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恒子おばあちゃんの教え

先日蕨の酢味噌和えを作ったところ、結構水っぽくなってしまった。
水をしっかり切っておかないといけなかったのよねー?と恒子さんに何気なく聞いたところ
「そういう時は、から煎りしてから和えんにゃー。そんなこともわからんのかね!」と言われました。確かに。

「私は、スマホや本で見て知ったんじゃないんよ、頭を使って、これじゃいけんと思いながら改良してきたんよ」といつも言われます。
脳みそ使ってないなー、私!

そんな日々のご指摘もあってのことか、先日から 「レシピを見ずに料理をする」ということにチャレンジしています。
楠に来た当初、顆粒だしを使った味噌汁を作るだけでも、おろおろしていた私。 それから10年、「中の下」と言われた4~5年を経て人に出せる程度の料理はできるようになってきたものの、レシピはちら見しながら作っていることが多いです。

だけど段々とレシピを見ることが面倒になってきました。
頭だけあれば美味しい料理が作れて楽だなー。
そう思って、チャレンジしはじめました。
これが、結構面白い。調味料で味付けするのではなく「素材の味を活かす」というイメージが湧いてきます。
活かす程の力量はないため、どちらかというと「素材の味に頼る」「素材の味を信じる」というのに近いです。 エンドウならエンドウ、大根なら大根のだしがある。それに足りないものを足せば良いってことねーと思っているところです。

恒子さんに先日言われたのは
「調理するときは、どれを一番主役にするか考えること」。
なるほど~。確かに、素材は並列の存在で、味が無難なところに着地すれば良いと思っていたことは否めない。
じゃあこの煮しめなら何が主役なの?(お昼に食べていた)と聞いたところ「うん、これは鶏肉やね」とのこと。
ニンジン、里芋、椎茸、筍、蕨、鶏肉など具沢山の煮しめ。
その中で主役は決まっていたのか。
毎回、一つ一つの言葉が身にします。(スタッフ/高田夏実)

恒子さんの煮しめ

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