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門前日誌 -見る、言う、聞く-

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NPO法人日光門前まちづくりnote部が運営する「門前日誌」です。日光門前にまつわる「暮らし」について、各々の視点で綴ります。
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#自然

門前町は大自然への扉

6月末、久しぶりに奥日光へ。 町内のハイキングに参加し、湯の湖から湯滝、湯川沿いを歩き、光徳まで。 ああ、湯元の源泉はこんな香りがしたっけ、とか、湯の湖畔はこんなに静かだっけ、とか、湯滝はこんなに壮大だったか、とか、湯川の周辺の環境は上手く言葉に表せないほど素晴らしいな、とか。 あらためて体感と実感の中歩いた。 様々な技術が発達しても、体感、経験、実感を超えることはない。 こうした自然の中に身を置くことについては、特に。 山、湖水、川、湿地帯。様々な条件が入り組んで豊かな

いのりの足跡

船禅頂に初めて参加した。 “日光開山の祖”として知られる勝道上人(しょうどうしょうにん)は、船で湖畔の霊場を巡って修行の祈願をしたと言われる。 これが現在まで続く。 8月4日、天気良好。(出発時は) 僧侶はボートで。参拝者はフェリーでそれを追う。 中禅寺湖の湖上の風に、響く読経。半島や島をめぐる。 (知らなかった霊場もあった) 男体山の頂からの美しい稜線。広大な湖水と繁る樹々の蒼。 このロケーションを感じること、また、自然から受けるものを感じ取ろうとすることについては、

奥日光の中禅寺湖畔で考えたこと

休日。 奥日光へふらりと。 「ふらりと」と言う表現は、途中いろは坂が待ち構えている行程に相応しいかどうか。でも、車で2~30分で天空の湖畔に到着するのだから、表現としてはまあ良いのかな。 来るたびに、この自然環境の中に社寺と門前町があるということを再認識する。 ダイナミズムと信仰。 人はかつて、この自然の中に親しみや喜び、感動の他にも畏怖も見出したのだろう。 自然環境、風景から受ける印象やそれを起因とする心の動きによって住環境がかたちづくられる。 住は即ち生業。生業は町を