1コインルーティーン

1枚のコインが消えたり出たりする現象

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最もシンプルに魔法を表現できるマジックです

しかし、以外にもこれをちゃんとしたルーティーンとして演じているマジシャンは少ないようです

シンプルであるがゆえに
つかみネタ程度にただ消したり出したりを繰り返すことに終始してしまう演技がよくあります

また、もししっかりと演じる場合は
最後にジャンボコインになったり
最後にボトルが出てきたりと
1枚のコインだけでは完結できないものも多くあります

もちろんそういった演目自体は悪くはないのですが
せっかく、シンプルに見せることができるのですから
1枚のコインだけで完結できるようにしておきたいものです

これを解決するのに最も簡易な方法は
最後にジャンボコインとかにするのではなく
最後に財布とかに変えると良いでしょう
2つ折りとかの財布なら
大きさはジャンボコインと変わりません
2つ折りのフラップの部分を後ろポケットに差し込んでおけば
ホルダー無しでもすぐにロードできます

2つ折りの財布でなくても
小銭入れとかでも実はかなりインパクトがあります
これなら、握り込めるのでさらに扱いやすくなります
最後小銭入れに変化させ
それから小銭入れよりさらに数枚のコインを取り出して
3コインや4コインの手順に繋げることもできます

コインと財布は親和性があるので
ジャンボやグラスよりも整合性があるマジックになるでしょう

セリフとしてはこんな感じです

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シンプルなマジックとしてコインマジックがあります
ちなみにマジシャンはこちらのような大きめのコインを持ち歩いている人も多いですね
これはアメリカの1ドルのコインです

なぜこんなコインを使うのか?
それは、日本円のものを使っても良いのですが
日本円のコインは小さいんですよね
小さいと見えづらいものです
ですからマジシャンは良く見えるように大きなコインを使うのです

大きいと扱いづらいと思われるかもしれませんが
マジシャンはこのように必要がないときには
コインを消すことができます

(コインを消して見せます)

つまりマジシャンにとってはものの大きさは関係ないんですよね

また、普通は必要が無いときにはポケットにしまうのでしょうが
マジシャンなら必要なときにすぐに指先に取り出すことができます
何度しまっても、こんな具合に取り出すことができます

ちなみにこういったことを何度も繰り返していると言われることがあります
「何枚も出すくらいなら最初から財布を出せば良いんじゃないの?」

(コインを撫でると財布に変わります)

言われてみればたしかにそうですねw

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このように演じると全体としてストーリーが通ります
コインを消す理由、財布が出てくる理由が道理に通っているのです

もちろん財布にしなくても終わらせることができます
たとえばこのような演出です

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これは魔法のコインです
普通のコインと何が違うのかというと
このコインは魔法をかけると小さくなって見えなくなります

(消して見せます)

見えなくなっていますが
無くなったわけではありません
目に見えないほど小さいというだけです

とても小さいですから
このように空中においてもフワフワと、この辺に浮いています

(空中の一点を指差します)

そしてまた出したいときには
このコインにもう一度魔法をかけて
元に戻すことができるのです

(先程差した部分をつまみ取り、コインを出現させます)

便利でしょ?

ただし、1つだけ気を付けなければいけないことがあります

(もう一度消します)

とても小さいですから
気を抜くと見失ってしまうことがあるのです

そうなると大変ですね
ありそうな場所をゆっくりとなぞりながら探さなくてはいけません

(空中を探るフリをしてから、見つけたそぶりをして、出現させます)

ですから一番最後はやっぱり財布にしまっておくのが一番ですね

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こんな感じです
これも、ストーリーがあり
消す理由、出す理由、最後にしまう理由が全てあります

他にはこんなものもあります

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マジックをしていると良く言われます
「お金を出してくれ!」ってねw

大金を出すのはさすがに難しいですが
小銭くらいなら出せますよ
やってみましょう

ちなみにこれは専門的な話になるのですが
お金を出す出し方によって専門用語があります

例えばこのように髪の中から出す方法
これを「頭金」と言いますw

(髪の毛の中からコインを出します)
(出したコインはポケットにしまうフリをします)

他にもこうやってまぶたの裏から出すのは
「目がね」って言いますw

(目からコインを出し、またポケットにしまうフリをします)

胸ポケットから出せば「ポケットマネー」
袖から出せば「袖の下」
足元から出せば「おあしがでる」

(それぞれの場所からコインを出し、ポケットに入れていきます)

消しかたも色々あります
このように泡のように消せば「あぶく銭」

(コインを握り、揉むようにして消します)

全てのコインがなくなれば「ご破算になる」

(ポケットのコインがなくなっていることを示します)

結局「悪銭身に付かず」

要するに、お金がほしければ地道に稼ぐのが一番だというお話でしたw

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コミカルで楽しい1コインルーティーンです(この演出は二川滋夫師のマイザーズドリームが原案です)

ただ、無意味に出したり消したりして
終わらせるのではなく
このように理由付けなどをしておくと
1つの作品として成立させることができるのです

【マジックウォンド】


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