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島野理央は愛されたい。だから、

本日海チーム初日。

この役は東雲れいかさん(空チーム)、大木綾乃さん(海チーム)が演じる役名です。理央という名前は音の響きが好きなのか、何回か使っている名前ではあります。

いつも誰かと遊びたがっていて、ゲームとかではなく、かくれんぼとか鬼ごっことか、めんことかベーゴマとかそういう遊びをしたいようです。その遊びのセンスはどこからくるものなのか。

しかし誰も遊びたがらない。きっと彼女が負けたときが面倒だから。すぐに泣く。それもちょろっと泣くぐらいじゃない。もう手のつけられないぐらいに泣く、喚く。暴力的になる。もう、言葉通り手がつけられない。

矢射子はどこかで達観していて、巻き込まれないようにしているが、結果かわいそうになって付き合ってあげる。そういう人を見つけるセンサーは人一倍鋭いらしい。

巻き込まれる人たちは矢射子、そして浩、妙ぐらいだろうか。もう嫌だと思いつつも、遊んでくれる人たちには感謝はしている、心のなかで。それは伝わらない。言葉にしないし、表情にもしないから。

この施設で被験者として生きる人は、それぞれ理由があり、異なる理由で此処に来て、辿り着いて、生きている。理央の居る理由は他の人に比べても不明なところが多い。

これは想像する他ないが、彼女は孤児院の出ではないだろうか。普通の生活とは異なるラインに最初からいるように感じている。人よりも寂しさに敏感で、そういう状態になることを回避したくて、でもその前向きに、前のめりな巻き込み体質が逆に人が離れることを彼女は理解できていない。近づけば、巻き込もうとする力が強ければその分うざいとか、煩わしいとか、めんどうとか思われることを彼女は理解できない。だから治らない。その分、それに理解を持って接してくれる人が、人たちだけが彼女とともに暮らせる。

この施設を彼女が出ていかないのはきっとそういう人たちに恵まれているからではないか。瑛美を含む、周りの入所者たちは口では文句も言うのだが、初めて此処にいてもいいのかもしれないと思える場所を作ってくれたから、彼女はここを離れないし、里見を裏切らない。

傷つかないように見せるが人一倍傷つきやすくて、不器用で、愛したくて、愛されたい、純粋な少女(実年齢はおばあちゃんだけど)。理央をどうか好いてください。

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