2021.12 天威入り勇者幻影
こんにちは、こーたです。
今期は日本選手権やYu-Gi-Oh! UNITED DUEL TOURNAMENT(YUDT)をはじめとするイベントが多かったです。エリア代表戦では、シングルサレンダー不可ゆえに15分程勝ち確盤面で遅延されて負けました。悲しいけど、分岐点はあったので自分が弱い。
肝心なところで負けてしまうの余りにも多すぎるので取り組み方や緊張感ある場でのマッチ戦を増やして鍛え直さそうと思います。
さて、禁止改訂で使える状態では無くなりましたが、この記事では勇者幻影における構築の変遷やサイドチェンジについて調整の流れを踏まえて書いていきたいと思います。
1.日本選手権に向けた調整
平日 0.5h-2.5h
1人回しで誘発ケアの確認及び採用検討カードの模索
10/29
vs勇者幻影
15.30-3.00 12.5h
vs三軸勇者(勇者GS)
21.00-0.30 3.5h
vsエルドリッチ
10.00-12.30 2.5h
vs勇者幻影&天威勇者(サイドチェンジの枚数調整)
14.00-2.00 12.0h
vs勇者幻影&エルドリッチ(メインデッキの細部検討)
13.00-1.00 12.0h
vs勇者幻影(サイドチェンジの枚数調整)
18.30-22.30 4.0h
vs勇者幻影(サイドチェンジの枚数調整及び採用確定)
18.30-0.30 6.0h
エリア代表戦へ
11/27
vs勇者幻影&三軸勇者(プロートス有)
15.00-3.00
YUDT
13.30-2.00
vs勇者幻影&三軸天威勇者(プロートス有)+烙印の可能性検討
13.30-23.00
12/6
vs勇者幻影(ヴィシュダに気づいた段階)
19.00-23.00
19.30-23.30
20.00-0.00
以上が当日までのショップ予選含む調整の内訳です。仕事の関係上、休日の午前中は基本勤務していたので他の時間を殆ど遊戯王に投資していたと思います。
エリア代表戦に向けた調整は関東圏で流行りはじめた竜輝巧・三軸天威勇者、新規により環境へ浮上した烙印(デスピア)を含めたサイドチェンジと枠の検討に重きを置きました。
ただ、本命は勇者幻影で間違いないと確信していたので勇者幻影ミラーの練度を高めながらエクストラ枠を検討することに時間を注ぎました。実際、エリア代表戦を勝ち上がったデッキは殆ど勇者幻影だったので、自分の方針はじめメタの矛先や調整相手に間違いはなかったと思います。
2.「勇者幻影」と「幻影勇者」
10月下旬までなんとなく環境触っていき、候補が天威勇者・三軸勇者・勇者幻影でした。このなかで、一滴が環境の中心と取るか安定感且つ無限リソースとなるデストロイフェニックスガイを取るかで1つの大きな分岐点になります。
天威勇者及び三軸勇者であれば、一滴に対して耐性のある九支やプロートスを主軸に構築の検討がなされます。
勇者幻影であれば、デストロイフェニックスガイを採用しつつ、ダルクで相手のデストロイフェニックスガイを利用することができます。
この段階では、どちらの方が良いのか分からなかったので、純幻影を使っていたこともあり勇者幻影を選択しました。その裏で、一人回しをしながら天威勇者を回していました。また、不死鳥閃刀姫も名残で使っていました。
そして10/29
vs勇者幻影 12.5h
このなかで、閃刀姫は殆ど選択肢から消えました。アラメシアに刺さる妨害と展開に刺さる妨害が離れていること・幻影とリソース勝負をした場合に手数で負けてしまうことが主な理由です。
このように、アラメシアと展開の両方を見ることのできる誘発が殆ど無いこと(効果が薄いこと)が今期構築が難しい要因の1つでした。
また、アラメシアから展開した場合にグリフォンライダーを置いて展開が可能なので、上述したように誘発が打ちづらく、グリフォンライダーをすり抜けて捲る可能性を持った禁じられた一滴がメインデッキから抜けずに環境に居続けた理由です。
本題の幻影に話を戻します。
1回目の調整のなかで、幻影+勇者の回し方が大きく分けて2通り存在することが分かりました。
自分が幻影勇者と呼ばない大きな理由はここにあります。
これまでは純幻影を回していたので、水遣いが当たり前で上振れた場合にグリフォンライダーを添えて展開するという幻影が主体という認識でした。実際に、今期の終盤まで振り返っても動画卓で水遣いを持ってきていることが自分の把握している限り多かったです。前半は特に多かったです。
しかし、調整相手として呼んだ方はグリフォンライダー(勇者)に重きをおいて展開していました。
ここで自分のなかで1つ幻影+勇者というデッキに対して大きな認識の変化が訪れます。
この感覚が個人的に重要だったと思います。
幻影主体で構える妨害
バルディッシュ霧剣2+デストロイ+墓地幻影HERO
勇者主体で構える妨害
グリフォンライダー+デストロイ+墓地HERO
ニビルやロンギヌス(ロンギヌスは対面によって打つ場所が乱れるので)等と展開の上限を天秤にかけたときに勇者主体で最小限の展開に抑えることが最も勝率が上がると考えました。
次の2つが主な理由です。
ここで勇者幻影というデッキになりました。
ここから、メインデッキの変遷が始まります。全て書くと膨大すぎて冗談抜きで5万字は超えてしまうので日本選手権で使用した構築を基に、要所毎まとめて簡潔に書いていこうと思います。
3.11/23 日本選手権ショップ予選
