舞いに懸ける熱き想い/河合ゆうみ「花は桜よりも華のごとく」
「花は桜よりも華のごとく」は、河合ゆうみさんの能楽がテーマの小説です。
河合ゆうみさんは、角川ビーンズ文庫より出版された「花は桜よりも華のごとく」(既に絶版しています)でデビューしました。今作は、それを大幅に加筆修正し、富士見L文庫で新たに出版したものです。
舞台は安土桃山時代。主人公の白火は、誰よりも能が好きな日輪座の若太夫。
そんなある日、日輪座が京での興行を打ち、白火の舞いが京で噂になります。それを聞きつけたのは、京一の舞い人、柚木座若太夫の蒼馬でした。彼は白火を自分