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【無料】GⅠサンパウロに騎乗するジョアン・モレイラ騎手はとんぼ返りで日本ダービーに騎乗予定

 ジョアン・モレイラ騎手が今年の日本ダービーに騎乗することが濃厚となった(※騎乗馬があれば)。

 筆者が以前から報じているように、モレイラ騎手は5月12日のGⅠヴィクトリア・マイルに騎乗後、ブラジルに一時帰国する。5月16日にサンパウロ・ジョッキークラブが放送する番組に出演し、5月17日・18日・19日と続くGⅠサンパウロ・デーに騎乗する。

 メインレースであるサンパウロ最大の競走GⅠサンパウロ(芝2400m - 3歳以上)では、有力馬のオバターイェ(Obataye)に騎乗する。母国の重要競走であること、騎手としてのキャリアをスタートさせた自拠点最大の競走であること、オバターイェが優勝にかぎりなく近い2頭のうちの1頭であること、オバターイェを所有するヒオ・イグアス牧場がモレイラ騎手の出身地であるクリチーバの馬主であり、モレイラ騎手のブラジルでの主戦馬主であることなどから、モレイラ騎手にとって今年のGⅠサンパウロは絶対に逃せない。

 悲願のGⅠサンパウロ初勝利を狙うとともに、モレイラ騎手は2023年にハットトリック産駒のラプターズ(Raptor's)でブラジル最大の競走GⅠブラジル(芝2400m - 3歳以上)を優勝しているため、ブラジル2大競走の完全制覇が懸かっている。

 モレイラ騎手は日本からブラジルに一時帰国する場合、翌週の日本での騎乗をパスする。たとえば、昨年夏に短期免許を習得した際には、9月2日のGⅠイピランガ(芝1600m - 3歳)とGⅠバラン・ヂ・ピラシカーバ(芝1600m - 3歳牝馬)に騎乗するため、ブラジルに一時帰国している。そのときは9月9日・10日の日本での騎乗を飛ばした。ちなみに、GⅠイピランガで騎乗したのもオバターイェである。

 オークス週での一時帰国となるので、本来であれば翌週の日本ダービー週は乗らないはずである。

 しかし、ダービーとなれば話が違うようだ。5月19日のGⅠサンパウロでの騎乗が終わり次第、モレイラ騎手はとんぼ返りで日本に戻り、5月26日の日本ダービーに騎乗する予定であることが分かった。

 この情報をくれたのは、南米競馬機構(OSAF)のチーフ・ハンディキャッパーを務めるブラジル人のヒカルド・ハヴァニャーニ氏である。モレイラ騎手とは番組で何度も共演しており、外国遠征などにも同行し、モレイラ騎手の側近と言ってもいい。

 筆者がハヴァニャーニ氏とやり取りをする中で、モレイラ騎手の日本ダービー週の動向について質問したところ、「サンパウロに来て、それから日本に戻る。ダービーに騎乗する予定だ」と教えてくれた。

 ブラジルと日本は「もっとも遠い国」同士の関係である。ブラジルと日本の移動には片道で約30時間かかる。時差も12時間あり、季節も真逆である。モレイラ騎手は、12日に日本で乗り、30時間の移動でブラジルに帰り、17日から19日まで騎乗し、再び30時間の移動で日本に戻り、25日から騎乗するという強行日程を強いられるが、日本ダービーのために無理を押して再来日するようだ。

 ただし、5月20日にサンパウロを出発したとしても、日本に着くのは早くて5月22日の水曜日である。1週前追い切りや最終追い切りには間に合わないだろう。また、飛行機トラブルなどの影響を受ければ、日本ダービーへの騎乗が危ぶまれる可能性もある。



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