名前に注目してください。
このデッキ、実は閃刀姫です。
「頭おかしくなったのか?」
そうではありません。
勇者幻影というデッキを個人で勝ち切れるデッキとして使用した理由はここにあります。
どういうことか説明していきます。
デストロイを前提として勇者主体で展開した場合、前述したように次のような盤面になります。
勇者主体で構える妨害
グリフォンライダー+デストロイ+墓地HERO
ここに手札誘発や霧剣が加わります。デストロイや霧剣を言い換えると勇者幻影が閃刀姫の上位互換に近かった理由がみえてきます。
こういうことです。
アナコンダ1枚で閃刀姫の強めの手札を超えること、相手に要求するカードが多くだけでなく、手札によって横にグリフォンライダーや霧剣の追加、ダグザデスサイズがニビルやロンギを考慮したとしても付いてくることから、今期はアナコンダを目指す構築に捲り要素をギミック内と+αで完結させていくことが完成形の理想像となりました。
また、アナコンダを作る(1枚が2枚になる)という意味で幻影が1番良いギミックであったことがデッキ選択を最終的に結論づけた部分です。
採用カードの説明をしていく前に、ひとつだけ後悔があって構築全てのカードを検討した(一度本当に必要なのか、枚数は正しいのか疑った)と思っていましたが、ダウナードだけアーゼウスとセットという認識が抜けておらず、そこを抜いてダルク2枚目や他のカードに代わる可能性を検討しなかったことがあります。実際、ダウナードよりダルク2枚目を優先した方が良かったと今振り返りながら思っています…。
それでは参ります。
手札としては勇者+幻影の持ち方で2妨害を基本としたかったので幻影の枚数を増やしています。後手の捲りでも勇者+幻影が手数が多いので、先後どちらを考えても2枚になるティアースケイル以外の幻影が重要となります。
この時期はまだティアースケイル3枚目とラギットグローブ2枚目の比較まで調整段階で話が進んでおらず、増援を含めてメイン42-48枚までは9-10枚で初手に期待値1枚は持たせるまでで止まっていました。ティアースケイルより他の幻影引いていた方が強いのではという話が少し出てきた程度です。
また、勇者に関しては、アラメシア以外の被りは強いこと、後攻に無効札を踏みやすいことも踏まえて最大値です。
採用カードについて簡単に書いていきます。
強いことしか書いていませんが、コンセプトに沿っていないことに気付いたのは前述したようにショップ予選以降のことです。
対面がこちら後攻でティアースケイルから入った場合に、デストロイフェニックスガイを必ず使ってくれるならアラメシア+ティアースケイル+幻影の手札がかなり強いものになりますが、効果の使い所は人によって異なるのでアラメシアスタートせざるを得ないことや先攻もうららを意識すると同様にアラメシア+ティアースケイルの場合にアラメシアスタートせざるを得ないことが気になっていた段階でした。ニビル無視でリソースに注ぐならティアースケイルは3枚必須だと思います。
持ち方によりますが、増援でサーチするカードは基本的にティアースケイルでなくサイレントブーツです。初動・妨害・誘発ケア・捲り全てに貢献するカードなので3枚文句無しです。
ブーツ+アラメシアで水遣い展開する場合に墓地の幻影枚数が1枚減りますが、そもそもその展開をする手札が自分は稀なのと幻影が2枚残っていれば何起きても大体勝ってるので気にしなくて良い場所です。とりあえずとても強いカードです。
幻影を増やす際に、ダスティとラギットで選択する訳ですが、ダグザの採用から起動しやすいことと最小限に展開を抑えて長いゲームを意識した際に墓地に幻影が残らないのでティアースケイルを回収できることからダスティを優先しました。
他幻影と同様です。
ただ、捲る際手札に幻影1枚のみであれば、このカードが一番強いです。ラギットだけは他の幻影と異なり、デストロイ下でアナコンダを上から取ることができるカードでダルクの対象にアナコンダを含めることができます。
捲りの際にアナコンダを戦闘破壊できるか否かで分かれる場面はそれなりにあったのでエリア代表戦では枚数比が変わりました。
G2枚の構築を時々見ましたが、後攻一滴ケアの展開が天威や三軸だけでなく幻影でも存在した以上誘発より優先順位上がるのはおかしいかなって個人的に思っています。いつの時代も使われて一番嫌なカードです。ふわだり等効かない対面が存在するとしても、本命は間違いなく勇者幻影や天威勇者なのでメインは中途半端にして一貫性損なうべきではないというのが自分の考えです。
うららを水遣いに打つのは裏目あるって初期に誰かが言っており、旅路に打つの渋いなって思うことありましたが嘘でした。水遣いやフュージョンデステニーになるカードをはじめ、メインギミックへの妨害として必ず機能するので減らす択は無かったです。
勇者を被り気にしてメインデッキから減らした構築を初期〜中期後半にかけて見ましたが、勇者が先後問わず強いギミック(1枚が3枚)なので被りを気にしても全て投入するべきだと思います。弱い被りがアラメシア2枚ですが、後攻であれば、基本的に無効対象となるので寧ろ被っていてほしいくらいのカードです。減らすくらいならデッキ枚数を増やして期待値を高める方が良いと思います。
