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社内講師に求められる深い悩み相談との向き合い方

社内講師でも外部講師でも研修を日々していますと、参加者から込み入った悩み相談があります。あなたは、深い込み入った悩み相談があったときに、どのような考え方で対応しているでしょうか。

今回は、社内講師として必要な悩み相談の基本的な考え方についてご紹介します。



そもそも、悩みはどうやって生まれてくるのか。悩みって人が自然と作り出してしまうものです。思い悩んでいる動物とかいないですよね。彼らは、”今”だけを生きているからと言われています。


悩みは、過去と未来を想像できる人間にしか生み出せないものというわけです。過去を想像して”今”を悩むという経験はありますか。過去に自分が傷ついたことを”今”思い出して、過去あんなに辛かったんだから私にはこれからも辛い経験が待っていると勝手に思い込んで悩みとなるわけですね。

過去傷ついたことは、今起きてるわけじゃないのに”今”悩んでしまうのが人間です。今の悩みをわざわざ自分でこしらえているともいえます。


もう一つ未来を想像することから生じる悩みがあります。きっと私の未来は、ひどいことが起きるだろうという想像からです。例えば、独立起業する場合に、事業が失敗して売上が入らなかったら、家族を路頭に迷わせてしまうというイメージを勝手に作って、勝手に悩むわけです。当時の私ですね。客観的に冷静に自分を俯瞰してみると、まだ、独立してもないのに、勝手に不安になり落ち込んでいるってある意味面白いわけですよね(笑)心が勝手に事業の失敗を創り上げ、その心が作り出したものに怯え、不安になるという。。。冷静にみると、なんとも不思議です。

当然、リスクヘッジという観点も大切であることは百も承知です。ただ、リスクを考え過ぎて、動けなくなったり、極端に不安になり、良い方向に行動できないのでは健全ではないわけです。このような場合は、より良い方向に無理してでも考えていくことが大切です。

どちらの道を進むのかは自分が決められるのです。

更にイメージしやすいように、ある人の例をご紹介します。

元々の心配性の家族持ちの男性がいました。コロナ禍で、家族を感染させないようにと、自分の心配性が過度に出てしまい、家族を必要以上に不安にさせ、その結果、家族全員の元気がなくなり、病気がちになってしまったことがあったようです。

その男性は、この記憶からまた同じようなことが自分の家族に起こるのではないかという想像に苛まれるようになりました。その家族は、その後、元気になったとのことなのですが、それでも、その男性は、心配でしょうがなかったようです。当時の記憶で今を生きてしまっているわけです。

しかし、記憶の中にある”真の事実”は何かを探っていくことで、その男性の状況はみるみる良くなっていきました。男性が心配していたのは、自分が不安になりたくないという気持ちに加えて、家族の安心をただ願っているという”事実”に気がついたのです。

心配しすぎるということは、家族の安心にはつながらないという”事実”もわかり、家族に健全な希望を持たせること、勇気をもたらすことが家族の安心につながることに気づき、少しずつ行動が明るい未来を見据えた行動に変わっていきました。

このように、過去の記憶は 自分が作っています。
私たちは、記憶で今を生きている場合があります。記憶の中にある真の事実をしっかりと見つけると、悩みや不安が解消されやすくなります。 記憶は書き換えることができるわけです。


過去も未来も想像物です。その意味では、いかようにも変えることができます。悪いものに変えれば、不安になりますし、良いものに変えていけば希望に満ちてくるというわけです。

研修参加の相談になるときは、何が想像物で、真の事実はなんなのかを丁寧にヒアリングしてあげることからスタートしてみてください。



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