ウクライナの「勝利計画」第五弾
11月1日に、「ウクライナの『勝利計画』の変遷」という投稿を公開しました。
これまでに同国が行った「勝利計画」について、そこで述べました。
それらは、下記の四つです。
第一弾。戦場で決着をつける
第二弾。平和サミット
第三弾。クルスク侵攻
第四弾。NATO加盟
です。
さて、最近ゼレンスキー大統領が公表した次の勝利計画は、
第五弾。奪われた領土は交渉で取り戻す
です。
もっとも、「変遷」で述べたように、いまや勝利計画は、実質的には完全敗北回避計画なのですが。
その第五弾ですが、ゼレンスキー氏は、これまでとは違って「クリミア半島を含む一部のロシア占領地は武力での奪還が困難だと認め」(注)、「一部領土は戦闘終結後に交渉で取り戻すことを容認する方針に転換した」(注)とのことです。
ウクライナのこれまでの勝利計画は、全て成功していません。
第四弾ともども、この第五弾も、実現するかどうか疑わしい。
ゼレンスキー氏は述べています。
「ロシアが新たな侵略を仕掛けられないほどウクライナが強くなった時に初めて、外交的手段を考えることができる」(注)。
それはいつのことでしょうか。
その時、高齢のプーチン氏はともかく、ゼレンスキー氏は存命なのでしょうか。
【注】
「一部ロシア占領地『外交で回復』 ゼレンスキー大統領が単独会見」