幻影勇者として回した場合、抜こうと思っていた時期が初期にありました。実際に、Gの受けを気にしないor終着点を設定しているなら、抜く可能性はあったと現在も思います。しかし、勇者幻影として回した場合、抜く選択肢は無かったです。抹殺で飛ばした場合の2枚目が欲しいと思う場面に遭遇したことはありますが、グリフォンライダーが場に残ってしまい、次の妨害として捲りきらないと機能してしまうので実際その択はプレミから生まれていたことから2枚目は不要でした。
落とすD-HEROを何にするか結構検討しましたが、基本的に素引きで使うことのできないカードになりますが(フュージョンデステニーが場を素材にできない為)、墓地からの蘇生等踏まえてこのカードに勝るD-HEROはいなかったと思います。ドローフェイズの効果は今期50-70回は確実に使いました。100回いったかどうかはわかりません。主にサイド後、ロンギヌスやニビルを出してディバインのドローを阻害しないことやモンスターを1体用意して無効系を踏みながらワンキルすることが良い点です。また、墓地から蘇生した場合に、打点を3100にすることができるので、相手のデストロイを上から取って闇故にダルクから捲ることを考えてもこのカードしか無かったです。
ダッシュガイとディバインガイはフュージョンデステニーデストロイの為に生まれた2枚だと言っても過言ではないと呼べるほど相性が良い効果でした。2枚ドローがあるから閃刀姫のように立ち回ることが可能だったこと、墓地から蘇生した場合に相手の旅路を割りながらダルクに無効系を貰って2ドローで長いゲームにしたりとどちらのD-HEROも墓地に行ってからは役割が複数存在したのが本当に優秀でした。
ミラーを考えた場合、一滴+墓穴+抹殺とデスサイズの解答を増やしたかったことと盤面を捲った後に蓋をするカードとして必要だった(捲り方の1つとして、アーゼウス→ダグザ→デストロイでデスサイズを構える動き)ことから採用しました。
対面が採用しないなら抜きたいカード筆頭でしたが、一定数採用されていたので必要でした。このカードが通る基本ゲームにならないので。一滴は先攻で妨害になりづらく、浮いてしまうのが気になりましたが、このカードはダグザが存在する以上、メインギミックとして先攻から機能するカードでもあったことが採用を許した理由です。一滴1枚採用よりデスサイズ1枚採用した方が相手のデスサイズを止めるカードが増えます(抹殺は2枚)。
抹殺以外に、Gで引いた際にワンキルや捲って蓋する展開に強いカードなので投入しています。また、サイドチェンジの枚数を合わせるためにメインに入れています。今期はメインに素引きで使うことのできないカードが入っていることから、メインデッキは40より増やした方が良いというのが自分の見解でした。
また、先攻展開で相手がケアできない場合は初手から誘発として機能したこともあります(この頃は三軸天威があまり出てきていなかったので、天威勇者に対して評価が高かったのも理由です)。
1枚が3枚になること、モンスター2枚分になること、ロンギヌスに対して強いこと、捲りに大きく貢献すること等何を取っても強いです。
水遣いのところで大方触れたので割愛します。
旅路2枚目は要検討カードでした。
勇者幻影というデッキにおいて、召喚権以外でモンスターを追加する手段がサイレントブーツ(増援)・アラメシア・ブリガンダイン・グリフォンライダー・おろかな埋葬・(フュージョンデステニー)となっています。
ティアースケイルの枚数にも関わる部分ですが、幻影は基本手札から手数を追加するのではなく、墓地から追加するので手札を切る手段が無いと幻影複数やティアースケイル+幻影+アラメシアのときにティアースケイル召喚から入ることができません。そして、手札を捨てるカードは一滴と旅路のみです(ティアースケイルを除く)。先後どちらでも機能してデストロイの破壊対象であり、1枚が2枚になる旅路は2枚目の採用を悩みました。
しかし、手札にティアースケイル+幻影の場合が頻発する枚数比でなく、勇者+幻影で上記の盤面は返すことができるので見送りました。
エリア代表戦での構築の変化はここが起点です。
今期あらゆるデッキが使用できなくなった理由の1つです。「勇者は1枚から3枚になりつつ、妨害を2つ超える」ことが強すぎる理由です。
勇者ギミックの手札に戻す効果によって、ダルク以外のメインギミックでデストロイを遮断できない幻影が環境トップを大きく後押ししています。このカードの2枚目は先攻で機能しない為、採用しませんでした。
先後問わず、デストロイ+リソースが第一に目指す盤面なので、アナコンダ+手札から打てるように最大枚数です。また、ssモンスター+幻影の場合、ダグザを組んで発動からうららを踏んでも、ブリガンダインからアナコンダに向かうことができます(デスサイズ+デストロイ)。
基本的にサーチするのはサイレントブーツです。状況に応じて好きな幻影になり得るので、他の幻影3枚目より優先順位は高いです(2枚目より優先順位が高いかは幻影によります)。後攻の捲りを考えた場合に、おろかな埋葬と増援は必要不可欠になるカードだと思います(サイドチェンジにて後述)。
増援と並ぶパワーカードです。こちらは、増援と違い勇者にアクセスするカードでもあります。
ダスティ2枚目の採用によって、その後の展開用のダスティを気にせずにデストロイに向かう初動として使用することができます。
また、ショップ予選ではサイドに魔サイ+コレクターを採用していたこともあります。
