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鬱病の症状は何でもありで、誰でもなるんだ。

こんにちは、低学歴高卒、計20ヶ所の職場を転々としながら気づけば元日雇いとなった高卒君です。

今回のタイトルは、「鬱病」に関する話です。

今でこそ少しずつ鬱病が当たり前かのように言われる時代になりましたが、

正直言ってそれでも全く理解されていません。

それはそうです。

これは病院に行って、薬を出されて、それによって症状が治まって初めて

「あ、自分ってあの鬱病だったんだ」

と気づくものだから。


ブラックな企業が乱立し、売上を独り占めしたい人間達。

そんな中で犠牲者は皆鬱病だと自分を罵ります。

そうして本当に辛くて休んでいる人を陰で馬鹿にするでしょう。


ですがこれだけははっきりしています。

鬱病は、いきなり、誰にでも起こる。

癌と同等の危険な病気。

と言う事を知っておくべきです。


何故なら、明日、貴方も突然呼吸が苦しくなり

「死」と言うものに直面するかもしれないからです。

高卒で日雇いの私でもパニック障害になった事実

私はご紹介の通り、学もなく、まともな職につくことも出来ずに貧困層をただただ彷徨い続けて来た人間でした。

でしたと言うのは、今でこそ行動し続けた結果。

底辺時代には考えられないような高学歴な人達ばかりの会社で、サラリーマンをしながら月に5万ばかりの副収入を得られるまでになったからです。

それまでは毎日が鬱のような日々で、死にたいのは当たり前。
ですが鬱病なんて言葉は無縁の生活でした。

だってそれが当たり前でしたし、病院なんて行けるお金も保険も無かった。

社保も無いし、国保も滞納。

鬱だの何だの言ってるだけ贅沢だと思ってましたよ。
当時はね。

ですが、それは突然訪れました。

今の会社で正社員になる前、派遣社員として必死で働いていた時です。

そこでの仕事は本当に難しくて、考える事がとても多かったんです。

それはそうです。

今までは日雇いでダンボールを詰めたり、マヨネーズやら何やらを詰めたり、フォークリフトに乗ったりが全てです。

考える事と言ったら、入荷数と入れる場所を考える。

これが一番難しいぐらいのレベルの仕事。


それが、今度は化学式やらエクセルの計算式、JISだのISOだの勧告だの。

もう何を言ってるのか、ついていくので必死でした。

それでも考えること以外の仕事は早い方だったらしくて、毎日忙しく頭のいい社員さんたちの手伝いをしていました。

それから4年の月日が経ったその日。


私は急に何も考えられなくなったんです。
仕事のスケジュールを組まなきゃいけないのに、たくさんあるのに。

どうしよう。
考えられない。

考えようとすると、頭がどうにかなりそうになって。

怖くなった私は慌ててトイレへ駆け込みました。

何かの病気かもしれない。

そう思ってグーグルで、検索。

でも文章を読もうとすると余計におかしくなりそうで、吐き気まで催してパニックでした。

そうなると今度は呼吸が苦しくなって来て。

やばい、息が出来ない。

どうしよう、と。


昔肺に穴が空いて入院したこともあり、また再発かと。

死と言う、一文字が浮かび、だんだん血の気が引いていって全身が冷たくなるのを感じました。

ヤバイ、ヤバイヤバイヤバイ。


病院へ駆け込んだ結果は異常無し

変な事で印象を悪くしたくはなかったけども、こっちは命がかかっています。

平静を装いながらも、心臓が苦しいので早退させてほしいと。
馬鹿にする上司にそう伝えた私は近くの病院へ駆け込みました。


とにかく息が苦しい。
血の気が引く。
気持ち悪いと伝え、心電図やらX線を取ってもらいました。

でも結果は何も異常がないと言う。

何時間も掛かって、結果何も無い?

