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夜神月 ENTJ説 ~ENTJとINTJの違い~

 界隈ではINTJ説を推されることが多い夜神月だが、他のINTJキャラと比較することで違いが浮かび上がってきたためENTJ説を推したい。

夜神と比較するINTJキャラとして「銀魂」の高杉、ドラマ「ボクの殺意が恋をした」の綿谷を例として挙げる。
ネタバレが含まれることをご留意頂きたい (特に後者)。

 一言でいえば「個人的な出来事がきっかけになりやすい」INTJと「あるべき形を重視する」ENTJという違いがある。
 以下、高杉と綿谷の背景。

 - 高杉 -
・国家の転覆を目論むテロリスト
・師匠を殺した国に対する復讐心が主要な動機の一つ
・鬼兵隊というテロ組織を設立

 - 綿谷 -
・表の顔は刑事だが、実際は警視庁の極秘殺し屋組織 (SOS) の責任者
・自分の子供を殺害した犯人が少年法に守られロクに更生もしないため復讐殺人を行った
・法で裁けない犯罪者を秘密裏に粛正するためSOSに加入

 二人の共通項として「システムに対する」不信がある。システムに重きを置く (Te) 一方、システムの欠陥に気づき疑う目 (Fi) も同時に持ち合わせている。

 実際に解決 (Te) できない問題に対する理解 (Fi) があり、だからこそ個人的な出来事が大きな動機付けになっていると思われる。

 一方の夜神月は 「システムを守らない者への」不信が強い。独自のやり方で世直しを行うという点は上の2人と同じだが、そこに至る経緯において2点違いがある。

 1つは、身内の不幸など個人的な出来事による動機付けが低い点。カツアゲなど周囲で行われている軽犯罪を気に留めるシーンはあるものの、それをもって個人的な動機付けとするには弱いと言わざるを得ない。
 渋井丸拓男に関してはしつこいナンパをしたというだけでノートに名前を書いた (しかも実験的に)。まあ作品的には夜神の狂気やある種のカリスマ性の片鱗を描写するシーンの一つと言うことなのかもしれないが。

 2つ目は、システムを遵守しないことに対する厳しさがあるという点だろう。
 システムの至らなさに不満を覚えた高杉と綿谷に対し、システムに従わない者への怒りを抱く夜神という違いだ。
 勿論夜神とてシステムの不完全さなど重々承知のはずだが、怒りの矛先はあくまでもシステムを遵守しない者たちであり、そんな彼らが悪ということになる。
 体制への反逆や憎悪という方向に感情が流れないという点において高杉や綿谷と異なっている。

 一言でいえば、潔癖で人間臭いINTJと、滅私奉公的公平さを持つENTJの違いということになるだろう。

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