デスサイズを止めるカードであり、無限デストロイを止めるカードであり、誘発を止めるカードであるカードです。今期はメインギミックに墓地を除外する妨害がない限り、どのデッキを握った場合でも必要だったと思います。
アラメシアをはじめとする勇者関連カードに当てることを第一優先に使用していました。今後、サイドチェンジの話をする部分では先攻で抹殺用の一滴を残すか否かという議論に繋がります。また、このカードの存在によって、構築が進化する起点になりました(エリア代表戦にて後述)。
今期メインデッキに欠かせないカードでした。メインにおいて、プロートスに向かわずに九支で止まることが対面のデッキが分からないは場合にとり得る選択肢の有力なものだったので、殆どの対面の盤面に触れるカードでした。また、盤面にデストロイを残すので、ドラコバックで除去が可能になる点も良かったです。
環境初期〜中期にかけて霧剣2+翼の構築が主流でしたが、展開を最小限に抑えること=一滴ケアの展開に向かわないことから素引きした場合に妨害となる霧剣3枚目を優先しました。実際、翼を引いて負けてしまったり、サイドチェンジで基本的に減らすカードであったりとメインに不要だったと思います。
サイドチェンジで抜けないメインギミックという認識であれば、捲る上で必要という意見もあると思います。自分の場合、バルディッシュでの妨害とティアースケイルorラギットで落とす展開罠の2枚あれば十分捲りが成立する盤面に到達するという認識でした。そもそもバルディッシュやティアースケイルが潤沢に通るならヴァレルソードでワンキルするかアーゼウスで飛ばしてデストロイ(+出ればロンギヌスorデスサイズ)で蓋することが出来ていると考えています。
幻影を使用した最大の理由といっても過言ではありません。前述したように、2体分のモンスターになることが今期デストロイを立てるうえで必要不可欠でした。このカードの存在で、幻影は後攻ではダルク、先攻ではアナコンダといったように、幻影1枚がデストロイに強いカードやデストロイになれるカードに変わることができました。
素引きしてもドラゴバックと相性が良かった点も評価が高い理由の1つでした。
ディストピアガイはさくら用でした。
エクストラデッキについてはエリア代表戦にて纏めて話をしようと思います。
サイドデッキについて、重要視した対面において抜ける枠から逆算してるので各対面に足して抜ける枠と重複して入れたい枠(例えば、天威勇者と相剣に対して2枠重複したカードにする必要があることから、トークンコレクター)を合わせてみていきます。
主だったところを記載しました。
この頃は天威にギラザウルスや緊急テレポートが採用されていなかったのでトークンコレクターやニビルが筆頭の誘発でした。また、ハリファイバーやアウローラドンに当てられるだけでなく、ふわんだりぃず相手に採用できるヴェーラーの評価が高かったです。
ミラーはサイドチェンジの枠も無ければプレイゲーの認識だったのでダグザ用のロンギヌス1枚で複数採用に至りませんでした。
サイクロン採用の理由は複数枚割るカードを採用したい対面で手札を切る余裕が無いことからツインツイスターはあまり好ましくないです。そもそも剥がしたいカードは決定的な永続(虚無空間・勅命等)なので、1枚割るカードで十分だと思っています。ただ、ロンギヌスを採用されてしまうデッキなのでコズミックサイクロンは弊害がある為採用できませんでした。
無限泡影は墓地に罠カードが溜まってブリガンダインを使用することが出来なくなるという大きな欠陥を抱えていたのでヴェーラーより自ターンで打てるからと優先する理由になりませんでした。
幻影1枚が2枚になることが捲る上で重要にも関わらず、展開を止めた後の捲る手段を限定的にしている(要求値を高めている)点がよくないです。抹殺用の先攻1枚投入は、スタートを阻害しないので分かります。
パンクラは様々な対面への調整枠という形で採用しています。上述したサイトチェンジを見ると、1枠採用したいデッキが複数存在するのが分かるかと思います。
4.エリア代表戦に向けて
ショップ予選までの調整のなかで、デスサイズの絡まないミラーを捲るために最低限要求されるものが勇者+純幻影または純幻影+サイレントブーツであることが分かりました。一滴を握っていた場合は少し変わるものの、霧剣を越えるためにコストが強いことが要求されるので純幻影は基本的に必須となります。
ここだけを考えるならば、一滴を3枚採用して純幻影を増やせば良いと思いますが、一滴の枚数は主に3つの負け筋を招く要因になるカードです。
この3つが最大枚数をメインから採用できない、採用したくない主な理由です。特に、3つ目が大きいです。
天威勇者はヴィシュダ・ドラコバックで妨害を踏んで展開を通します。この動きに対して一滴は有効に打てるタイミングが存在しません。また、先攻展開のなかで、一滴ケアをしてきます(プロートスを出すorアークデクレアラー+九支+αを構えるなど)。
展開系に有効であるならば採用することは分かりますが、有効とは呼べない以上、メインでの採用は後攻で捲られる可能性を減らす抹殺用の1枚であることがいいと考えていました。
また、ショップ予選とは異なり、エルドリッチやふわんだりぃずの練度も高いことが予想されるため、メインにおいて後攻から一定の割合で勝つことのできる構築が求められるとも考えていました(逆ストレートを狙い続けることは難しいため)。
ここから、エリア代表戦に向けた構築の課題は次の3つだと考えました。
