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<学び>あの日聞いた言葉が力に

クロモジの葉をメインにしたハーブティーShiho

背中を押してくれた本に「誠実に作り続けたら、わかる人に届く」と書かれていましたが、Shihoもその味を気に入ってくださる方々に出会えるようになりました。

ありがたいことに、予定していたクロモジを使い果たしてしまい、生産者の筒井農園さんに無理をお願いして、若い葉をとってきていただきました。

届けてくださった筒井さんによると、「自分は違いがわからないが、香草スタイルさんは気に入らないかも」「乾かした時の嵩や雰囲気が違うので、飲んでみて」とのこと。
開封して飲んでみて、迷わず破棄を決めました。

7、8月頃の成熟した葉と全然香りが違っていて、若い葉は生臭く感じました。

筒井さんも、黙って納品してもよかったのに、言ってくださったおかげで確かめることができました。
オーダーしたものですから、もちろん買取りますが、破棄します。
といってもゴミにするわけではなく、ティーバッグを開封して、庭に埋めます。
きっと庭の植物の滋養となって新しい命に生まれ変わってくれることでしょう。

こだわった製法をお願いしているので、仕入れ値は結構します。
でも、迷わず破棄の決断ができたのは、20年近く前、当時、梅錦山川副社長でいらした山川和子さんから「レモングラスの休日」についてお話しを伺った時に聞いた言葉を覚えていたからです。

ハーブでリキュールを作ろうと研究を重ねて、4種類のハーブに絞った中で一番お酒との相性が良くて味、香りがよかったレモングラスを選んで試作を重ねたそうです。
納得できるものがなかなかできなくて、タンク1本分を捨てた、と伺いました。
勿体無い、というと、中途半端なものをお客さまに買っていただくわけにはいかない。
自分が気に入った味になるまで試作を重ねた、と教えていただいたのです。

酒蔵のタンク1本分の破棄に比べたら、この量のShihoの破棄なんて、大したことはありません。


痛手ではありますが、自分が不味いと思うお茶を売ることで、もっと大きな損失が出るに違いありません。

Shihoはそういう違いがわかる方々に愛していただけているからです。
あの日、山川さんからそのお話しを聞かなかったら、きっと迷っていたでしょうし、破棄しても「勿体無い、残念」という気持ちを引きずっていたと思います。

その時は、自分とは直接関係ない、と思えるような話も、いつか思い出して未来の自分を助けてくれると思うと、もっといろいろな人に会って、お話しを聞きたいと思いました。

背中を押してくれた本はこちら
これから何かを始めたいと思う方、方向性に迷っている方にはお勧めです。

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