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現代4コマ解説 「フラクタル4コマ②」

この記事では、以下の画像がなぜ4コマと言えるのかを解説します。

現代4コマとは↓

前回↓

方針

画像を4分割し、2種類の要素で考えます。
前回と同様に全体と部分の相似性を利用しますが、今回はその構造が2重になっています。

なお、今回も長方形の枠のことをコマと定義しています。

以下、計算の詳細

計算過程

縦と横で半分に区切って4つの部分に分けます。

すると、左の上下、右の上下は同じ図形なので2種類の構造に分かれます。
まずは左について見ていきましょう。

左側の構造を単体で見てみると、以下の図で赤枠内と青枠内が同じになっています。

赤内のコマ数 = 青内のコマ数 = x と置いて、前回と同様に式を立てると以下のようになります。

 赤内のコマ数 = 青内のコマ数×2 + 2
 x = 2x + 2
 式を解いて、 x = -2

よって左側に2つある構造のコマ数はマイナス2個となります。

これを踏まえた上で全体図を見てみましょう。

この図をよく見ると上の図の黄色枠内と緑枠内も同じ構造となっています。
つまり、黄色内のコマ数 = 緑内のコマ数 = y と置くと、次の式が成り立ちます。

 黄色内のコマ数 = 緑内のコマ数×2 + (左側にある構造のコマ数)×2
 y = 2y + 2x
 y = 2y + (-2)×2
 式を解いて、 y = 4

yは黄色枠内のコマ数、つまり全体のコマ数と等しかったので、全体が4コマであることが証明できました。

(証明終わり)


考察

前回の場合、問題となる計算は
 1+2+4+8+…… = -1
といった拡大解釈された数式で表現できていましたが、今回の計算も同様に表すなら
 2+4+8+16+…… = -2
を導いたうえでさらに
 (-2)×2 + (-2)×2² + (-2)×2³ + (-2)×2⁴ + …… = 4
を導いています。

今回のようにエセ無限級数を2重に使った場合について、前回言及した解析接続の手法と同じ拡大解釈がまかり通るかは、正直自分の知見ではわからないところです。
自分は勉強不足で上手く話を広げられませんが、「この件で興味深い話題があるよ~」という方がいましたらぜひ教えてください。


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