課題を自分のなかで言語化した段階から調整へと入りました。
ショップ予選のときと調整相手は変えずに、ミラーを中心に行いました。また、話題となっていた三軸に寄せた天威勇者(以下、三軸天威勇者)を加えてエルドリッチ・ふわんだりぃずへ強い構築や展開の模索を行いました。
第一に考えた構築の変化が三軸天威勇者の増加に伴ったロンギヌスの評価の見直しでした。
天威勇者や勇者GSが三軸天威勇者へと変化したことによって、初動がクリッターからカーボネドンになりました。また、これによってチューナーを供給する手段に除外を必要とすることが増加しました。
メインデッキにダグザの選択肢兼誘発となるロンギヌスの採用は、ショップ予選の段階では勇者GSに対してドローフェイズロンギヌスが機能しない点から採用が難しかったですが、採用できるようになりました。
ロンギヌスをどのタイミングで発動するのかについての個人的見解は、展開中に発動するよりもドローフェイズで発動するほうが裏目が少ないです。以下に理由を載せておきます。
比較として、ドローフェイズロンギヌスをしないことの利点を載せておきます。
展開に関しては、相手がロンギヌスと二ビルどちらを意識するのか、勇者幻影であれば、両方を検討してアナコンダに向かう場合もあるので対面に委ねることになります。また、壺を発動しているかいないかは手札の質に大きな影響を及ぼします。よって、前述したようにロンギヌスはドローフェイズがローリスク・ローリターン以上で無難だと考えています。
幻影の枚数比について、ショップ予選での採用理由の中で書いたように、勇者幻影というデッキにおいては最低限の展開をしてターンを返すことにしていたのでティアースケイルの評価を見直す必要があると考えました。前期に純幻影を使っていたことから、はじめは枚数を疑わなかったのですが、アラメシアの儀をレベル3+モンスターではなく、捲り札兼妨害札として捉えるようになった段階で疑問に持ち始め、採用枚数を検討し直しました。
ティアースケイルの採用枚数を1枚にすることは次の理由から難しいと考えました。
抹殺や初動は文のみで意味が伝わると思いますが、後半の2つについて詳しく書いていきます。
ティアースケイルはそもそもどのようなカードであるか一度考えてみましょう。
手札から出した場合、1枚でモンスター3体分になります(効果によって墓地へ送った幻影を含めるとブーツが2体分になるのでリンクモンスターによって芋づる式に増加していきます)。
ここから、このカードを経由することができれば、手数が増えることは明確です。また、捲るなかで、ダルクを経由することでバルデッシュに向かうことができることや返しのターンにワンキルするためにもダスティローブから回収できる選択肢が欲しいことからも2枚目は必要になると考えます。
また、罠デッキ(主にエルドリッチ)に対する捲りを考えた場合、群雄割拠や御前試合を発動された状態で展開することが求められます。そこで、ティアースケイルはデッキ内で最も強いカードと言える(1枚でブレイクソードになり、永続を割りつつアーゼウスに向かうことができる)ので、ここを重視するならば、枚数は多いほうが良いです。
ここだけみると3枚必要なように思いますが、アラメシアの儀による制約によってうまく生かせない場合があるから枚数の検討が必要となり、結果2枚採用になりました。
ティアースケイルの採用枚数を減らしたことによって、各幻影の枚数の見直しと従来の構築より課題2に対して弱い構築となってしまうのでそこを補えるカードの模索が必要となります。
第一に、各幻影の枚数の見直しです。
①各幻影の枚数の見直し
幻影の枚数を検討するなかで、ダスティローブとラギットグローブの優先順位を決定する必要があります。
ダスティローブとラギットグローブの2枚目の優先順位はラギットグローブがデッキから別の幻影モンスターを落として展開する以上、ダスティローブ優先だと考えます(理由:サイレントブーツを落として展開することも可能ですが、次のターンを考えると手札から特殊召喚できる幻影のほうが2ドローすることも踏まえ重要だと考えているため)。
ここから、比較する必要があるのはダスティローブ3枚目とラギットグローブ2枚目だといえます。
それぞれの利点について記載しました。基本的に、次の3つを満たすことが重要となる環境において、どの幻影にも変わることができるのでラギットグローブの評価が高いです。唯一の欠点はノーマルであることです。
このように考え、幻影の枚数は比較を終えました。デッキ枚数やサイドチェンジによって初動を何枚以上採用するのか決めるのみとなります。
第二に、課題2を解決する構築にするためのカードの模索です。
ただし、課題1や課題3も同時に満たす必要があります。
「そもそもこの3つの課題をクリアするカードが存在しないのではないか」
このようなことを考えながら調整を行っていました。
そのなかで、天威勇者への負け方としてアラメシアの儀+天威龍ヴィシュダ若しくはその片方によって、霧剣が手札に戻され、ハリファイバーギミックを通されてしまうことが主なものであることが気がかりでした。
そこで「勇者幻影にヴィシュダを採用することがエリア代表戦で求められる構築にするために必要ではないか」という思考に至りました。
この後にヴィシュダについて記載していきますが、考えれば考えるほど最適解と呼べるカードです。調整のなかで、当日までにヴィシュダに到達できたことは調整環境に感謝するとともに本当に嬉しかったです。