なんだよそれ。

それって、まるで、精神がやられたみたいじゃないかと。

いつの間にか少しずつ落ち着いて来て、症状が治まっているのに気付いた私はグーグルで症状を検索。

すると、一番トップに出てきたのは完全に自律神経の異常とピッタリの症状だったのです。

自律神経失調症。
鬱病。
パニック障害。

よくよく考えれば、ずっと死にたいと思っていた。
むしろ自殺未遂をした。

私はもっと、ずっと前から鬱病だったのだと。

その時自分でそう気づいてしまったのです。


鬱の症状と精神薬の副作用


その後必死に見つけた精神内科は、ボロい今にも潰れそうな、スラム街にありそうなヤバ目のビル。

そこで症状を説明し、薬を処方されました。

別に鬱病とか、自律神経失調症だとか、パニック障害ですねとは言われませんでした。

ただ症状を聞かれ、さもそれが当たり前かのように薬を出す。

それだけ。

パキシルとロフラゼプ酸エチルというものでした。

覚醒剤とは違うだろうけど、飲むのに抵抗のある薬。

それでも必死だった私は飲みました。

初日は頭がクラクラし、激しい眠気に襲われました。
余計にパニックになりそうになりながらも一週間。

徐々に副作用は無くなり、時々考えすぎるとパニックが再発しそうになります。

でも薬が効きすぎてるのか、今度は楽しくてしょうがないのです。

今まで何を悩んでいたのか、悩むほどの事なんて何も無いのにと。

そう思えるぐらい、楽しいんです。

箸が落ちても笑える。
この言葉がしっくりきます。


怖いですね、薬一つで人間の考えなんてこんなにも簡単に変われちゃうんですからね。

覚醒剤にハマる人がいるのも当たり前です。

私もこの後経験するのですが、薬がいつの間にか切れていて。

凄くイライラするんです。

何に対してもイライライライラ。

また飲んで落ち着いて。

怖くなりました。
心底薬にハマる可能性のある自分に。

そして襲ってくる息苦しさに。

しかも自律神経系の症状はそれだけじゃない。

鎖骨の下辺りが痛くなったり、顎が痛くなったり、関節が痛くなったり。

下痢が止まらない。

食欲がない。

頭が痛い。

吐き気、背中の痛み、目の痛み。

熱、咳。


正直違う病気を疑います。
そしてまた怖くなってパニックの繰り返し。

でも薬が効くと解るんです。

あれ、全部治ってるって。

自律神経失調症、つまり鬱病になった瞬間。

すべての病気を手に入れたようなものです。
鬱病の症状には何でもあり。

もう最強の病気ですよ。



鬱病はいつも平等に皆の側にいる

そんな薬を飲みながらもう5年の月日が流れました。

症状が収まっていた時期は飲まずに過ごし、数カ月いられる時もあります。


ただ、薬が抜けたり

また仕事が忙しくなったり、
過度なストレスが溜まり始めるとパニックになりそうになります。

頭の中でどうしようどうしよう、ヤバイヤバイとなってしまう症状です。
その後息が苦しくなり、更にどうしようどうしようどうしよう!!

そして血の気が引き、周りの音も声も全部聞きたくない!

となる症状。

低学歴の、元日雇いで。

夜の仕事までやって、散々日本の底辺を見てきた自分が。

まさかこの程度の普通の仕事で、こんな事になるなんて思ってもみませんでした。

でもだからこそ、思います。


鬱病は、いつも人間の脳に住み着いていて
それは突然暴走し、時として自らの命を自ら奪いに来ます。

薬の副作用による心臓病。
呼吸困難による窒息死。
自殺。

精神的なものだから、大丈夫。

気合や挫折、経験が足りない。

そんな事は絶対にない。


言わせてもらうが、私はそこらを生きている普通の60代の人生経験より
その人生3周分は色々経験している自負がある。

自ら苦労と不幸に足を踏み入れた自覚がある。

その数だけ挫折や、色々な人の不幸を知った。

そんな私ですら簡単に自律神経はやられるんだ。


だから鬱病を軽んじる人、経験したことの無い人にこれだけ知っていてほしい。


貴方が馬鹿にしている世界があるとして

その世界に貴方が明日落ちる事だってあるという事を。

皆、貴方と同じ人間なんだ。


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