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パソコン使用、あり?なし?ディスレクシアっ子の高校入試 2

「この子は天才だから!」と言ってくれた先生

4人の子の中でも、特に知的好奇心の強い子に見えた末っ子。ものの成り立ちにすごく興味があるように見えました。

本も好んで読んでました。

いろんなことを勉強する!と、張り切って小学校に入学したころのこと、よく思い出します。

明るく通い始めましたが、学校の準備が自分で出来ない子でした。

ディスレクシアと関係あるのか、わかりませんが、「筆箱に使えるものがほとんど入ってない」と先生から指摘されて、あわてて確認すると、ほんとうに何も入っていなくてびっくり!!

でも、上の子たちは、忘れ物の経験を経て自分で気を付けるようになっていったので、末っ子もおなじ方針でいいと思っていました。

親がうるさく言っても、治らない事ばかりだったので、もう子どもたちにうるさくいうのはやめようと・・・

今にして思えば、「信じてまかせる」放任主義は、この子に限っては、合っていなかったと思います。本人は、自分でどんなに気を付けようと思っても、できなくて、忘れ物をするたびに落ち込んで、クラスで恥ずかしい思いをして、でもまた忘れて自信を無くして・・・の繰り返しだったのでは。

(私がそれに気づいたのは、かなり後になってからでした)

板書にものすごく時間がかかっています

1年生の時の先生からは、そうも言われました。「終わりの会」の時間内では、書き終わらないようです、と。

出来ないことをいくつか指摘されつつ、でも先生は同時に

「ほんとうに発想がおもしろい。
天才だと思います。息子さんが学校を休むと、授業の盛り上がりがなくなるので、休ませないでください!」

なんて冗談でいってくださるくらいに息子のことを面白がって、認めてくださっていました。

息子も、生き生きと学校に通っているようにしか見えなかったし、まあ忘れ物はひどいし提出物もほとんど出さないけど、いいところを伸ばしてもらえば、そのうち、他のことも頑張れるようになるだろう・・・・くらいに思っていました。

だって、ほんとにおもしろい子だったんです。

まわりの方からも、「いい子だよね!」「話していて楽しい」「大人みたいに話が出来る、話が通じる」と、よく言われました。

このままだと大変なことになりますよ

状況が変わってきたのは3年生になったときでした。
宿題をやらないことをぜったいに認めない、という方針の先生が担任に。この年、息子の人生は大きく暗転することになりました。


実は、学年があがるたびに、先生には連絡を入れ、

「提出物や宿題を、まったく出さないのですが、どうか大目にみてやってください。それ以外は、なんでも積極的に取り組む子なので、宿題もそのうちにやるようになると思います」

とお願いしていました。

2年生はそれでクリアできていたし、3年の担任も、「わかりましたよ。様子を見ながらやっていきますね。」と答えてくれていたので、それでいけると信じていたのです。

近所のお友達から
「よく先生に叱られている」「怒りすぎて、先生、声が枯れている」と聞いたときも、

「まあ、宿題やらなかったら怒られるよね~。それも覚悟のうえで本人がやらないっていうんだから、自分で結果も引き受けるしかないよね」と、わたしは、笑っていました。

夏休み、PTAの草むしりで先生に会い、「いつも宿題出さなくてすみません」とあいさつしたら、

「このままだと将来大変なことになるので・・・」

と言われましたが


「まあ、そのうち、なんとかなると思います。
上の子たちも、それぞれ、自分のペースで育っていったので、この子も、自分で成長していくと思います、親は心配してませんから」

くらいの返事をして、それで終了してました。


蕁麻疹と不登校のはじまり

思い返せば、3年生になってから、仲の良かった兄に突然暴言を吐いたり、イライラしてちょっと暴れたり、ということがありました。
どうしたのかな?とは思ったのですが、そのままにしてしまいました。

そのうち、夜に蕁麻疹を出すようになりました。

ひどい蕁麻疹で・・・・
かゆい、と、うめき声をあげて、毎晩、何時間でも体を搔きむしって苦しみました。

夜ちゃんと寝れないこともあって、学校を休みがちに。

もともと、外食した日にちょっと蕁麻疹が出たりする子で、油が合わなかったのかね~ 敏感だよね、と思う子でした。
でも毎日の蕁麻疹はおかしいと思い、東洋医学にくわしい病院に連れていったら「食物アレルギー」との診断。

「アレルゲンは、カレーと、コーヒーと、小麦粉です」

好きなものばっかり・・・

これを制限することにし、漢方薬を飲み始めたのですが、明らかに蕁麻疹が輪をかけてひどくなりました。

別の病院にいくことも考えましたが、蕁麻疹だと、かなりの確率でステロイドを処方されると思いました。

わたしの仕事の関係で、ステロイドを使っている子どもさんとよく出会っていたのですが、
「使い始めるとやめられなくなり、離脱するときにとても苦しむ」、というパターンをたくさん見聞きしていたので、病院にいくことがためらわれました。


体質チェックがきっかけで原因にたどり着く

何か月か苦しんで、思い悩んだあとに、ふと思い出したのが、アロマの先生でした。「嗅覚反応分析」というアロマを使った体質分析をしてくれる先生がいることを思い出したのです。