それでは書いていきたいと思います。
②天威龍ヴィシュダ
本当に課題を達成しているカードなのか1つずつ見ていきたいと思います。
デスサイズの絡まない展開の基準は、
①デストロイ単騎
②デストロイ+霧剣
③デストロイ+勇者
④デストロイ+勇者+霧剣
⑤バルデッシュ+デストロイ+勇者+霧剣
この5段階のなかで、①②の展開を捲ることができるかが第一基準になると思います。誘発が絡んでいない場合は③④⑤の展開を捲ることができるかが第二基準となります。
第一基準について、①の展開は幻影単騎だと捲ることができません。ティアースケイルであっても、召喚にデストロイを合わせられてしまうと返せないです。他の幻影の場合、サイレントブーツの有無で決まります。ヴィシュダ+幻影であれば、天威の拳僧を採用することができれば、どのタイミングでデストロイを発動されたとしても捲ることが可能となります(採用していなくても、単騎であればブリガンダインを使用せずにダルクに向かうかデストロイ使用後にダルクに向かうことができるので捲ることができます)。
また、天威の拳僧を採用していると霧剣を手札に戻すことでダルクにデストロイを貰ってからサイレントブーツを回収してブリガンダインからアナコンダ+霧剣を構えることで捲りが成立します。相手が拳僧やヴィシュダにデストロイを使うのであれば、ブリガンダインのときにヴィシュダを使用して霧剣を戻すことで捲りが成立します。
勇者+幻影でも同じような状況になります。ただ、ヴィシュダであるとティアースケイルの効果を使用することができるので、制約がつかない分ヴィシュダのほうが強い場合があります。
勇者+ヴィシュダ+幻影であれば、③④⑤の展開も横に1妨害増えているだけなので、こちらも1手増えていることから捲ることが可能です(しかし、⑤の場合は墓地に幻影が2~3体存在するので、ダグザを絡めることができるかが重要ですが、そこは対面の妨害の使用順序によるのでデストロイ+残りの手札3枚の質に大きく左右されます)。
ここから、課題1は達成しているといえます。
従来の構築では、ティアースケイルが3枚採用でしたが、2枚に減らしたことによって課題2が顕著となることを問題視していました。その点を補うカードとしてヴィシュダは満たしているのか検討していきたいと思います。
ヴィシュダは闇属性/幻竜族というステータスであり、センサー万別・御前試合下での展開を可能とします。
また、勇者展開に永続罠を発動された場合にドラコバック・ヴィシュダの効果によって伏せを計2枚剝がし、デストロイを成立させることでアドバンテージを取らせない試合展開につなげることができます。
エルドリッチ対面を想定して少し具体的に考えてみます。
アラメシアの儀を絡めた場合「勇者トークンにドラコバックが装備された状態で除去をする」若しくは「運命の旅路をコンキスタドールで破壊する」ことで、次ターンに捲る筋を消したいとエルドリッチ側は考えます。なぜなら、メインデッキではスキルドレインをはじめ、永続罠に対する勇者幻影側の解答がブレイクソード(スキルドレイン下では禁じられた一滴も必要)とドラコバックのみだからです。そこに、ヴィシュダが加わると旅路のコストをヴィシュダにすることで、ドラコバックを温存しつつ、グリフォンライダーの特殊召喚にチェーンされた永続罠を状況に応じて手札に戻すか決めることができます。また、運命の旅路を破壊されたとしても場に勇者トークンが残っているので、ヴィシュダを特殊召喚するか手札から手札に戻す効果を使うことで、相手の魔法罠に触れることができます。状況によっては、先にヴィシュダを使用することで、エルドリッチを手札に戻してコンキスタドールを運命の旅路に発動させない試合展開を行うことが可能となります。
ヴィシュダの手札に戻す対象は相手の場のカードなので、追加モンスター1体+捲る手数(モンスター・魔法罠どちらでも)としてどのデッキに対しても最低限機能することから、ふわんだりぃず等への解答として満たしていると考えます。
ここから、課題2は達成しているといえます。
エリア代表戦に向けて、第一に考えた構築の変化が「三軸天威勇者の増加に伴ったロンギヌスの評価の見直し」と4章の冒頭で触れました。
天威勇者や勇者GSが三軸天威勇者へと変化したことによって、初動がクリッターからカーボネドンになり、チューナーを供給する手段に除外を必要とすることが増加しました。ここから、ロンギヌスの評価が自分だけでなく、他に参加される方々からも評価が上がっているだろうと考えました。また、勇者幻影に採用されるダグザの先として、デスサイズではなくロンギヌスが流行り始めていたこともあり、メインから対策を考える必要がありました(デスサイズはCS上では減っていましたが、情報操作の可能性や通ってしまえばそのまま負けてしまうカードであり、トーナメント形式である以上勇者幻影の安定感を踏まえても対策せざるを得なかったです)。
そこで、ロンギヌスへの対策として求められるのはモンスターの追加です。
幻影のみだと、ロンギヌスを打たれた場合にサイレントブーツがなければアナコンダからデストロイへと向かうことができません。しかし、ヴィシュダがあれば、除外を介さずにアナコンダからデストロイへと向かうことができるようになります。
また、幻影+ヴィシュダでロンギヌスを踏まなかった場合、バルデッシュや幻影の回収札を霧剣に変える択も生まれます。ヴィシュダを幻影と合わせて引くと、返しのターンの妨害だけでなく、展開補助や直接妨害になります。
