働いていればなおさら、
求人理解の精度がそのまま後ろの工程の精度に直接つながっていくので、この苦労はよくある話です。

たぶん転職エージェントに限らず、成果が出ない時って、こんな感じの負の連鎖から抜け出せないときなんだろうと思います。

私も転職エージェント会社でマネジメントをしていた経験がありますが、同様の苦労からきれいに抜け出せた経験があるわけではないのでクリティカルな解決策は持ち合わせていません。

ともかくどこかで負の連鎖を断ち切るしかないです。


どこから手をつけたらいいか。

もしそのメンバーが、転職者の気持ちに寄り添うのが得意なタイプ、つまり感受性が豊かで、辞めたい理由を踏まえてだからこの企業に入社したらハッピーになるというストーリーが明確に描けるタイプであるなら、とにかく転職者の決断事例にたくさん触れさせることから始めてみるとか。

転職動機への感度が鋭ければ、「どんな人がどんな動機で応募するか」のアンテナが立つので、
きっと仕事理解が甘くて企業へのヒアリング力が低くても、スカウトメールは返ってきやすくなるかもしれません。

あるいはもしそのメンバーが、営業が得意なタイプで、成績はまだ伴わなくてもなぜか企業から可愛がられるというのであれば、企業との接点をとにかく増やしてみるとか。

人材の紹介にまでは至らなくても、
「こういう経験の人はいますがマッチしますか?」
「おそらくターゲットにドンピシャの人なのですが、応募してもらうにはどう口説けばいいですか?」
など、紹介に繋げるための相談を増やすのです。

企業との接点が増えるにつれて、やがて情報量も増えていきますから、求人内容も充実していくと期待できます。


ただのアイデアなので、実際これらの指導をしたからといって劇的な効果があるかはわかりません。

ただきっと、同じ仕事をしていても、実は成果が出せるようになるまでは、いろんなルートがあるんでしょうね。

私が過去にマネジメントしていたときには、そんなことを考える余裕はなくて、
「これも大事!あれも大事!全部やって!」のようなスタンスだったなとなんだか反省しました。

確かに全部大事なんでしょうが、全部を並列の習熟度で進める必要はないんですよね。

よく強みを活かすなんて言いますが、登りやすい経路を見つけてあげる、って表現した方がなんだかしっくりくる気がします。

今度、友人にあったときにはそんなことを伝えようと思います。

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