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いつも、私の創作物を読んでくださる方、スキをくださる方、フォロワー様、こんにちは。説那です。 タイトルにある新しいジャンルの名前は、『特殊設定恋愛小説』です。全ては、私とやり取りしてくださっているフォロワー様からの指摘から始まりました。そもそも、『特殊設定』とは何だ?という話からしなくてはなりません。 本を読むことが好きな方々であれば、『特殊設定ミステリー』というジャンルがあることをご存知かもしれません。『特殊設定ミステリー』は、SFやファンタジー、ホラーなどの設定を用い
自分の腹から胸にかけて手を当てて、その場に立ち止まる。さっき学食で昼食を取ったばかりなのに、もう空腹感を感じる。 まったく、自分の体はどうなってしまったんだ。 思わず舌打ちしたくなったが、同じ空間に人がいることを考えて自重する。 「どうした?」 後頭部をはたかれた。そんなことしなくたって、聞こえてるのに。俺は、相手を見ながら、渋々と口を開く。 「・・腹減った。」 「まじで?さっき食べたばっかじゃん。」 「でも、食べたい物があるわけでもないし、どうしようかと思って。」
眼鏡もコンタクトも使わずに過ごしてきた私だったが、仕事柄か、趣味の為か、特定の距離のものが、ぼやけて見えるようになってきた。 まだ、老眼になるような年齢ではないけど、今は『スマホ老眼』と言って、若い年代でも、目を酷使していて、老眼になることがあるらしい。 仕方がないので、休みの日を使って、近くの眼鏡店に行き、眼鏡を作ることにした。せめて、仕事の時だけでも眼鏡を使えば、仕事の後に感じる疲労から解放されるだろうと考えたためだ。 でも、私の目は思っていた以上に悪くなっていて、日常
休みの日は、家で動画を見たり、本を読んだり、とにかく自分一人の時間を満喫する。一人でいると、あの人のことを思って、大きく息を吐くことがある。息を吐いた方向に向かって、手を伸ばし、空中を掴む。自分の方に握り拳を引き寄せて、上に向かって掌を向けた形で開くと、掌の中央に、金平糖が一つ転がっていた。 金平糖の色は、薄い水色だった。親指の先くらいの大きさだろうか。普段より大きめだ。私は部屋の隅に設置している棚から、大きなガラス瓶を取り出した。ガラス瓶には、サイズが様々、色とりどりの金