ここから、課題3は達成しているといえます。
以上から、3つの課題を達成しているカードであると考えました。また、3つの課題以外にも次のような利点があります。
3つの課題・課題外の利点からもヴィシュダ以上に勇者幻影というデッキに必要だったカードは存在しないと環境を終えた現在でも思っています。
5.12/12 日本選手権エリア代表戦
エリア代表戦に向けた調整のなかで、4章であげた課題とその達成から構築を上の画像のように変更しました。
「デッキ枚数が47枚と多く、サイドデッキから強力なカードを採用しても(主に手札誘発を)引けないのではないのか」
このように感じる人が多いと思います。実際、自分もデッキ枚数を極力抑えてサイドデッキから採用したカードを活用することを常に意識しているので、枚数を増やすことに抵抗があります。しかし、勇者幻影というデッキは枚数を増やさなければ、メインギミックに影響を与えるサイドチェンジをすることになるので、増やさざるを得ませんでした。
ショップ予選の段階でメインデッキの枚数を減らすメリット・デメリットに薄々気づいていたものの、抵抗が大きいことや良い改善策が浮かばなかったことから目を背けていた部分でした。
先に理由を述べると、メインデッキから入れ替えることの許されるカードが殆ど存在しないためです。どの部分を入れ替えたとしても、何らかの弊害が生まれやすく、勝敗にかかわります。また、展開デッキゆえに引きたくないカードが多いことも理由の1つです。
詳細はサイドチェンジについてみるなかで、触れたいと思います。
①サイドチェンジについて
自分は、ある程度構築ができた段階で、メインギミックに支障を与えないで入れ替えることができるカードと対面によって必要性の低いカードを確認してサイドデッキを組んでいます。その際に意識すべき点が2つあります。
第一に、デッキの中には各々の対面によって一定の効力はあるものの、他と比べて大きく縛るものでないカードというものがあります。これらのカードを吟味してより有利になるようにすることです。
具体的には、先攻選択時の無限泡影がそれに該当します(一定の効力はあるものの、次元障壁や異次元グランドといった通常罠より効力が低く、サイドチェンジ以降に投入される可能性のあるライトニングストームや羽根帚に対して弱いということです)。
第二に、サイドデッキは15枚と枚数が定められています。このなかで、環境に存在するデッキの対策をしなければならないので、必要性の低いカードをすべて入れ替えるために複数のデッキに対して有効なカードを採用する必要があるということです。
例えば、大方組んだ時に「枠の都合上、1枚中速デッキに入れなければならないカードかつ罠デッキ対面で採用できるカードが欲しい」といった場合に中速デッキが準展開系で魔法・罠の妨害が少ないデッキであればパンクラトプスを、魔法・罠が採用されているならばサイクロン系統をロンギヌスの流行具合によって選択していくという感じです。
このように、サイドチェンジでは不要なカードを入れ替えるだけでなく、より効力の高いカードに入れ替えることも環境上位のデッキに対して求められます。この過程がサイドチェンジのある遊戯王の醍醐味であり、勝率に大きな影響を与える部分であると考えています。
ここからサイドチェンジを考えていきます。
まずは、現環境に存在する上位のデッキを確認して各々の対面に必要・不要なカードの確認から行います。
主に対策の必要があると考えていたデッキは次のものとなります(上から優先順位の高いものとなります)。
Ⅰ.勇者幻影
ミラー対面では、最もメインから意識しつつ、対応力を上げているので不要なカードは存在しません。しかし、最もデッキパワーが高く個人戦で勝ち切るためにはより効力の高いカードを入れる必要があります。そのように考えると、次のようなサイドチェンジになります。
先攻では、一滴がコストを要求するのでコストが必要なく先攻展開ができなかったときやデストロイフェニックスガイをサポートするとしても強いカードに変えることを考えるとロンギヌスが適していると考えます。なぜなら、指名者や勇者ギミックを止めたり、展開されたときにも盤面が強固なものになったりしないからです。
先攻のサイドチェンジに疑問を抱く人は少ないと思います。しかし、後攻のサイドチェンジにおいて、勇者ギミックに触れる水遣いを減らすこと、二ビルを減らすことに疑問を抱く人はいたと思います。また、第4章の冒頭で次のように書いていました。
捲るために必要である勇者をどうして減らしているのか確認します。
勇者ギミックはデストロイフェニックスガイや幻影罠を踏むうえで、とても強いです。しかし、サイド以降には自分のサイドチェンジでも投入しているように、ロンギヌスが投入されます。このとき、アラメシアの儀の素引きはロンギヌスの影響を受けないので減らすことは考えません。しかし、水遣いはロンギヌスの影響を受けます。これが一番の理由です。幻影もロンギヌスの影響は大きく受けますが、おろかな埋葬は複数の択があり、サイレントブーツや増援の存在やロンギヌス下でのエクシーズを中心とする動きを考慮すると、優先的に減らすのは水遣いになると考えます。
