【旅の話】交通網・情報の過多時代における「旅」の難しさについて
0.はじめに今や日本の国土では新幹線、高速バス、航空機などの速達交通網が発達し、短時間で様々な場所へ行けるようになった。加えて情報通信技術の発達により、旅先の情報を容易に得ることができ、また同時に発信することもできるようになった。ナビ機能によって道に迷うことも少なくなり、近くの飲食店を検索できるようになった。最近では入力する必要すらなくなり、音声認識システムまで搭載される豪華ぶりだ。伊能忠敬がこれを見たら目を回すに違いない。
多くの人はこうした技術の進歩を「可能性の拡がり」