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心理学者の話と、国際ロマンス詐欺の手口がリンクした

心理学者が、人に無理難題を聞かせるための方法をネットで見まして、同じぐらいの時期に国際ロマンス詐欺の手口の新聞記事を読みました。

「あー、これは人の心理をついた事件なんだ」って感じました。

国際ロマンス詐欺の犯人が心理学者と言っているわけではないです。念のため。

知らない人に「家の中全部見せて」もらうには?

突然、知らない人が電話をかけてきて、あなたの家の中の日用品から、何から何までの持ち物を見せて欲しいと言ってくる。しかも報酬も特になく。

普通に考えたらあなたは断る。しかし人の心理をうまくつくと、半分以上の人がOKを出したというのがこのリンク先の記事です。

心理学の用語ではフットインザドアという名前がついていると思います。小さなお願いから入ると、大きなお願いに繋がりやすくなるというものです。

それだけ聞くと、「ふーん、そんなもんか」って感じるかもしれませんが、リンク先の記事もぜひ読んでください。自分の身に置き換えられると思います。

国際ロマンス詐欺とは

新聞記事にあった国際ロマンス詐欺とは、見知らぬ外国人からSNSから連絡が入り、答えているうちに恋愛感情を抱かせて結婚をちらつかせ、多額の現金が必要になったと振り込ませる手口です。

これもまた、この文章だけを読むと「バカじゃね?」って感じるかと思うのですが、実際は巧妙になっています。

半年や1年間SNSでやり取りを続け、じっくり仲良くなる。この時点でもう、なかなかすごいと思います。

私だってSNSの中といえ、半年間もやり取りを続ければその人の存在を疑うこともないだろうし、気が合えば少なくとも友人気分にはなると思います。恋愛感情まで発展するかはわかりませんが、そうなる可能性は否定できるものではありません。

具体的な手口

恋愛感情まで抱かせたら、日本に来て結婚したいと打ち明け、軍人としての最後の仕事として危険な任務についたという報告をしてきます。退職金を受け取ったが、危険な任務の土地だけあって安全に銀行送金が出来ないと言います。

現金の輸送をするために費用がかかるが、それを支払って受け取って日本で待ってて欲しいといってきます。

その輸送費用が日本円で急ぎで1億6000万円、標準で980万円、エコノミープランで75万円かかると言います。時間がないので早く選択して欲しいと懇願され、金銭感覚が麻痺した状態で75万円のプランを選択してしまいます。

しばらくすると、さらに追加の費用(208万円)が必要になったと連絡が。助けてほしい、支払わないと前の支払いも無駄になるなど、慌てさせてきます。

それを払うと、さらに問題が発生した、さらに追加の費用(490万円)が必要・・・と。

詐欺は心理をついてくる

これが私の感じた、心理学者の話と国際ロマンス詐欺が同じだーって思った話です。

最初は小さな支払い(それでも75万でしたけども)から、だんだん大きな支払いをさせてきます。最初に払ってしまうと、次からはさらに断りにくくなってしまうんですね。

もし私が犯人なら、さらにもうひとつ付け加えますね。最初に小さな金額を貸して欲しいといって、そのお金はきちんと返す。たぶんこれをやられたら、本気で信用してしまうでしょう。

騙される人に非があるわけではなく、詐欺の犯人は人の心理をついてくるプロなのです。

自分もいつ心理をつかれて騙されるかもしれない、という心構えは持っておきたいですね。

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