二ビルを減らしたのは、有識者相手にはグリフォンライダーでケアしながら展開してくると考えていたので抜いています。ミラーでは、デストロイフェニックスガイが絡まなければ、おおむね捲ることができるため、デストロイフェニックスガイに焦点をあてて、さくらなどを優先しています。また、展開が通ってしまった場合に強いカードである一滴を後攻では1枚増やしています。
Ⅱ.天威勇者
Ⅲ.勇者GS
展開デッキ相手には、誘発の枚数で誠意を見せなければ安定して勝つことはできないと考えています。また、一滴や怪獣、球体のようなカードを採用することはハイリスクハイリターンだと考えているため、採用していません。というのも、最終盤面に触れるカードが通ってしまうことは避けるのでさまざまなケアの方法が各カードにあります。例えば、一滴が流行しているのでそこに焦点をあてて、一滴では干渉されないプロートスと九支を構えようとすれば、この時点でそれらのカードは効力を失います。カードゲームでは、どのくらい読むことができるのかは構築でも反映されます。よって、現在の環境で流行っていないようなカードを採用したとしても、環境に適すると気づいて意識しているプレイヤーには効果は期待できません。このように考えると、最終盤面に触れるカードではなく、展開に触ることができる手札誘発が罠デッキ等でない限り、軍配が上がると考えています。そして、展開の要はどちらのデッキもハリファイバーおよびアウローラドンなので、その部分に触れるカードを採用しています。展開系ごとに対応の仕方は異なるため、先攻で採用するカードは少し異なっています。
Ⅳ.烙印勇者
烙印融合の登場によって、環境に入ってきたデッキで他のデッキとのサイドチェンジ込みで考えたときに対策が少し足りていなかったと思っていた部分でもあるデッキです。アルベルに触れるヴェーラー、赫の烙印を考慮してのわらしを増やしています。ただ、このデッキは幻影のデスサイズや展開デッキのプロートスとは異なり、ゲームを不可能にするカードはないことやヴィシュダがミラジェイドに対して強いことからギミックでの勝負という側面が強いと考えていたため、特筆すべきサイドチェンジはないです。烙印側もい誘発への対応力は高いです。悲劇の後続、喜劇の融合体への誘発ケア、赫の処理、アルビオンにグリフォンライダーを合わせるのかどうか等踏む順番とその後の処理を考えてゲームメイクする練習が必要な対面です。
Ⅴ.エルドリッチ
メインギミックは勇者側はドラコバック、幻影側はブレイクソードやアーゼウス、天威ギミックの存在から従来の構築よりメインから罠デッキに強いと考えています(詳細は4章の課題2で記載済)。また、エルドリッチ自体の分布も多くはないのでサイドチェンジに多くの枠を取っていません。
他の勇者幻影の使用者と異なる点として、サイクロンの採用が挙げられます。ライトニングストームや拮抗勝負でないのは、バトルフェイズを捨てる行為は大きな勝ち筋の1つであるアーゼウスを捨ててしまうこと(神の宣告等を打たれた際にリカバリーが効かないこと)や展開する前に打つ必要があることが主な理由です。
サイクロンである理由は、ライトニングストームの不採用と関係しています。展開のなかで打たれる永続罠(特にスキルドレイン)1枚を破壊することができれば、概ね負けないと考えています。幻影ギミック自体が群雄割拠や御前試合への対応力が高いです。それに加えて、ヴィシュダ(ブリガンダイン)の存在により、永続罠への耐性が若干上がっていることも理由です。ライトニングストームだと、後攻時はサイクロンより強い場合が多いですが、先攻時も採用することを考えるとサイクロンに分があります。コズミックサイクロンでない理由は、この環境でのライフコストが調整段階で重く感じることがあったこともややありますが、ロンギヌスを投入され、発動することができない可能性があることが一番の要因です。自分が破壊したいカードはコンキスタドールではなく永続罠なので、コズミックサイクロンである必要はありません。サイドチェンジで行われる対策札の影響を受けることは本末転倒なので、ローリスク・ローリターンで考えてサイクロンとなっています。
Ⅵ.ふわんだりぃず
基本的にはエルドリッチと同じ指針で考えています。しかし、エルドリッチでは誘発はみられませんが、ふわんだりぃずではスキルドレインを採用することが難しいことから誘発に寄っているので、サイド後の重い誘発を抹殺で飛ばすことができるようにさくらを投入しています。闇属性・レベル3というステータスなので、出す可能性の低く、ディバインガイとの相性の悪い二ビルより優先することができるという判断です。また、一滴は拮抗勝負等に耐性が低く、ロンギヌスを打たれる試合展開で考えるとデストロイフェニックスガイを維持するゲームにおいてコストの確保が難しいと感じていたためサイドチェンジは上のようになりました。展開デッキをみたときに、ヴェーラーよりしぐれを採用する選択肢もありました。しかし、冒頭で示した話にもあるように、サイドデッキの枚数は15枚と定められているので、ふわんだりぃずと合わせてみることのできるヴェーラーを優先したという流れになります。
このように、最低限サイドチェンジする必要のあるカードの枚数を把握して、環境的に重点を置くべきデッキからサイドチェンジを他と併用できるカードを探して15枚にまとめました。
新制限1月4日現在 幻影を使うなら2通り
ミラジェイドを超えることを考えれば1枚目のほうが良い気がしますが、今期は天威や相剣をはじめとする幻竜に注目しているので使うデッキを模索中です。