【短編】消えていく風景
なかなか都道府県をまたいで帰省ができない中、私は必要があって、2年ぶりくらいに帰省した。
私の実家の周りは様変わりしていた。家の前には、細い道路があり、それを挟んで家が建っていたのだが、それらはすべて取り壊され、空き地と化していた。その奥には、いわゆる青空駐車場のようなものが広がっている。だいぶ先まで、建物はない。
両隣の家も一部残っているが、残っていても人は住んでいない。
随分見晴らしが良くなってしまった。
私の実家がある地域には、後々高速道路が造られることになっていた