アロマショップに先生を訪ねてみると、ていねいなヒアリングのあとで

「学校で先生に怒られていることで自信を無くしたのが原因である可能性がある」

と、すぐに言われました。

交感神経が優位になりにくく、副腎皮質の働きが弱りやすい体質。

副腎でつくられる「糖質コルチコイド」は、ストレスに対応するホルモンで、体内でステロイドとおなじ抗炎症の働きにも関係する。
そのホルモンの作用を、先生からの𠮟責に対応するために使い果たしてしまい、かゆみが抑えられなくなっている可能性がある

との見立てでした。

あとでわかったことですが、先生には
クラスのみんなの中で立たされて、「宿題をしてこないことをみなさんどう思いますか?」などと、つるし上げのようなこともされていたようです。

本人は、いっさい、そんな話はしなかったし
先生も友達も好きだと言っていたので
蕁麻疹と学校が関係あると気づけなかった。

たまたま、仕事で息子の小学校の関係者さんに会った時に

「あの怒られ方、息子さんだいじょうぶですか?メンタルやられてないか心配」

と声をかけてもらい、そこで初めて、かなりひどい叱責を食らっていたことがわかりました。

ヒステリックに怒鳴り散らす先生だったようです。すべて、あとからわかったことです。

アロマの分析の結果と、このお客様からの情報で、すべてが納得だったので、それを境に、学校は休ませることにしました。

それまでは、無理やり連れていくこともあったんです。そんな簡単にさぼらせるわけにいかない、って思う、ふつうの親だったので・・・・

蕁麻疹がひどいとは言っても、それは夜の話で、朝おそくまでしっかり寝れば、日中はピチピチ元気だったので、これで学校を休ませていいのか??とても悩んだし、することがない状態で家にずっとおいておく日々には困っていました。

自分は仕事もあるから ちゃんと相手も出来ないし。


そもそも、そんなに怒られて辛いなら
ちょっとでも宿題に手を付ければいいと思うけど、ぜったいにやらないのはなぜ?
そこがほんとうに「?」で。

どうしてもいやなら、宿題のない学校に変わることも考え、見学に連れていったりもしましたが、地域の友達は大好きだから、と、フリースクールへの転校も頑として拒む。


わたしはただ困惑する日々。

「学校に行ってない自分は、児童館に遊びに行くのもダメなんだ」といって、放課後の時間も外に出ようとしません。「みんなに、ずる休みって言われるから・・・」

そうやってどんどんしおれていく姿を見かねて、やっぱり、ただ休ませるだけじゃなく、学校と話をすることにしました。

学年主任の先生も話し合いに出て来てくれました。

状態を伝え、とにかく宿題だけ、なんとか見逃してくれないかと頼みました。友好的に話すべきと思いましたが、今までの経緯もあったので、しかたなく、多少は強めのことも匂わせつつ、の面談になりました。
(「体罰的な叱責は、教育委員会にも相談させてもらうことになる」くらいは言いました)

時期は、ほとんど三学期も終わりだったと思います。


先生は謝ってくれたものの、息子の体調的に、学期内にクラスにもどることは出来ず
どうしていいのかわからない状態でしたが
寂しそうにしている息子が不憫だったので
終業式の日に、仲良しの友達が帰ってくるのを、通学路で待ってみました。


遠くから、期末の荷物をいっぱい抱えた友達たちが歩いてくるのが見えて・・・

その中で、とくに仲の良かった子が、うちの子を見つけて、荷物をぜんぶ、道路に放り出して息子の名前を叫びながら走ってきてくれました。

「なんで学校こんのや!?」
「お前がこんと、つまらん!!!」と抱き着いてくれて、
「いまから、児童館いって、遊ぶぞ!!!!」

でも・・・ずる休みって言われるから・・・と言う息子に
「そんなん、俺が黙らせる!」と勇ましく言って、そのまま、息子を遊びに連れて行ってくれました。

その日を境に、あんなに激しかった毎晩の蕁麻疹がぴったり止まったんです。信じられないことでした。

自信をなくす→交感神経の働きが弱り、腎臓の動きがわるくなる
→ホルモンバランスが崩れて、かゆみに対応できなくなっている

というアロマの先生の見立ては、当たっていたのだと思います。

お友達のハグで、一瞬で自信と元気を取り戻した息子。こころとからだのつながりって、すごいんですね。

(ちなみに、弱っている交感神経を刺激するには、熱いお風呂もよいらしいです。

まだアロマの分析を受ける前に、
いちど、毎晩の疲れをいやしたくて加賀の温泉に寄り、かなりあつ~い温泉につかったら、その日は一晩だけ蕁麻疹が出ず、ぐっすり眠れた。
あつーーいお風呂は、自律神経を整えるのによかった、ということみたい。

ほかにも、アロマの先生から聞いた見立ては、当たっていることばかりで、それ以降、すっかり「嗅覚反応分析」にはまることになりました。)


なかなか、合理的配慮の話にならなくてごめんなさい。ディスレクシアとわかるまでの、この学校でのあれこれの体験はぜんぶ、あとあと、配慮の申請での親の心の持ちように繋がっていったので、もう少しだけ、お付き合いください。





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